触れられない花
これは、ほぼ実際のこと。
客観的に見ても
君の美しさはダントツで
それならいろんなハチ達が
蜜を狙うのも致し方ない
ぼくの立場で
それを守るとか言えば
たぶんそれは
ストーカーの類い
もちろん身長はぼくよりは高くない
スポーツで訓練された体躯には
籠められたエネルギーで満たされている
別に契約したマネージャーでもない
ただのファンでもない
あえて言えば
同じ目標を持つ仲間なのだけれど
それだから一層
手を出せない
君から距離を詰めてきても
勘違いしてはいけない
きっとナチュラルで理解される範囲が
君とぼくとの世代では変わってきているのだ
ぼくは引きこもりでもなく
コミュ障でもないけれど
人類が一度は失って
また優れた指導者が復興してくれた道のおかげで
見えない色が見えるとか
音が光として感じられるとか
これは喩えではないけれど
信号の色が変わるとき
その波長や電磁波を
音として聴き取れる
だけど
人の心は深すぎて読めない
シンプルな感情で生きられる人が恋しい
ただ好きなだけと言えるなら
ぼくは君という希少な美を備えた花を
国の宝として守りたい
惹かれるのは、無邪気さ。
まっすぐに向けられる笑顔。
打算を感じさせない接客など。