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20.閑話 メイドさんのコマ回し バトルロワイヤル

 お疲れ様です。

 少し投稿が遅れて申し訳ございません。


 今回は、本筋でもあったメイド達によるコマを使ったバトルロワイヤルです。

 短いですが、よろしくお願いします。

 マサキからベーゴマを貰った、その日の真夜中、

 いつもなら部屋で待機状態になるのだが、その日は少し違っていた。


 マサキ達が寝ている家のから山を一つ挟み、深い森を抜けた平原にメイド達は一様に集まっていた。


 そこは、2ヶ月前に舞花と翠花が牛を生け捕りにした、その場所

 メイド達は円を囲むように向き合っている。


 深夜で暗く、付近にはマサキが作った家しかないので、満天の星空と月明かりだけがメイド達を淡く照らしていた。


 「マサキ様が仰られた様に、ベーゴマを使って遊んでみようと思います」


 舞花は、他の4人の前で右手のこぶしを握り締めて高らかと宣言する。


 「そうですね、確かに面白いかもしれませんね」


 月花は、メイドらしく前で腕を組みながら舞花の提案に賛同する。


 「私も賛成ですが、しかし、マサキ様から頂いたベーゴマを使いたくはありませんね……どうしましょうか?」


 蓮花も賛成だが、コマをどうするか思案する。


 「当たり前だ!せっかく、マサキ様から賜った物を使えるわけが無いだろう!使って傷つけたり、ましてや無くしたとなっては、あわせる顔が無い!」


 キリリッと引き締まった顔をするのは氷花


 「ですよね~、と言うことは、個別にコマを用意するしかないですね~」


 最後は翠花、こちらはマサキと話している時とは違い、語尾を延ばしてホンワカとした雰囲気だ。


 「何をいまさら、情報共有時に連絡したでしょうに」

 「こういうのは流れがありますから」

 「ですね~」


 事前連絡を入れていた舞花は、軽く眉を寄せるが、蓮花と翠花は惚けて冗談で答える。


 「蓮花も翠花もいい加減にしなさい!今回の試合形式は、5人全員で闘うバトルロワイヤル形式、遠くに弾かれた、コマが停止して廻らない、戦闘を維持できない者は負けとなります。各自等間隔で距離を取った後、私が通信を使って開始の合図で勝負スタートです」


 場を纏めて月花が試合形式と開始の合図を行なうことを告げると、全員が頷いて答える。


 「では、位置につきましょう」


 月花の一言で5人のメイドは、音も無くその場から消える。

 それは5人が音を立てずに、気配を殺しながら移動する時の風切り音を最小限に抑えての高速移動だった。

 普通の人が見たら本当に消えたのかと勘違いするほど影も形も無く消えていた。


 全員思い思いの位置に陣取ると、月花の開始の合図を待つ。


 『全員準備は出来てますね……では、はじめ!』


 月花の始めの合図と共に舞花は走り出す。

 直径15センチはあろうかと思えるほどの巨大なコマを軽々と片手で持ち、すでにコマには紐が巻かれ、いつでも戦闘が出来る状態だ。

 そして、なぜかコマ全体を舞花の瞳と一緒の桃色に塗られ、更に平らな面に角が生えていた。


 舞花は、前方に向かって走ってくる影を確認する。

 常人ならば絶対に発見出来ない暗闇なのだが、舞花達の眼は特殊仕様でどんな暗闇でも昼間の様に見えるようになっていた。


 両者が50メートルの距離で立ち止まる。


 「あら、最初の相手は舞花ですか」

 「蓮花でしたか」


 2人ともベーゴマを右手に持ち相対す。


 「ほう、蓮花のコマは、白いのですね……しかし、私のよりも小さく貧弱そうです」


 たしかに舞花の言うとおり、蓮花の持つコマは直径10センチほどで、一見すると重量的に舞花のコマが勝と思われる。

 こちらもなぜか、コマ全体の色が蓮花の瞳と同じく白で統一されていた。


 「確かに直径は小さいですが、こちらは特殊合金です!負けるとは思えませんね」


 自信の表れなのか蓮花は薄く微笑む。


 「ほう……では、見せてもらいましょうか!白いコマの実力とやらを!」

 「蓮花、いきまーーーーす!」


 両者は同時にコマを投擲し、コマに巻かれていた紐を目にも見えない速さで引く。

 凄い勢いで紐が引かれたコマは、とんでもない速さの回転が掛かり地面の凹凸おうとつなど微塵も気にせずに相手のコマ目掛けて進んでいった。


 コマは凄い勢いで進み、両者のコマがあと少しでぶつかる!と思った瞬間。舞花の桃色のコマが、蓮花のコマに正面からぶつからずに、直前で右に弧を描いて蓮花のコマの後ろに回り込むと、そのままの勢いで後ろから衝突した。


 「くっ!後ろからとは、卑怯な」

 「当たらなければ、どうと言うことは無い!」


 めっちゃ当たってますが……。


 「衝突する前に急加速いたように見えたのですが?」


 そう蓮花の言うとおり、舞花のコマは衝突直前に回避するが如く急加速で後ろに回り込んだのだ!


 「この色で角付きは、3倍早く行動できるらしいです!このまま押し切ります」


 舞花が勢いに乗った蓮花のコマが、一気に蓮花のコマを押し倒すかと思われたが、両者のコマは火花を散らせその場で回り続けていた。


 「なにっ!」


 舞花は驚きの声を上げる。

 自分のコマより一回り小さいはずの相手のコマが、ぶつかったまま一向に動く気配が無い。


 「ふふ、最初に言いましたように、このコマは特殊合金で出来ています。大きさは負けてますが、重さは負けておりません!」

 「くうっ!負けるかぁーーーーーーっ!」


 両者のコマは意思に共鳴するように激しくぶつかり合いながら回る。

 その火花がオレンジから白っぽく変わるほどに


 「なっ!」

 「なぜっ!?」


 いつまで続くか分からないほど、ぶつかりあった2人のコマに突然の終止符が打たれる。

 両者のコマが、突然止まったかと思うと2つ同時に倒れたからだ。


 2人の通信には、ダブルノックアウトの文字が映し出される。


 「どういう訳でしょう?」

 「さあ?調べて見ますか」


 舞花と蓮花はコマが止まった場所に行き、自分のコマの状況を見る。


 「なんと、くっ付いていましたか……」

 「あらまぁ」


 そう、2人のコマは互いにぶつかり合って発熱し、その熱で溶融してくっ付いてしまったので倒れたようだ。

 本当にこれはコマなのだろうか?


 2人の勝負が付いたところで、別の場所では3人が戦っていた。


 「終わったようですね」

 「2人とも負けたようだな!」

 「では~、この中の1人が勝者になるのですね~」


 月花、氷花、翠花の3人が3方向で向かい合い対峙していた。


 「では、こちらも私の千式をもって終わらせましょう」


 月花が放つコマは、自分の瞳と同じ黄色ではなく、全体が金色のコマ

 どこか成金趣味なのかと思わせるほどキンピカなコマだ。


 「ふっ、ならば、私のコマの暴走モードを止められるかな!」


 氷花が放つコマは、瞳と同じ様に全体が青色

 氷花の言う暴走モードとは、回転したコマが他のコマとぶつかって赤く燃える事を差していた。


 「ふふ~、時代に取り残されている見たいですね~、今は新しい意識を持った世代に変わるんですよ~」


 翠花の放つコマは、瞳と同じく緑

 しかし、翠花のコマには、小さいコマが緑のコマを守るように幾重にも予測不可能な起動で周りを囲み回っていた。


 「ならば、くぞ!」

 「来い!」

 「来なさ~い」


 3者のコマが、同時にぶつかり激しい閃光と共にそれは起こった。


 月花のコマは、2つの勢いに押され後方に弾かれると、何本もの巨木を貫いて最後は大木の中で止まった。

 氷花にコマは、暴走してしまい地面にメリ込んで地下数十メートルでようやく停止する。

 翠花のコマは、2人のコマに衝突したためか、予測不能な子機に自分自身のコマがぶつかって、その勢いを失って止まってしまう、つまり自滅してしまった。


 3人の通信には、トリプルノックダウンの文字

 勝負の判定は、遠く家で待つはずのミナが行なっていた。


 「全員……」

 「負け……」

 「ですね~」


 3人はガックリと肩を落とす。

 そこへ残りの2人も合流し


 「次の勝負は私が勝ちます!」


 握り拳を作って宣言するは、舞花


 「白い色は、悪魔と呼ばれるぐらいに強い存在、負ける事は考えられません」


 蓮花も続く。


 この魔導人形のメイド達の性能は、ミナお手製で折り紙つきだが、性能差は無い。

 個性がつけば今後の勝負に差が生じるかもしれないが、それはまだ先の話のようだ。


 マサキが眠る正月の深夜にそのような事が行なわれていた事をマサキは知らない。

 そして、明日からもメイド達は、マサキのために甲斐甲斐かいがいしく働くのだった。


 お読みいただき、ありがとうございます。

 今回は、少し……いや、大分ネタを詰め込みました。

 まあ、1stを知っている方なら、そこは違うだろう!とツッコミが入りますね。

 次回は、本筋のフィルの村に行く内容です。

 そちらも、よろしくお願いします。

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