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15、17日目 盗賊出没

朝、8時頃に森の出口に転移で移動した。

転移点を設定しておくと転移も楽だ。

すでに令嬢一行は野営地を出発したようだ。

7kmぐらい先には商隊の一行らしい馬車がミナオサの方に向かって進んでいる。

商隊は時速5kmぐらいで進んでいる。

私も時速7kmぐらいで進む事にした。

魔力車は目立つから止めた。

街道の周囲で採集を行いながら進む事3時間、商隊の横の林から一団が飛び出し、商隊に襲い掛かった。

どうやら盗賊のようだ。

私から商隊までは1500m程度。

2分あれば着ける。

盗賊は38人。

商隊は商人が4人、御者が6人、護衛が10人だった。

すでに護衛は4人か倒されている。

御者や商人も剣を取って防戦をしているがこちらも半数になっているようだ。


「加勢します!」

「タ、頼む」


拘束魔法で10人ずつ拘束した。

20秒ですべての盗賊の拘束が終了!

商人さんたちが呆気に取られている。


「怪我人の治療をしていいですか?」

「あ、ああ。お願いしたい」


商隊は商人が2人、御者が3人、護衛が4人が倒されている。

時間がないので、


「エリアハイヒール」


倒されていない商人さんたちと盗賊まで含めて怪我を治療した。

しかし残念なことに護衛の2人は帰らぬ人になっていた。


「ありがとうございます。ミナオサでミナグ商会を経営しておりますグレーと申します」

「私はタカシ スズキと申します。領都ミナオサに向かっているところです」

「それではこのお礼は領都ミナオサについてからでよろしいでしょうか」

「いや、お礼なんて」

「いや、そういう訳にはいきません。そんなことをしたら盗賊に襲われているのに気がついた者が助けてくれなくなります」

「そうだぞ、そんなことをしたら前例になって他の者たちが迷惑をしてしまう」


近くで様子を見ていた護衛のリーダーが話に入ってきた。


「わかりました。では領都ミナオサまで同行させていただきます」

「ああ、よろしく。俺は護衛のリーダをしているカインドだ」

「タカシ スズキです」

「貴族か?」

「家名はありますが貴族ではありません」

「そうか、町までよろしく」

「で、この盗賊はどうしますか?」

「これだけの盗賊を運ぶのは厄介だな。街の衛士に檻馬車を出してもらうか」

「えーと、『牢屋の収納箱』があるのですが使っていいですか?」


実は移動の時にこっそりと『無限収納』の中で作ったものだ。


「え、いいですけど・・・・どこに」

「それでは」


『無限収納』から『牢屋の収納箱』を出した。


「え、収納持ち。タカシさんうちの商会で働きませんか?」

「すみません。自分で店を持ちたいと思っているので」

「そうですか。仲良くさせてください。必要な事は言ってください。協力しますよ」

「あ、ありがとうございます」


その後38人の盗賊は『牢屋の収納箱』に収納させてもらった。

二人の護衛の遺体はシーツに包まれ馬車に乗せられた。

私も馬車に乗るように言われたのでグレーさんの共に馬車に乗った。

グレーさんからは領都ミナオサでの経済の状態などを教えてもらった。

私もドラゴンのことを話してしまい驚かれた。

グレーさんも辺境伯とはよく知った仲らしい。

辺境伯は信頼できる善政を行う人物だということだ。

ミナグ商会は領都ミナオサで一番大きい商会だという。

町に着いたら商業ギルドに推薦してくれるという。

領都ミナオサには魔道具が充実している店がないということで私が店をやりたいということを言うと喜ばれた。

魔道具以外にもどのようなものを販売したらよいか相談に乗ってもらった。

ミナグ商会は不動産も扱っているということで土地を探してくれるということになった。

店舗付き住宅がいいのではないかと言われたが建物は当てがあると言ったら納得された。

どうやら私の収納が大きい事に気がついたらしい。

そう言えば町に入るのに銀貨1枚が必要なんだよね。

『無限収納』からガラスのコップを1個出した。

物品製作の魔道具で製造したカットの綺麗な最高品質のグラスだ。

コップ自体は魔道具ではない。



「グレーさん、このコップはいくらぐらいすると思います」

「ガラスのコップですよね。いい出来だ。金貨1枚というところです」


いや、そんなにするの?


「こんな素晴らしいカットの入ったコップを見るのは初めてです。金貨1枚では安いかもしれませんね」

「あのこのコップ2個で銀貨9枚で買ってもらうわけにはいきません。卸値ということで」

「買います。お願いです、買わせてください。いや、卸値といっても2個で銀貨9枚という訳にはいきません。2個で金貨1枚と銀貨8枚ということで」

「そんなにもらったら・・・」

「いいえ、私はこれでおそらく金貨2枚以上儲けることができると思います」

「ではこれからもこの最高品質のガラスのコップだけはグレーさんに卸すことにしましょう」


その後、私が店で出すガラス製品の品質と価格の話となった。

平民でも買える価格にしたいのでシンプルな物を取り扱うことにした。

最高級のグラスはまあ貴族向けだよね。

グラス以外の貴族向けの魔道具ではない食器はミナグ商会にお願いするところまで話が纏まった。

お読みいただきありがとうございました。

評価や感想をいただければ幸いです。

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