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戦う盗賊の道 18

ギルドに戻り、そのまま父さんの指示で全員でギルドの奥の部屋に入る。


全員が入り座ったところで、父さんが聞いてくる。

他の人たちも気になっているらしく、静かにこちらに耳を傾ける。


「何が起きたのか説明してほしい。

ステータスの振り間違いってどういうことだ?

一般的な剣士のステータスだったぞ。」


「丈夫さに全部振るってことだよね?

父さんのステータスを見た時に思ったんだ。

丈夫さに振るメリットって何?」

全員を見渡しながら聞く。


「丈夫さに振ると怪我の痛みが押さえられるし、モンスターの攻撃を受けても即死しない事が多いから何かあっても、生き延びる確率が上がる。」

代表して、父さんがメリットをあげる。


「即死しなくても、何体かモンスターがいたら死ぬよね?

あとどんなに丈夫さをあげても、ナイフをさわるとみんな怪我をするよね?」


「それは、そうだろ。

だがアカデミーなんかの訓練もそうだが、木剣でなぐられても、多少なら怪我もしないし、痛くないらしい。」


「多分だけど、人間の特性はかえられないんだと思う。

丈夫さをあげると、打撃には人の体は強くなるけど、斬撃に意味がない。

そんな感じだと思う。多分弱点ってことになると思う。」


「なるけど。

でもダンジョンに潜るならあったほうがいいことには変わらない気がするが?」

父さんも周りもあまり納得できないようだ。


「僕は素早さと力をメインにあげてる。

理由は素早さは、モンスターから逃げる時に役にたつし、攻撃を全てかわせばいい。

力は戦う時に、力が足りないと、苦戦して危ない。

あと盗賊は丈夫さのステータスの伸びが悪すぎる。

ならいっその事、盗賊の長所の素早さを伸ばしたほうが、ダンジョンでも生き延びる確率は上がると思う。」

ククリ以外の全員が、驚きと納得表情をしている。


「なるほど。確かに一理あるね。

大体魔法使いと治癒師以外は、みんな丈夫さをあげているし、魔法使いも治癒師もある程度魔力をあげたら丈夫さをあげるから考えもしなかった。」


「アレクをダンジョン協会でぶっ飛ばした時に気がついたんだ。


ステータスは、それぞれの長所と、短所がが反映されてる数値じゃないかなって。

職業は多分適性なんだと思ってる。


剣士みたいに戦うのは無理でも、盗賊の長所を生かして戦えば戦えるしね。」

本当は前世のゲームの知識を活用してるが、それは言えないので、ごまかしつつ説明する。


「なるほど、剣士は素早さがないから素早さで圧倒して、人間の弱点をついて戦ったわけだ。

けどククリが戦った時は、木剣でだったよね?」

不思議そうにきいてくる。


「それは、赤髪の剣士が言ってたように、レベル差がありすぎて、相手にならなかっただけだよ。

レベル1と10じゃ子供と大人位差があるから多分全てのステータスでククリの方が圧倒的にたかったはず。


剣士には盗賊に勝てないってみんな思い込んでるから驚くのはわかるけど、そんなことはない。」

ククリとニャール以外の盗賊は衝撃を受けたようだ。


「普通なら信じられない話だが、実際に見てしまったからな・・・」


「ここにいる人はラルゴを除いてみんな戦う盗賊になりたい人だよね?」

全員を見渡し確認する。

ラルゴを除いた全員が頷く。


俺はカバンから、ベルーガさんからもらった資料をだし父さんに読むように進める。


ラルゴ以外の全員が一緒に資料に目を通す。


「ビアンキ、俺はどうするべきだと思う?」

ラルゴが聞いてきた。


「この前も言ったが、戦うのが嫌なら無理しなくていいさ。

ギルドの運営や、戦えない盗賊の見本になるのもいいし、何をするにしろ、やる気次第だろ。

戦いたくなったら戦えばいいしな。」

優しい声で伝える。

ラルゴは魔法使いの家系で、盗賊は戦えないと聞いて育っているから、なおさら自信がないのだ。

どちらかというと盗賊の家系の方が、ダンジョンに入り戦うのを見る機会が、多い為戦いたいと思う人は多い。

あとはダンジョン職が稼いでいるのを知っているのも大きな理由だ。


「ありがとう。

自分で考えてみるよ。」

ラルゴは何か吹っ切れた様子だった。


父さんたちが資料を読み終わり、怒りと期待が混じった表情で、

「これが、本当の話なら許せないな。」

口々に資料をみた盗賊が怒りをあらわにしている。

「僕がダンジョン協会も、教会も嫌いな理由がわかったでしょ。」


「抗議に行こう。」

そうだそうだと、みんなが囃し立てる。

「無理だよ。

盗賊の力が弱すぎる。

財力も力もないから、黙殺されておわりだよ。」

全員が暗い顔で静まり返る。

「悔しくないのか?」

カーターさんが、熱くなり詰め寄ってくる。


「悔しいどころの話じゃない。

殺意すら沸いてるよ。

はっきり言うけど、俺は盗賊を一族をこんな目に合わせた連中を許す気はない。

だから戦う盗賊になってあいつを同じ目にあわせてやるさ。」

静かに、そして強烈な怒りを全員が感じ取り静まり返る。


「具体的には、近いうちに戦いたい盗賊と現在戦える盗賊は集まってもらってそこで話をするよ。

今日の所は、みんな我慢して欲しい。

後今日の事は他言無用で頼む。」

全員を見回しながら父さんがお願いする。

とりあえず全員が納得し、今日解散となった。


父さんと帰る途中に今日の事を上手く母さんに伝える為に、餡ころ餅を買い打ち合わせをした。

餡ころ餅で機嫌を取りながら、今日の事を母さんに、父さんと一緒に報告した。


結果父さんと一緒に正座させられ、2時間ほど説教を受けた。

3個買った餡ころ餅は全て母さんが、夜食べていた。


父さん曰く

飯抜きにならなかったからセーフ


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