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あなたに愛されるまで

わたしを思い

わたしと交わることを願うあなたは

わたしがずっと前からあなたを愛していることに気がついていない


妻を娶り

子を待ち望む父の思いを知ることができたなら

神は宇宙を創り

人の子を育て

あれから三千年の期待と願いを

預言者の口を通して

何度も伝えてきたことを

あなたは知るだろう


そのあなたがわたしをこい願い

ひたむきに祈るときの姿は

この宇宙よりも愛おしく尊い


もしもそのまなこをすこし上に向けて

わたしの顔を見てくれたなら

きっとわたしはひとつの銀河を花束にして

できれば毎晩

あなたにプレゼントするに違いない


あなたが望むなら

その星々を凝縮して

ダイヤモンドやルビーやサファイアの宝石に変えて

あなたの寝所の床に敷きつめてあげよう


寝食を憂うことなど微塵もなく

友を恋しがる必要もなく

母の健康を案ずるなら

すぐにでも天使を遣わして

全天の神々の偉力で

その天幕を守護させよう


あなたが愛したのは

創造の神

神々の親

あなたが生まれたのは

わたしの妻である宇宙

その胎である地球


あなたが見ているのは

わたしの化身

権現

あるいはそのもののわたし自身かもしれない


あなたのすべてを愛しているから

泣くことも

怒ることも

喜びのときも

わたしはあなたの鏡の中に映るあなた自身

釈尊の経はそれを悟らせたいと願う言霊

イエスが友に語る内容は神の気持ちの代弁者ゆえ


数多の詩人はわたしかあなたのどちらかの愛を書き

画家の絵は彼らが思うわたしの姿

書家は墨を愛し

作曲家たちは無音の宇宙に音楽を聴いたかつての預言者を生に持つ


それを理解できたなら

庭に出て花を摘み

蜜蜂を招き

散る桜を惜しみながらワルツを踊り

恋人をダンスに誘えばいい

それほど簡単ではなく

かといって難しくもないステップを覚えたら

好きな人にそれを教えながら

互いに目を合わせ

吐息を近くに感じながら

触れた手に心を伝えるよう

神に祈れば良い


わたしを存分に利用してくれたらいい


わたしは探さなくても

ここにいるのだから


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