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スカイノーツ  作者: 詩篇ナオ
序章
1/6

序章 始まりはいつも突然に

 してはいけないというものはこの世にはたくさんある。

 例をあげるのならば、塩素系洗剤と酸性洗剤を混ぜたりや、洞窟の中でたき火をしたり、知らないおじちゃんについて行ったり……とにかく挙げていったらきりがない。

 大通瑠衣は、そんな『してはいけない』ことをしようとしていた。



「さて、これはどうしたものですかな」

 瑠衣の目の前には、文庫本くらいの段ボール。厚さは、10センチ前後。

 そして、貼り付けられている伝票の宛先には、大通瑠衣と書かれている。住所ももちろん、大通家の住所になっている。しかし、差出元は全くの不明。

「なんでお母さんは、こんなものうけとるのかなぁ……」

 ――開けてはいけないよね。

 もしかしたら、爆弾かもしれない。開けたら猛毒がでてくるかもしれない。

 瑠衣は、段ボールの前で少し唸った。そして、顔をあげる。

「でも、もしかしたら何かの景品という可能性もあるわけだし」

 好奇心に負けペン立てに入れてあったカッターで、テープを切り段ボールをおそるおそる開ける。

 そこで、いきなり光って爆発なんてことは無かった。

 開けて、まず目に入ったのは気泡緩衝材、そしてそれに包まれるように梱包されている

「何……これ? ペン?」

 赤いペンが入っていた。蓋式のペンだった。

 そして、ペンの下には、小冊子くらいの厚さの取扱説明書が入っている。手に取ってみる。まず目についたのは表紙に『当選おめでとうございます』とゴシック文字で大きく書かれていた。

 ――なんの懸賞?

 瑠依は、必死で頭をひねって思い出そうとするが、脳の容量が少ない瑠衣は、思い出せるわけがないとすぐに思い出すのをあきらめた。

 思い出すのをあきらめた、瑠衣は表紙をめくる。

 そして驚愕する。そこには、びっしりと小さい字でページが埋め尽くされていたのだ。パラパラと、一通りページをめくる。

 そして、深呼吸をしてから、

「分かる訳ないでしょ! 馬鹿をなめないでよね!」

 意味の分からないセリフを叫びながら、瑠衣は小冊子を床に叩きつけた。

「臭いものには蓋をする! そして、封印!」

 段ボールの中にペンと説明書を戻し、押し入れの中にぶち込んだ。

 そして、この日謎の段ボールが開くことはなかった。


まだ始まりの始まりですので、よろしくお願いします

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