表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

自殺者の声

作者: 007

初の短編で、初の戦記以外の小説で、初の推理(?)小説です。

警視庁捜査1課に連絡が入った。


内容は自殺死体を見付けたとの事である。


「鶴さん、行こう。」


「分かりました。」


前者が大津川純也警部、後者が鶴居良治刑事である。


2人は早速、事件現場へと向かった。


事件現場は、都内のマンションである。







都内某マンション


大津川警部と鶴居刑事はエレベーターから降りると、部屋に向かった。


505号室。


ここが事件現場だ。



大津川警部が部屋に入ると、彼の部下が発見者に話を聞いている時であった。


草上刑事と北本刑事である。


草上刑事

「警部、この人が発見者です。」


大津川警部

「そうか。名前を教えてくれませんか。」


発見者

「中川優也です。」


鶴居刑事

「中川さん、なぜここへ。」


中川

「岡野と会う約束をしてたんですよ。20時からここで。」


大津川警部

「今は19時ですよ。早いですね。」


中川

「たまたま、仕事が早く終わったんで来たんです。そしたらこの状況でしたので。」


中川は遺体に目を向けた。

中川

「刑事さん、もう帰ってもいいかな。」


大津川警部

「どうしました?」


中川

「こんな現場見るの初めてだから、気分が悪くなってな。眠りたいんだよ。」


大津川警部

「分かった。帰ってもいいよ。」


中川

「有り難てえ、じゃあ帰るわ。」


中川は帰っていった。




現場の状況を説明すれば、自殺した岡野が机に突っ伏して死んでいる。


右手には拳銃が握られていた。


室内に荒らされた形跡はない。


机の上には、テープレコーダーが置かれていた。



大津川警部

「北本君、死亡推定時刻は?」


北本刑事

「17時〜18時の間と思われます。」


大津川警部

「鶴さん、どう思う。」


鶴居刑事

「自殺と断定するのは如何なものかと思います。」


大津川警部

「そうか。草上君、そのテープレコーダーは?」


草上刑事

「多分、メッセージでもいれたのでしょう。」


大津川警部

「誰も触ってないな。」


草上刑事

「はい。」


大津川警部

「なら、再生してくれ。」


草上刑事

「分かりました。」


草上刑事は慎重に再生ボタンを押す。


『すまん、先に行く。もう耐えられない。』


と言うメッセージがあり、続いて破裂するような発砲音と、ごとりという音が聞こえた。



大津川警部は首を傾げた。


北本刑事

「警部、どうしました?」


大津川警部

「うん、ちょっとな。鶴さん。」


大津川警部は鶴居刑事を呼んだ。


鶴居刑事

「なんでしょうか?」


大津川警部

「中川を呼び戻して来てくれ、重要参考人としてだ。」


鶴居刑事

「分かりました。」


鶴居刑事は中川の後を追い掛けた。


北本刑事

「警部、2人して何か分かったんですか?」


大津川警部

「分からないか?」


北本刑事

「何にも、自殺でしょ。」


草上刑事

「そうです。自殺でしょ。」


大津川警部

「ハハハ、君達はまだまだ青いな。気付かないか?」


草上刑事

「分かるか?」


北本刑事

「いや、わからん。」


2人の刑事は降参ですと言った。


大津川警部

「そうか、なら説明しよう。テープレコーダーには誰も触っていないのだろ。」


草上刑事

「はい。証拠物件ですから。」


大津川警部

「ならば、テープを巻き戻したのは誰だ?」


北本刑事

「あっ!!!!」


大津川警部

「そうだ。銃声が録音されている事から、自殺者本人が巻き戻したらのではない。誰かがテープを止め、巻き戻したのである。この自殺は偽装かもしれない。」


北本刑事

「それで、鶴居さんに追い掛けさせたんですね。」


大津川警部

「やっと分かってくれたか。中川は岡野を17時〜18時の間に殺し、会社へ戻った。そして、19時にここへ来て、発見者を装う。そうすれば良いと思ったのだろう。」


北本刑事

「流石は警部です。」


大津川警部

「なぁに、そう言うな。」


鶴居刑事

「警部。」


大津川警部

「おぉ、鶴さんありがとう。」










その後、中川は犯行を自供。


犯行動機は、金の縺れであった。


中川は岡野から数百万の借金があり、20時からはその話し合いであった。


中川は17時に会社から岡野の部屋へ行き、射殺。


右手に握らせ、テープレコーダーにメッセージを録音した。


そして再び、会社に戻り19時に岡野の部屋へ向かった。


そこで、発見者を装い犯人から逃れようとした。



しかし、大津川警部の推理により犯行が発覚し、逮捕となった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] とってもわくわくしました。いがいなこえがしてとってもびっくりです。
[一言] ものすごく簡潔で読みやすい文章でした。推理も面白かったですが、読み物としてはあっさりしすぎていたので買うところまではいかないかな・・・?でも読みきりですし、webで読むにはイイ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ