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34.開拓記(卒業式)

お疲れ様です。

卒業式……私は、あまり覚えてないんですよね。

一大イベントだったと思うのですが……。

 春の陽気に桜が咲き乱れ、学修校全体が、桜色に染まる3月20日

 今日は、リアレスで初めての卒業式が執り行われる。


 すでに在校生と卒業生の親、それに勉強を教えていた俺やアルフィーナ達は体育館に集まって卒業生を待っていた。


 「卒業生入場」


 マイクを使って舞花が司会進行をすると、本日の主役であるラキアとノアが揃って体育館の中に入場してくる。

 2人が在校生の前に用意されたパイプ椅子の前まで来ると、壇上に向かって気をつけの姿勢をとった。


 「これより、第1回リアレス学修校卒業式を執り行います。礼! 校歌斉唱」


 日本で行なわれる卒業式の様に、ここリアレス学修校の卒業式がたんたんと進んでいく。


 「卒業証書授与」


 舞花の言葉に合わせて俺とアルフィーナ、それにミナが卒業証書の載る賞状盆を持ち壇上へ上がる。


 「卒業生 ラキア」

 「はい!」


 ラキアは元気よく返事をすると、椅子から立ち上がり壇上の前に歩を進ませる。

 壇上の前まで来ると、アルフィーナがミナの持つ賞状盆から、ラキアの卒業証書を取って俺に渡す。


 「卒業証書、ラキア殿、あなたはリアレス学修校の課程を修了したことを証します。3月20そが 素鵞真幸まさき、おめでとう!」

 「ありがとうございます」


 目に涙をいっぱいに溜めたラキアが、卒業証書を受け取る。

 受け取っる証書には、2羽の賞状鳥と、その2羽に挟まれるように丸に山桜の家紋が入っていた。

 これは、校庭に咲く山桜を日本の家紋で当てはめたものだ。


 ラキアが礼をして一歩下がると、すぐにアルフィーナがラキアのそばまで来くると、彼女の胸にピンバッチを付けてあげた。

 ラキアの胸光るピンバッチは、山桜の1枚の花びらと葉を精巧にかたどったガラスと金属で出来た物だ。

 そして、ピンバッジの下には、色鮮やかな紅白の帯に リアレス学修校 第1期卒業生 の文字が書かれていた。


 「卒業生 ノア」

 「はい!」


 ノアもラキア同様に賞状を読み上げて渡し、胸にピンバッジを付けてあげる。


 ラキアとノアの2人が席に戻って座ったのを確認すると、アルフィーナとミナは壇上から去り俺だけが壇上にそのまま留まった。


 「続きまして、マサキ様より式辞があります。全員起立!」

 「ラキア、ノア卒業おめでとう! ここを巣立っていくのに寂しさを覚えますが、ここで学んだ事を生かし2人の未来が輝かしい物になる事を祈っています。

  2人の胸の輝くバッジは、校庭に咲く山桜の花びらと葉っぱをを模して作りました。

  これは、君達一人ひとりは、一枚の花びらと葉っぱでも仲間達が集まれば一輪の花になり、もっと多くの仲間が集まれば校庭に咲く山桜となる思いを込めて作りました。

  これから2人は、社会に出ます。しかし、思いやりと助け合いの心を胸に宿して頑張って下さい!」

 「「はい!」」


 2人は俺の言葉に姿勢を正して、はっきりと元気よく応える。

 胸には、桜色の花びらと赤い葉を輝かせながら。


 俺は2人に言葉を送ると、壇上に立て掛けられた旗に一礼をして壇上を下りた。


 「在校生送辞 在校生代表ポルトナ」

 「はい!」


 舞花の司会で名前を呼ばれたポルトナが、返事をして壇上に上がり送辞を読む。

 ポルトナの送辞は、卒業する2人に対して感謝と礼から始まり、ともに歩んできた1年間を振り返ったものだった。

 学びそして、多くの事を教えてくれた2人のお姉さんに感謝と別れを惜しみながらも、2人の未来にエールの言葉を送り送辞とした。


 「続きまして、卒業生答辞、今回は2人に答辞をして頂きます。卒業生 ラキア、ノア」

 「「はい!」」


 2人は、学修校に残る生徒達に言葉を送る。

 ポルトナの送辞と同じ様に共に過ごしてきた1年間を振り返った内容だった。

 時には在校生の名前を出して厳しく叱る場面もあったが、2人とも声がやや震えているものの、はっきりと答辞を読み上げていく。

 しかし、途中でラキアの眼から涙があふれ出して、答辞が止まってしまった。


 これは、卒業後のラキアの環境の変化によるものだろう。


 ラキアは、卒業してフィルの村にいる許婚いいなずけのもとに嫁ぐ事になっている。

 すでにフィルの村とリアレスを繋ぐ電車は運行しているので、会おうと思えばすぐに会えるのだが、やはり寂しいのだろう。


 ただ、今後彼女には、フィルの村で来月より開校される学修校の先生を担任してもらう事になっている。

 リアレス同様に、時には優しく時には厳しく教えてくれる先生になってくれるだろう。


 ノアには、許婚は今のところいないので、リアレスの村に残りこの学修校の先生を担任するので、生徒達とのふれあいはこのまま続く事になる。


 ノアがラキアの事を優しく抱きしめると、ラキアも何とか声を振り絞り答辞を終わらせると、答辞が終わるとともに、会場の全員から満場の拍手が送られる。

 在校生の中には、涙を流して拍手を送る生徒もいた。


 「それでは、卒業生退場」


 これが、ラキアとノアの生徒として最後の行事となる。

 2人はしっかりと手を繋いで立ち上がると、入ってきた体育館の出入り口に向かって歩んでいく。


 体育館の出入り口の両サイドには、ラキア達を見送るため在校生、親、そして教員である俺たちが並んで拍手とともに彼女達を送り出す。


 入口の外には、彼女達を見送る様に桜が咲き誇り、風に揺れて手を振っていた。






 「ノアちゃん、また、会おうね」

 「大丈夫だよ! ラキアちゃん、マサキ様が電車作ってくれたから、すぐに会えるよ!」

 「……うん!」

 「うん!」


 2人は片手ではなく、両手で互いの手を握り締めて眼を閉じて別れを惜しむ。

 いつかまた会える日を楽しみにしながら。

 

お読み頂き、ありがとうございます。

一身上の都合でバタバタとしており、上手くかけなかった部分が多々あります。

お読みづらい部分や、回りくどい部分が多いですが、お許し下さい。

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