黒い子猫がくれたもの1
少々、漢字間違いとか言葉のあやがあると思いますがそこは大目に見てもらいたいと思います。
1、黒い子猫との出会い…。
私は吾座気 巳緒。
高校一年生。
私は今、いつも通っている高校に向かって歩いている途中。
いきなり黒い子猫が車の下から出てきた。
首輪がついている。
(誰かの飼い猫かな?。まあ、そうだよね。こんなに毛並みがいいもの。一体どんな人が飼ってるのかな?)
私はそう思いながら黒い子猫を撫でていた。
「ゴロゴロー」
黒い子猫は可愛くのどを鳴らす。
「可愛いね。お前。名前はなんていうの?」
私は黒い子猫が応えるはずもないのに、尋ねてみた。
「ココア。」
いきなり声がした。
「うそ!!!」
私は思わず声を出してしまった。
「あはははは。馬鹿な奴。」
違うところから声がした。
私は声がしたほうを向く。
そこには猫用のお皿を二つ持っている男の人がいた。
「…え、さっき名前言ったのってあなたですか?」
私は動揺しながら尋ねた。
男の人は、茶髪で、右耳にピアスを一つしている。
でも、顔はとても整っていて、かなり美形。
「そうだよ。馬鹿だね。君。まんまとひっかかって。」
男の人は笑いながら言い放ってきた。
「ひどい人ですね。」
私はちょっと睨みながら言い放った。
「あははは、ごめんごめん。でも、そいつの名前は本当にココアだから。俺の飼い猫。」
男の人は綺麗な笑顔で言い放った。
笑いながら私に教えてくれた。
「むう。ココアですか。可愛いですね。」
私は頬をふくらませながら言い放った。
「うん。可愛いよな。子猫。でも、よくココアのこと触れたな。こいつ人が近づくと威嚇したりするんだぜ?俺以外、触れるの見たことねえよ。」
男の人はココアをじーっと見ながら言い放った。
「そうなんですか?いきなり車の下から出てきたんで。可愛いなと思って撫でてたんです。」
「ふーん。そりゃ、すごい。俺は、誠心 地影。高三。つっても、あんまいかないけどね。地影って呼んで。」
地影は綺麗な笑顔で私に言い放ってきた。
「はい。私は吾座気 巳緒といいます。高一です。巳緒って呼んでください。」
私は笑顔で地影に言い放った。
「ふーん。じゃあ、俺より、年二つ下なんだ。あ、そうそう。携番とアドレスを教えてよ。」
「あ、はい。」
私は携番と、アドレスを教えて、学校に向かった。
「また、来てね。」
地影は笑顔で私に言ってくれた。
「はい。絶対。」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
学校…
「おはよ。」
私は誰かから肩を叩かれた。
「きゃっ、なんだ。明梨か。びっくりさせないでよ。心臓止まるかと思った。」
この子は私の大親友の柚子道明梨。
「ごめんごめん。びっくりさせるつもりがバリバリあって。いつもより面白いね。今日は。何かあった?」
明梨はニヤニヤしながら私に尋ねてくる。
「えー。どうしようかな?言おうかな?言わないことにしようかな?」
私はわざとらしく楽しく言い放った。
「えー!!あったなら言ってよ!!ねえ、教えて!!」
明梨は大声で言い放ってきた。
「はいはい。わかった。教室にいったら教えるよ。」
私は笑いながら言い放った。
楽しく学園生活をしている。
いつもの風景。
なのに、今日はこの日々を変える一日になった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
2、地影からのメール
私は明梨達に今朝あったことを休み時間に話した。
「いいなー。」
明梨と同じぐらい仲のいい、茜が言い放ってきた。
「それって、運命の出会いってやつじゃん。」
明梨が何かを企んでいるみたいな意地悪な顔をしながら言い放ってきた。
「そんなの…ないと…思う。」
私はアタフタしながら言い放った。
「そうかな?きっと、いいことがあると思うよ?」
茜は私に笑顔で言い放ってきた。
と、楽しく、会話をしていたとき。
いきなり、携帯のバイブが鳴った。
私は何の途惑いもなく携帯を開く。
−−−地影ーーー
ーーー今日何時に俺の家通る?ーーー
それだけだった。
「え?それって、地影さん?」
茜が私に首をかしげながら尋ねてきた。
「え、あ、うん。」
「なんて?」
明梨が楽しそうに尋ねてきた。
「今日何時に俺の家通る?って。」
私は携帯を見せながら、明梨と茜に話した。
「えー、なんか、カレカノみたい〜。」
明梨は頬をちょっと染めながら楽しそうに言い放った。
「そんなんじゃないよ。でも、とりあえずメールは返信しとこ。部活が終わるのって、七時くらいだから、八時だよね?」
私は指で数えながら尋ねた。
「丁度そのころでいいんじゃない?」
茜は親指を立てながら言い放った。
私達三人はバスケ部で、特に仲がいい。
私達はみんなそれぞれ、親友同士。
だから、何でも言い合える仲なんだ♪
そして、私は地影に返事した。
−−−巳緒ーーー
−−−八時くらいだけど。何か用?ーーー
私はそう打って送った。
地影の返信はとても早かった。
−−−地影ーーー
−−−いや、家にあがってくかなっと思って。ココアに会いたいかな?って。−−−
地影のメールにはそう打ってあった。
「すごい、なんか危険な香りを感じるぞ。まさか、一日で…。」
「そんなこと言わないの!!!そんなことあるわけないでしょ???!!!」
私はおかしなことを考えている明梨に焦りながら言い放った。
「そうかなー。」
茜まで、私に言ってきた。
「もう、二人ともバカ!!!!」
私はそう言いながら、地影に返信する。
−−−巳緒ーーー
−−−いいんですか?ココアに会いたいです。−−−
私はちょっとえへっと笑いながら、そう、打って返信した。
そして、返ってきた答えが……。
−−−地影ーーー
−−−ココアだけ?−−−
そう返ってきて私はびっくりした。
そのすぐ後にまたメールがきた。
−−−地影ーーー
−−−なーんて。うそ。じゃあ、今日待ってるから。−−−
と、メールがきた。
このとき、私は、複雑な気持ちになっていた。
ホッとしたような、ちょっと残念なようなで。
よくわからない。
きっと、何かがあの人と会って変わった。
それはわかるんだけど。
後の何が変わったのかがわからない。
★地影★
何で、あんなメール送信したんだろう?
全然わかんねぇ。
「ニャー。」
ココアが俺に近寄ってきた。
「何だ?ココア。」
「ニャー。」
ココアは何かを言いたいみたいだ。
「地影。あの子可愛かったね。」
ココアは、捨て猫だった。
雨の中ぐったりとして、今にも死にそうだったので、拾ったのだ。
はじめてしゃべったときは驚いた。
ココアは初めはずっと俺に牙を向いていた。
きっと、人間が信じられなかったのだろう。
今だって、俺と巳緒以外は心を開こうとしない。
俺はそういうことは人一倍読める男だから。
こいつの辛さも俺が一番わかってやれる、だから、俺はこいつを飼っている。
「誰のことを言ってる?」
「さぁ?誰でしょう?」
ココアは楽しげにそういう。
(相変わらず、口が悪い。)
「ふざけんな。後、あいつの前ではちゃんと猫っかぶりしとけよ。」
「はいはい。俺には黙っていろと、ひどいね。自分はしゃべるくせに。独占したいんだろ?でも、俺だってあの子とおしゃべりしたいよ。」
「追い出すぞ?」
「わかったよ。地影のバカ!!!」
ココアは怒りながら言い放った。
「バカで結構。」
俺はさっきのココアが言い放った言葉が心に残って、頭の中でそれが歌みたいに流れる。
_独占したいんだろ?_
この言葉にちょっとグサッときた。
俺自体もこれはわからない。
でも、もし、俺があの子を好きだとしても、あの子は付き合ってはくれないだろう。
だって、俺不良みたいなものだから。
負け犬みたいに思う。
世間では、みんなに引かれる存在と付き合うなんて、絶対にありえない。
あの子とは、あまり仲を深くしないことにしよう。
俺はそう決意して、仕事に取り掛かる。
俺の仕事は小説家。
でも、結構売れてる小説家。
ペンネーム、明秀 穣。
ミステリーやファンタジーを書いている。
俺は、今フッと浮かび上がったものを小説にする。
それは恋愛の小説。
あの子とのことを書こう。
あまり考えなくても、カタカタ、カタカタ、指が動いていく。
すげー。
俺はただ、その光景驚きながら打っているだけだった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
3、地影の家
放課後…
私は部活も終わり、私は途中まで茜と明梨と一緒に帰った。
みんなそれぞれ別れる所があって、みんなそこの道で一人一人に別れる。
そこを通って、今朝の車のところに来た。
そしたら……
「おー。来た来た。」
地影が窓から顔を出して、楽しげに言い放った。
「お邪魔してもいいですか?」
私は地影に聞こえるように、ちょっと声を大きく言い放った。
「いいよ、ちょっと待ってて。」
数分秒後……。
ガチャッ
「どうぞ。」
地影は笑顔でドアを開けてくれた。
その時に抱きつきたくなるほど綺麗な笑顔だった。
「ありがとうございます。」
私は靴を脱ぎ、ちょっとお邪魔させてもらった。
家の中は洋風の内装だった。
和式もあるみたいだけど。
その部屋は一つだけだった。
和式は仕事をするところだそうで。
後は全部洋風にしたらしい。
でも、リビング以外は絨毯がしきつめられてる。
リビングは広いからか、大きい絨毯が一つ、机と椅子をかこっている。
「地影の家って広いね。いいな。」
私はリビングを眺めながら言い放った。
「そうか?普通こんくらいじゃね?」
地影は普通に言い放った。
「地影は何の仕事をしてるの?」
私は気になったので何でもなさそうな顔をしている地影に尋ねた。
「借金の取り立てや。」
地影はサラッと言い放った。
私はすぐさま、引いた。
目をウルウルさせながら。
「うそうそ。ごめん。でも、仕事はあんまり教えたくないんだ。だから、話せるときになったら話すよ。」
「そっか。わかった。それまで、楽しみに待ってるね。あ、そういえば、ココアは?」
私は地影に尋ねた。
「あ、呼べば来るよ。」
「え、ココアって頭いいんだね。」
「ああ、まあね。小さい頃から躾けてあるからね。」
「すごーい。ココアー。」
私はココアを呼んでみると……
「ニャー。」
ココアが出てきた。
「おお、ココアー。会いたかったよ。」
私はココアにスリスリと顔をくっ付け合った。
「お、おい。それは……。」
地影はちょっと焦りながら言いかけた。
「うれしいな〜。」
知らない、男の声がした。
「え?何か地影言った?」
私は恐る恐る尋ねてみた。
「ううん。全然。一言もしゃべっていませんよ?」
地影はちょっと苦笑いしながら言い放った。
「うそ?じゃあ、誰?」
私はキョロキョロ見渡した。
「灯台下暗しだよ。」
「ん?」
私はココアのことをみた。
「俺だよ。」
「ココアだったの?猫って普通しゃべれないよね?」
私は頭が混乱していく。
「大丈夫?かなり混乱してそうだけど。」
地影は、ちょっと意地悪な顔をした。
「もう。ひどい。」
「俺ね、変身もできるよ。」
ココアはそう、自慢げに話した途端。
パーン…。
「な?こうしたら、巳緒に抱きつける♪」
変身して、男の人の姿になったココアがいきなり抱きついてきた。
「きゃあ。」
私は思わず叫んでしまった。
だって、ココアが……イケメンなんだもーん。
髪の毛は綺麗な透き通る金髪で、目が黄土色になっていて。
すごく美形。
「コラ、どさくさに間切れて巳緒に手出してんじゃねぇよ。」
地影が怖い目つきをして、ココアを睨む。
(どうして、そんなことしてくれるの?ねぇ、教えて?)
私は心で悩んでいた。
私と地影とココアはみんなでいろんな話をした。
私の学校のこととか、地影とココアの休日とか、趣味とか。
とても楽しかった。
そして、時間を見たら、九時半になっていた。
「ヤバイ。私そろそろ帰らなきゃ。」
私はちょっと焦りながら言い放った。
「あ、巳緒、忘れ物。」
チュッ。
いきなり人間化しているココアが頬にキスをしてきた。
「え?」
私は驚いて、呆然としてしまった。
「いきなり、何するかと思ったら。そんなことをー!!!」
地影は私のすぐ隣にいたココアの耳をつかみながら距離を離した。
「ごめんな?こいつが、変なことしちまって。」
地影は苦笑いしながら私に優しく言い放った。
「全然。今日はとても楽しかったです。ありがとうございました。」
私はお礼を言って、玄関に向かった。
地影とココアも一緒に下りてきてくれた。
「送ろうか?」
「あ、いや、いいです。ここから結構近いので。」
「じゃあ、俺が猫になって、送ってく。」
「あ、そうだな。そのほうが安心かも。行って来いココア。」
「はいはい。」
「あ、くれぐれも巳緒に変なことをするなよ?」
「はいはい。」
「いつも同じ時間に来るの?」
「あ、はい。多分。でも、多少違うと思います。」
「そうか、じゃあ、ココアが居ると思うから。声かけて。」
「あ、はい。」
「それと、敬語やめろよ?」
「は…うん。じゃあ、バイバイ。」
私は手を振りながら地影の家を出た。
その後、私はココアと話しながら帰った。
その時間はとても楽しい時間となって、私の宝物になった。
私は無事に家に帰り、眠りについた。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
4、恋する茜
翌日…
私は、ココアがいたので、ココアと、地影に手を振って学校に向かった。
昇降口で待っていたのは、やっぱり、ニヤついている、茜と明梨だった。
「何、ニヤついてんの?二人とも。」
私は同じように二人にニヤつきながら言い放った。
『わかってんでしょ?』
二人はハモリながら言い放った。
「わかってる。昨日のこと話せって言うんでしょ?」
私は靴を履き替え、飽きれながら二人に言い放った。
『わかってるじゃない。』
(こういうときだけ、意見があうんだから。困る。)
私はため息を一つついた後、二人に話した。
「えーそうなんだ。何もなかったんだ。」
明梨が残念そうに言い放ってきた。
「何かあったら、どうするつもりだったの?!」
私は焦りながら言い放った。
「いや、別に。はっきり言って何もしない。」
「うまくいくことを願う。」
二人は顔を真剣にした。
「はいはい。どうせそうだと思ったよ。」
私は呆れながら言い放った。
「あー!!!!私宿題してない。忘れてた!!!」
茜が大声で言い放ってきた。
「早く教室いって、宿題を終わらせなさい!!!」
私は怒りながら階段を指差した。
「いってきまーす!!!」
茜は焦りながら言い放って、階段に向かって走っていった。
「何であの子は。」
私と明梨はため息をつきながら言い放って、教室に向かってゆっくり歩いていく。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
放課後…
部活も終わり、帰ろうとしたときに。
「巳緒!!」
いきなり私の名前を呼ぶ人がいた。
私は振り向いたさきには、人間化したココアが私に手を振っている。
「ココア。何でここにきたの?」
私はココアに首をかしげながら尋ねた。
「いや。巳緒を迎えに来た。」
ココアは綺麗な笑顔で言い放ってきた。
(それは、反則でしょ?)
私は心の中でそう考えた。
「あ、ありがとう。」
私はちょっと苦笑いをしながら言い放った。
「巳緒ーその人誰?」
明梨が私のほうに走ってきながら、尋ねてきた。
「その人が地影さん?」
茜も一緒に走ってきた。
「ううん。違うよ。」
(どうしよう、猫なんて言えない。従兄って言っておこう。)
「この人は従兄の光輝。同い年だよ。」
私は必死にうそを考えた。
「へー。そんなカッコイイ人がいたなんて、教えてくれてもいいじゃないの。」
明梨はちょっと怒りながら言い放ってきた。
「ごめん。」
私は作り笑いをして言い放った。
「ん?茜?」
明梨がココアを見たまま固まっている茜を呼んだ。
「茜、どうしたの?」
私はボーっとココアを見る茜に尋ねる。
「ん?あ、いや、何でもない。」
茜はその時はにこやかに私達に返事を返した。
でも、私と明梨は後で気づく。
茜がこのとき、ココアに恋してしまったことを…。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
私は四人でちょっと話した後。
ココアと二人で帰った。
その時間はとても楽しくて、忘れたくないほどだった。
ココアは話がとにかく面白くて、きっと話す人みんな笑うだろうってくらい。
私はココアの話に笑ってしまう。
家…。
私は家に無事につき。
のんびり、ココア(飲み物の)を飲みながら月を眺めていた。
「静かだなー。」
私はそうつぶやき一口ちょっとほろ苦いココアを飲んだ。
今日は満月。
一つ大きく月が浮かぶ。
その光景はまるで、神秘的で。
何にも捕らわれない。
とても、寂しそうに浮かんでいる。
「きっと、太陽が恋しいだろうな。いつもこんなじゃ、元気なんてでないでしょ?」
私は月にそうつぶやいた。
もし、私が太陽なら、きっと、月は…。
私はそれから、考えずにココアを飲み、歯を磨き、すぐにベットに入った。
私は誰を言おうとしたんだろう?
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
翌日…
私はいつものように、地影とココアに手を振り、学校に向かう。
そして、学校につく。
そして、いつものように、明梨と茜に会う…。
グイッ。
茜にいきなり腕を引っ張られて、女子トイレに連れてかれた。
「何?いきなり。」
私はいきなりで動揺している、驚きの顔で尋ねる。
「実は、惚れちゃった。光輝君に。」
茜は顔を赤らめながら私に報告してきた。
「えーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
私は思いっきり声を出してしまった。
(だって、光輝って、ココアのことでしょ?しかも、ココアは猫だよ????!!!どうしたらいいの?この状況。)
「でもさ、光輝って結構性格悪いらしいよ?」
私は苦笑いをしながら説得した。
(ごめん!!ココア。)
「そんな人じゃないと思う!!!」
茜は確信しながら言い放った。
(こんなときにこんなに自身があるし!!!!茜のバカーーー!!!)
「とりあえず性格が知りたいの。メールアドレス知ってる?光輝君の。」
茜は本気みたい。
「ごめん。あの人携帯持ってないんだ。」
これは、本当のこと。
「えーうそー。てゆーか、さっきから巳緒ひどくない?」
茜は怒り出す。
(そんなこと言ったって、相手は猫なんだよ?!)
私は心の中でそう叫んだ。
「いや、ご、ごめん。」
私はごまかすしかできなくなった。
「まあ、まあ、茜も、怒んない。巳緒も巳緒だからね。」
明梨はこの場を治めようとして、言ってくれた。
「まあ、とにかく。教室いこ。巳緒は、茜のこと応援してくれるよね?」
明梨は私に尋ねてきた。
「え?う、うん。」
私は苦笑いで言い放った。
(何でこうなるの?今日、地影とココアに話そう。)
私は心の中でそうつぶやきながら、明梨と茜と一緒に教室に向かった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
昼休み…
昼休みにも、茜は光輝君の話ばかり。
「今何してるだろう。」
「仕事なんだろう。」
「やっぱり、カッコイイー!!」
など、いろんな言葉がいっぱい出てくる。
(何で、そんなに出てくるんだろう?)
私は飽き飽きしながら聞いていた。
でも、どうにかして、ココアのことを諦めさせないと。
ココアは人間じゃない。
一人になりたい。
私はいきなりそう頭の中で思った。
そして…。
「屋上に行って来るね。」
「え?何で?」
茜は私にびっくりした顔で尋ねてきた。
「いや。ちょっと、屋上で深呼吸してきたくなったから。」
私は苦笑いでうそを考えながら茜と明梨に言い放った。
「あ、そう?じゃあ、いってらっしゃい。」
明梨は笑顔で私に言ってくれた。
「うん。また、後で。」
そう言って、私は教室を後にした。
屋上…。
スーーハーーー…。
私は大きく一回深呼吸をした。
「ニャー。」
いきなり、後ろから猫の鳴き声がした。
振り向いた先には、黒い子猫がいた。
「?その首輪、ココア?」
私は黒い子猫に尋ねると…。
「そうだよ。」
黒い子猫はちょっと微笑みながら私に言い放った。
「やっぱり。で?何しに来たの?」
「散歩。ここ穴場なんだ。すごく気持ちよく日向ぼっこができるから。」
ココアはとても、ルンルンになりながら言い放ってきた。
「へー。確かにね。私はあんまり来たことがなかったから、よくわかんなかった。私も日向ぼっこしようっと。」
私はもうすでに寝そべってるココアの隣に寝そべった。
そこには、真っ青な青い空。
スカイブルーの色をしていて、とても綺麗。
「何もかも忘れられるね。」
私は一言つぶやいた。
「うん。そうかもね。」
ココアは気持ちよさそうに言ってきた。
「黒色で暑くない?」
「うーん。ちょっとだけね。でも風が冷たいからちょうどいいよ。」
そうして、何気ない会話が楽しく弾んでいた。
そして…。
〜キーンコーンカーンコーン〜
チャイムが鳴り響く。
「じゃあ、また。後でね。」
私は屋上を後にした。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
放課後…
私はボールを拾っていた。
「おーい。」
聞き覚えのある声。
「地影?」
私はあまり暗い中、そうつぶやいた。
その声は聞こえていたらしく。
「そうだよー。」
軽やかに返事が返ってきた。
「今日は随分ご機嫌だね。何かいい事あった?」
「うん。巳緒に会えたこと。」
地影は笑顔で言うから、私は顔がまっかっかになった。
「何赤くなってんの?」
地影はちょっと意地悪っぽく言い放った。
「地影の意地悪。」
私はそうつぶやいた。
「そうだけど何か?」
「もう、知らない。」
「うそうそ。ごめん。待ってるから一緒に帰ろう?」
「うん。わかった。」
そして、何分かして私は着替え終わり。
地影と今歩いているところ。
「今日は何かいい事あった?」
「え?いや。逆にいやな報告をされた。」
「なにそのいやな報告って。」
「友達がココアのことを好きになっちゃったの。人間の姿のね。」
「は?あいつは人間に変身できるけど。元は猫だぞ?」
「そんなことわかってるよ。でも、変身できる猫なんだなんていったら大騒ぎになるでしょ?絶対そんなこと言えないよ。言わずに説得しようとてしても、ひどいって言われるし。どうもできないの!!」
私はため息まじりにそう言い放った。
「そっか。よくあるんだよな。だから、あんまりココアに人間の姿になってほしくないんだよ。」
地影は落ち込みながらそうつぶやいた。
「そうだったんだ。」
私はちょっと関心しながら言い放った。
「巳緒がほれるんじゃないかっていうことも不安だったけど…。」
地影はうつむきながらそうつぶやいた。
「今、なんて言った?」
「え?あ、いや、なんでもない。それより、俺と晩ご飯一緒に食べよう?」
「え?あ、うん。いいよ。じゃあ、お母さんに電話しとく。」
私はそういって地影のもとを少し離れた。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
次に、続く…。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
感想をかけてもらえたらうれしいです。




