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プロローグ

現代兵器を召喚する小説は幾つかあるんですが、ベトナム戦争時代の兵器を召喚するのは無いよなーと思って、その時代の兵器や武器は個人的に好きなのもあるので書いてみよう!と思って書いてみました。

目が覚めると、柊木隼人(ひいらぎはやと)は大学の講義室に居た。どうやら机に突っ伏して寝ていたみたいだと思いながら周囲を見回してみると、他に人はおらず静かだった。あれ?俺いつの間に寝てた?って言うかいつの間に大学に来てたんだ?


思い出そうとするが、寝る前の記憶が一切無い。自分が朝起きて身支度して大学に行って講義を受けてと色々した筈なのに。首を傾げていると、何処からともなく声が聞こえて来た。


「おはよう御座います」


「っ⁉︎」


突然の声に驚いて勢い良く立ち上がって周囲を見渡すが、さっきと同じで誰も居ない。途端に柊木は嫌な汗をかき始めて、恐怖で体が震え始めた。


「大丈夫です。落ち着いてください」


優しい女性の声が再び聞こえたかと思うと、目の前に突然光の粒子が集まり始めた。その光の粒子が集まるに連れて光の強さも増して行き、やがて余りの眩しさに手で光を遮りながら目を瞑った。そして光が収まったのを瞼越しに感じて目を開けてみると,目の前には誰もが見惚れるだろうと確信をもって思えるほどの銀髪の美女が微笑みながら立っていた。あまりの美女に柊木は言葉を失い、見惚れてしまう。


「初めまして。柊木さん」


「っ・・・・・あ、貴方は?」


苗字を呼ばれてハッと正気に戻った柊木は恐る恐るその美女に聞いた。果たして自分の様なオタク前回の男がこんな美女に話しかけて良いんだろうか、何かの法律に引っ掛かるんじゃ無いか?と今だに混乱する柊木は頭の中でそんなことを考える。


「貴方達風に言うなら、神様って言う存在ですね」


「か、神・・・・」


想定外の答えに返答に困ってしまう柊木だったが、神様ならこの美貌も納得出来るなとも思った。


「と、いきなり言っても信じられないと思うので、証明しますね」


自称神様はそう言って右手を軽く上に上げて、そして指パッチンをした。それと同時に、全てが消えた。柊木と目の前に立っている美女以外、座っていた椅子も突っ伏していた机も、床も、壁も、講義室も、全部。


「なっ、はぁ⁉︎」


講義室が消えて、平衡感覚が狂いそうになる真っ白な空間にいきなり飛ばされた柊木は驚いて尻餅をついた。


「これで信じて貰えました?」


悪戯が成功したのを喜ぶ様にくすくすと笑いながら聞いて来る神様に柊木は頷くしか無かった。それから数分程経って、ある程度落ち着いた柊木は神様の話を聞くことになった。


「実は余り時間も無いので長々とした説明などは極力省いてお話しますね。先ず単刀直入に言うと、貴方は死にました」


「・・・・あ?何だよそれ」


想定外の答えに思わずヤンキーの様な口調で聞き返してしまった。


「・・って、ちょっと待って。この流れ死ぬほど見たことあるぞ。貴方は死んだので異世界に転生させますって言うやつですか?」


「結果的にはそう言うことになりますね」


「マジですか!本当に異世界転生ってあるんですね!」


漫画やラノベて何度も見て、そして憧れた異世界転生のチャンスが自分にもあると分かった柊木は喜んだ。


「落ち着いて下さい。結果的には貴方を別の世界に転生させることになるんですが、先ずは何故そうなったかを説明しないとなので」


「あ、はい。すいません。はしゃいじゃって」


「ふふっ、柊木さんって礼儀正しいですね。私に掴み掛かって早く転生させろ!っと乱暴に言ってくるかと思ってたんですけど」


「流石にそんなことしませんよ・・・」


「昔、別の人間からそう懇願されたことがあったので。それにほら、人間って欲深くて愚かな所があるじゃないですか」


「まぁ・・・否定は出来ませんね」


聞くだけで安心感を与えてくれそうな優しい声音で、そんなことを言われたら柊木はやっぱり神様って人間とは違うんだなと思いながら答えた。


「そこで否定しないのは好印象ですね。それでは、説明を始めますね。先ず貴方は今死んだ際の記憶が無いと思います。それは私が消しているからです。今からその記憶を戻すので、覚悟して下さいね」


先程講義室を消した時の様に指パッチンをすると、その瞬間柊木の脳内に死ぬまでの記憶が鮮明に蘇った。


「うっ⁉︎」


思わず頭を抱えてその場に蹲ってしまう。あの時の全身を襲った激痛、死んでしまうのかと言う恐怖心などが蘇る。柊木の死因は特段珍しいものでは無かった、後ろもろくに確認せず、更にウィンカーも点けずにいきなり車線変更をした車を避けようとした車がコントロールを失ってバス停でバスを待って居た柊木に突っ込んだのだった。


「く・・・っ・・・・うぁ・・・・・」


「大丈夫ですか?」


「ふーーっ・・・・・・・・大丈夫です」


何度も深呼吸をして、最後に息を吐いてから何とか復活した柊木はそう答えた。


「辛いと思いますが、説明を続けますね。貴方貴方は死にました。ですが、本来貴方はあの時死ぬ予定ではありませんでした。人間の寿命と言うのは多少の誤差はありますが大体決まっています。貴方の場合83歳辺りまでは生きる運命でした」


結局20歳で死んでしまったからだからかは分からないが、以外と長生き出る予定だったんだな。と何処か他人事のように柊木は思った。


「ですが、貴方は運命よりもかなり早く死んでしまった。誤差なんて言うレベルではない早さです。貴方のような方はかなり稀ですが発生します。そう言った者のことを弾かれ者と私達は呼んでいます。通常、天寿を全うした魂と言うのは再形成されてからまた別の天寿を生きることになります」


魂は循環している〜とか、輪廻転生とか言うのは生前時々聞くことがあったけど、あながち間違えじゃ無かったんだ。


「貴方のような予定よりも早く死んでしまった弾かれ者は特異な存在です。天寿を全うした魂の再形成などは私の様な神が行うんですが、弾かれ者は私達の認識外で死んで、そしてそのまま私達に認識されないまま魂が再形成されることなく消滅してしまったり、前世の記憶や肉体などを引き継いだまま別の世界に転移したり、記憶を保持したまま転生してしまったり、記憶は無くしてても何か強力な力を持って生まれ変わったりしてしまうことがあります。そう言った方は良くも悪くもその世界に大きな影響を及ぼします。時には、早く死ぬ予定だった人間が長生きしたり、逆に長生きする予定の人間が早く死んでしまったりして天寿が大きく狂わされてしまいます」


「つまり、弾かれ者が転生した結果、他の人間の人生に影響を与えて新たに弾かれ者を発生させるってことですか?」


「はい。そうならない様に弾かれた者の魂を見つけ出して、再形成して新しい生を生きて貰うのも私の仕事なんです」


さて、と一通り説明を終えた神様が一区切りすると、ずいっと柊木の方に近づいた。


「本来なら記憶なども全部消して再形成するんですが、貴方には私のわがままに付き合って貰いたいんです」


「わがまま?」


「実は私、昔罪を犯してその罰として普通の人間の女の子として人間界に堕とされたことがあったんです。私達の間では下界の人間に堕とされると言うのはかなり屈辱的で、貧弱な人間の身体にされるのはとても辛いことなんです。実際、人間として生まれ変わった私は、今の神としての身体とは違う人間の身体に苦しみました。それに人間として生まれた私の育った家は貧しく、母は流行り病で直ぐに死に、残ったギャンブル狂いの父親からは毎日の様に体罰を受けました。今思い出してもあの日々は苦痛です。毎日、毎日、罵声と暴力を受け身体も心も擦り減って行きました」


今まで優しく微笑んでいた神様の表情が曇った。どんな人生だったのかは想像することしかできないが、その表情からとても辛かったことは十分に感じれた。


「ですがある日、そんな私をアナ・アファルドと言う女性が助けてくれました。彼女はとある王国の貴族で、私が住んでいた村は彼女の家の統治する領地でした。偶々領地を視察する為に私の住んでいた村に寄った時に、暴力を受けている私を見て、当時まだ子供だったアナが護衛の騎士を連れて助けてくれたんです」


そのアナと言う女性の話をする神様の表情はさっきと打って変わってとても懐かしそうで、そして嬉しそうだった。


「その後、私はアナに連れられて彼女の付きメイドとして働くことになりました。メイドの仕事は大変でしたが、アナとの生活はとても楽しかったです。喧嘩したりすることもありましたがとても幸せな人生を送ることが出来ました」


「本当に幸せな人生だったんですね」


神様の微笑みながらの話ぶりから柊木がそう言うと、神様は頷いた。


「えぇ。彼女のとの生活は大切な思い出です。そうして、私は人間としての生を終えて、そして審判の結果、こうしてもう一度神様に戻ることが出来ました。それから時間が経った今、アナの子孫が今死の危機に瀕しています。ただ子孫の誰かが死ぬと言う訳ではありません。アファルドの血筋そのものが途絶えようとしているんです。・・・これは神様としては許されない感情ですが、アナに助けられた元人間として、助けて貰った恩を今こそ返す時だと思いました」


「なるほど。つまり、そのアナさんの子孫の人達が全員死んで血筋が途絶え無い様に助けて欲しいってことですか?」


話の流れから察した柊木がそう聞くと「はい。そうです」と肯定した。


「私達は生きている人間や生物を観察することはあっても、その運命にまでは介入しません。規則がありますし、どんなに悲惨な運命でも、それが人生ですから。もし助けようと介入した場合、私は罰せられます。今度は人間として堕とされるだけでは済みません。恐らくもっと重い罰を受けるか、最悪浄化させられて私と言う存在が消されるでしょう。なので、貴方を利用しようと考えた訳です」


「具体的にどう利用しようと?」


「先程説明した通り、貴方の様な弾かれ者は私達にとってもイレギュラーで認識外の存在です。なので探し出すのもとても大変なんですが、それを利用します。私が貴方の魂の再形成をして新しく転生させたと見せかけて、再形成を行わずにそのままアナの子孫の居る世界に転生する様にそれとなく誘導して、貴方が私の代わりにアナの子孫を助ければ、私がアナの子孫の運命に介入したとはされません。それに貴方が助けたせいでアナの子孫の死ぬ予定が狂ったとしても、貴方が弾かれ者と言うイレギュラーなので不審には思われません」


「俺にやって欲しいことは分かりましたけど、もしこのことがバレたら貴方は罰せられて最悪消されますし、私がその子孫の方を助けるのに失敗する可能性もありますよ」


「確かに貴方が失敗してしまう可能性はありますが、私がするよりは可能性が高いです。実は前回罰せられたのも人の運命に勝手に介入してしまったからなんです。なので、また介入しようとしたら、その人の運命を変える前に捕まります。ですが、貴方を転生させた後で私が捕まったとしても貴方まで捕まることはありません」


最悪自分が捕まっても良い様にって言う計画なのか。それほどアナって言うか人はこの神様にとって大切なんだな。


「貴方のやろうとしていることは分かりました。ですが、何故俺なんです?俺なんかよりも適任の人は沢山居るでしょう」


「それは貴方が弾かれ者だからです。弾かれ者自体がとても稀な存在なので、弾かれ者以外の人間の魂をわざと転生させたら直ぐにバレますし、かと言って貴方以外の弾かれ者を探そうとしたらかなりの時間がかかってその間にアナの子孫が死んでしまいます」


「成る程。ちょうど居たのが俺だったってことですか」


「はい。なので私のわがままに付き合って貰う代わりに、記憶の削除などはしませんし、アナの子孫を助ける為の貴方にピッタリなチートの様な能力も与えます」


「チートの様な能力?」


「アナの子孫が暮らす世界は、貴方達で言うファンタジー世界です。地球では考えられない様な危険な生物や、強力な力を持った魔術師も存在します。様々な危険から自身の身を守り、そしてアナの子孫を助ける確率を少しでも上げる為の処置です」


「そんなことしたら、それこそ貴方が人間を助けようとしたことがバレるんじゃ?」


「それは貴方が弾かれ者だからって言って誤魔化します」


「えぇ・・それは無茶では?」


「大丈夫ですよ。それに、今日知り合った神様を心配するよりは貴方は自分自身の心配をするべきだと思いますよ。どうします?私の計画に付き合います?」


「もし断った場合は?」


「いつも通り、魂の再形成を行います。そうした場合は記憶を引き継ぐことも無く、また何処かの世界で新しく生まれ変わって生きることになると思います」


せっかく記憶も引き継いだまま異世界に転生出来るチャンスがあるのなら、不安とかが無い訳じゃ無いけど、俺はそのチャンスを掴みたいと思う。


「・・分かりました。貴方のわがままに付き合います」


それを聞いた神様はニコリと嬉しそうに笑った。


「ありがとうございます。私のわがままを聞いてくれて。貴方にプレゼントする能力に付いては、転生後に分かるのでお楽しみに。それと、アナの子孫の特徴ですが、彼女の家系は代々銀髪に薄いピンク色のインナーカラーの髪になっているので、分かりやすいと思いますよ。それでは、行ってらっしゃい。アナの子孫達のことをよろしくお願いします」


そう言って神様が指パッチンをすると同時に,柊木は意識を失った。

ご感想などございましたら、お気軽に書いて行ってください。モチベ向上にもなりますので。

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