終わりから始まりを求めて
プロローグみたいな感じです。
この世の中は終わっていると思った。荒れ狂った廃墟のようなこの町でルイは育った。生きるために盗みを働き、死にかけることだって珍しくはない。他の街を見たことがない僕は世の中全部こんなもんじゃないかとっ思っていた。
そんな時、風に揺られて1枚のチラシがルイの前に飛んできた。文字は読めなかったものの楽しそうにはしゃいでいる人がたくさん写っているものだった。その瞬間、自分の胸の中で何かが弾けとても高揚した。
『こんな廃れた町ばかりではなく栄えていて楽しい町もあるんだ』
まさにルイにとっては宝の地図以上のものだった。そのことを早速母親に話した。しかし母親は見向きもしてくれなかった。
「そんな夢ばっかり見ていないで真面目に勉強しなさい」
怒鳴りつけるわけでもなく母親は静かにルイにそう言った。しかし、母親にそう言われたからと言って諦めるわけにはいかなかった。せっかくの希望を信じないわけにはいかなかったのだ。
そして10年の時が過ぎた。町の人口は減り状況もよくなることはなかった。はっきり言って生きているのが不思議なくらいだった。ルイも18歳になっていた。そして宝箱の中には10年前のチラシをちゃんと入れていた。2年前に母を亡くしひとりで生活をしている。そんな彼に迷いはなかった。町を出て希望の地への旅をすることを決意していたのだ。身支度はすでに整えてある。今日のためにたくさんの準備をしてきた。町のみんなにばれないように寝静まったときにルイは町を後にした。
草木の一切ない平地がただただ広がっている。少し行ったところに池があるのは水汲みに行っていたからよく知っている。でも、その先は言ったことがなく未知の世界だった。
『どんなことがあっても楽園に・・・』
心の中で決めていたルイは池まですぐにたどり着いた。池を越えて少し行くと森が見えている。町のルールで森には恐ろしい生き物がいるから入ってはいけないと言われていた。でも、今の彼にルールは関係ない。池を越え森へと足を踏み入れていくのだった
これから始まるルイの旅。応援してあげてください!




