幸せは? そよ風に吹かれて、僕は君からの手紙を受け取った!
僕は1年前から病気の為、入院している。
僕の病気は重いため、個室の部屋に入る事になった。
長く生きても、残り3ヶ月ぐらいだろうと医師に告げられる。
僕は既に死ぬ覚悟を決めていた!
・・・ただ、僕には大切な彼女がいる。
彼女を泣かせるような事は、僕は絶対にしたくない!
だけど、僕が病気になってからは彼女と会わなくなった。
僕が彼女を遠ざけたからだ。
僕が長く生きられないと知った時、“一番に考えたのは、彼女の事だった。”
残り少ない僕の命の時間を、彼女と最後まで過ごすという選択もあったが。
日々、弱っていく僕を彼女に見せたくない。
死ぬのが分かってるのに、彼女と一緒に居る事が本当に彼女の為になるのか?
僕は死ぬ覚悟は決まっている。
だけど? 彼女にその覚悟があるのか?
僕が死んだ後は、、、凄く嫌だけど。
彼女には、幸せになってほしい!
僕なんかよりステキな男性と結婚して、当たり前の幸せな生活を
彼女には送ってほしいんだ。
子供も、彼女に似てきっと可愛い子が産まれてくるんだろうな。
僕の事は直ぐに忘れて、彼女の幸せを一番に考えてほしい。
そんな想いもあるけど? 僕が生きている間は、やっぱり僕の事だけを
彼女には考えてほしいという気持ちもある!
ワガママかもしれないと分かっていても、やっぱり彼女を失いたくないんだ。
僕が死んでも、彼女の記憶の中で生きていたい!
だけど? 僕が決めた事は、彼女を僕から遠ざける事だけだった。
僕は病気と闘いながら、毎日彼女の事を考える。
日に日に、彼女への想いが膨らんでいく。
僕は心から彼女の事を好きなんだと気づかされた。
それでも、僕は彼女とは会えない。
死にゆく僕と彼女が今更会ってどうなるのだろうか?
彼女が悲しむだけだ!
僕は彼女と会う事を拒み続けた。
・・・そんなある日、僕が朝起きると? 看護婦さんが僕に手紙を
渡してくれる。
『橋口さん! 女性からお手紙を預かってますよ。』
『・・・手紙?』
『これです!』
『あぁ! 汐麻香だ!』
『“彼女さんですか?”』
『・・・いえ、“元カノです。”』
『じゃあ、ちゃんと橋口さんにお手紙お渡ししましたよ。』
『看護婦さん、ありがとう!』
『とても綺麗な女性でしたよ。』
『・・・えぇ、』
『じゃあ、また後でお部屋に行きますね。』
『・・・あぁ、はい。』
・・・彼女とは、僕から急に別れ話を切り出してから半年会っていない。
彼女は泣いていた。
意味も分からず、僕から強引に別れ話をして戸惑う暇すらなくフラれ
泣き崩れるしかなかったからだ。
僕は罪な男だ!
あんなに僕の事を好きでいてくれる女性は彼女しかいない!
それが分かっていて、僕はああするしかなかった。
そんな彼女から、僕は手紙をもらう。
僕は動揺していたが、冷静になり手紙の封を開ける。
開けると? 3枚の手紙が入っていた。
手紙の内容は、、、?
*僕が急に何故? 彼女と別れたいと言ったのか?
*本当の僕の気持ち。
*今でも彼女と会いたくないと想っているのか?
*彼女の気持ち。
*残り僅かな僕の命の時間、彼女が僕と一緒に過ごしたいという事。
*今でも彼女の気持ちは何も変っていない。
※だから、僕の最後を彼女は看取りたいというモノだった。
僕は彼女の手紙を何度も読み返し、凄く悩んだ。
彼女の気持ちは凄く嬉しい!
だけど? 彼女の幸せが僕の命以上に大切な事!
病弱な僕を彼女に見られたくない!
・・・でも? それでも彼女が僕と会いたいと言ってくれるなら?
僕はやっぱり彼女と会いたい! 僕は彼女が大好きだから!
『・・・久しぶりだね。』
『・・・ううん、ごめんね、』
『いいの! 英賀斗の性格は私がよく知ってるから。』
『・・・汐麻香、』
『これからは、もう英賀斗と離れない!』
『・・・ううん、ありがとう。』
『ずっとずっと私は英賀斗との傍に居るよ。』
『・・・汐麻香、泣かないで。』
『泣いてないもん! 目にゴミが入っただけだよ。』
『・・・そ、そっか。』
『ううん。』
僅かな僕の命の時間を、今度こそ! 彼女と最後まで過ごそうと決めた。
僕はやっぱり、汐麻香を愛している。
最後までお読みいただきありがとうございます。




