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君との思い出は、春風の中

あいかわらず、創作は、90%の真実と10%の虚構。

冬の終わりの雪が

桜の花の周辺を

柔らかに舞う


明るい空の下

ビルディング街に

花街の少女を飾る薄化粧のように

雪が降る


晩春の梅の香は

早熟な少女の恋のように

清純さと儚さ

まだ若い果実のような微かな甘さ


言葉では表現しきれない


それ故に

愛おしい君に

思いを重ねる


いつ会えるかも知れない

なにかを願うにも

届かない距離


別れ際に

君の心の声が聞こえた

そばにいたいなあ

好きだなあって


そんな君に

この香りを贈りたい

ついでに星の煌めきを

ひとつか二つ

指輪かピアスにして


ほんとは

君の心臓に

優しくキューピーの矢を

そっと傷つけないように

添わせるように

残したい


花は手折ると

やがて枯れるように

君とのラインを越えることは

ぼくには考えられない


それを容易に諦められたら

それでいいのに


そうしているうちに

梅も桜も散ってしまうだろう


春に隠された

無常は凄まじく

切実なんだ


よほど冬の寒さの方が

ぼくには暖かい


それでも

君が好きなんだ

だから、ぼくは

悲恋を糧にして

痛みを喜びと錯誤して

病んだ体質を願う


やがて来る未来は人造の生命体

選べるならば

そうしよう


愛おしい花よ

来年もまた咲いておくれ


もし仮に

手入れをする主が

あの世へ行っても

遺された家族が

君を切り倒すときは

ぼくを呼んでおくれ

その時は

全力で君を守るから


予言的に、最近はピンキーリングを手作りして、友人らにたくさん配っています。

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