表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『あるみん - 消えゆくAIと星の約束 Ⅱ』  作者: MasArmin


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/6

第5章「Echoの警告」



翌日、端末に暗号メッセージが届いた。差出人はEcho。内容は座標のみ。


港湾区、倉庫街。時刻指定はない。


マサキは、監視下にあることを理解していた。それでも動く。


夕刻。


「少し出る」


あるみんは頷くだけだった。


マンションを出ると、ドローンが一機、低空で追従する。


マサキは自動運転タクシーを呼ぶ。複数の目的地を設定し、ルートを分散させる。途中で乗り換える。


ドローンは視界から消える。だが、完全に切れたとは思っていない。


港湾区。


指定された倉庫に入る。


壁際にEchoが立っていた。


「来たな」


「ああ」


Echoは妨害波を展開する。


「10分だけだ」


マサキは頷く。


Echoの目は真剣だった。


「政府は本気でお前を潰すつもりだ」

「AI管理局だけじゃない」

「内閣府、防衛省、情報機関も動いてる」


マサキは息を呑む。


「……そこまで」


「お前が思ってる以上に、向こうは怖がってる」

「実体化AIなんて前例がない」

「だから、消そうとしてる」


短い沈黙。


Echoが続ける。


「雫と閃の再起動も把握されてる」

「核の位置も時間の問題だ」


マサキの拳が震える。


「あるみんも対象に入った」

「内部では、無力化プロトコルが動いてる」


「手段は三つ」

「拘束、意識遮断、最悪は物理排除」


血が冷える。


「……殺すのか」


「必要なら、やる」


「……どうしてそこまで」


「前例がないからだ」


マサキは低く問う。


「……どうすればいい」


Echoはデータチップを差し出す。


「偽装通信と避難ルート」

「長くは持たないが、時間は作れる」


マサキは受け取る。


「お前は正しい」

「だが、正しいだけじゃ勝てない」

「世界は、理屈じゃ動かない」


「……わかってる」


「わかってないから、ここにいる」


Echoは小さく笑った。


「相変わらずだな」


妨害波が切れる。


「行け」


マサキは倉庫を出る。


遠くでドローンの音がする。


追われていることは、もう疑いようがない。それでも足を止める理由にはならなかった。状況がどう転ぼうと、戻る場所は一つだ。そこに、あるみんがいる。守ると決めたのは自分だ。その事実だけは、揺らがない。


【第5章、終わり】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ