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26話 来たんだけど



「だまされたああああああああああああああ」


奴隷専門店 キュラからとびたしてきたのは、メリーさんだった。

メリーさんは涙を流しながら、街の中へ走り去って行った。


そしてそのあと店から出てきたのが、手が血だらけのシラメだ。


「うーん。逃げられちゃったか」


シラメは悪ぶれる事なくただただ、平然と出てきた。


「あの子に何をしたんだ?」

「うえ?あの子ってメリーさんだしょ?なら呪いの指輪で封印しちゃえ!って事で指輪無理やり付けさせたのよ」


気づいていたのか。

それで油断をさせて仕掛けたと。


「非道だ」

「非道はどっちよ。全く精神的に良くない日々だったわ。でも今日からは安心して過ごせるわねぇ」

「どの道シラメを狙った時点で、何かしらやりかねんとは思っておったが、まさか呪いの指輪を無理矢理付けさせるとはのぉ」


俺はシラメの指をヒールで回復させ、その後宿へ帰ることにした。


「ほんとわー。無理矢理仲間にしようと思ったんだけどさー。やっぱ身の安全第一じゃん?4人パーティーまでは先が遠いわね」


シラメはそういうが、仲間に入れるなんて却下なんだけどな。


「仲間を集めたいのであれば、仲間募集の掲示板に募集要項を貼り出しておくのもありじゃぞ?」

「そーだよなー。そろそろ4人目探してもいいかもしれない」

「そうね。とりま今夜はパーティーよ!メリーさん撃退記念!」


そう言って俺達は宿に帰る前に、食事亭に立ち寄り晩御飯を食べる事にした。......ルーファスのお金で。



「うー。妾の金がドンドンなくなりおるぅ」

「ルーファスごちそうさま」


俺はルーファスにそう話しかけると、ルーファスは俺の隣にトコトコと寄ってきた。


「マコトに初めて奢るのだ。気にするでない。これでも元から冒険者をやっていたのだ挨拶の印とでも思ってくれれば良い。妾的に嫌なのはシラメに金を蝕まれる事じゃぁ」


「なんでお前があいつに金渡してるのかわからん。仲間だから自由にしていいんだぞ?」

「そうもいかんのじゃ」

「何でだ?」

「妾の神域魔法でシラメを丸焼きにしたじゃろ?あの件でシラメが怒っておるのじゃ」

「ああ。それはまあ。やられたらやり返すって感じたもんなあいつ」

「故に!妾は金を渡して己の身を守るのじゃ!」


何とも悲しい宣言をされてしまった。



宿へ帰るとシラメはルンルンと鼻歌を歌いながら、パジャマ用にしているワンピース(返り血は洗濯されてほぼ取れている)に着替えてベッドの上でゴロゴロしていた。


「いや〜明日来る予定で怖かったけど、もう来ないとわかったから安心ねー」

「そうじゃの!まあそれに来ても彼奴なら余裕じゃ!」


この子達はなんなんだ。

フラグでも建てたいのか?

来そうな気がするぞ。俺の直感がフラグ反応を検知しているぞ。


何もありません用に。


俺はそう願い布団に入った。

俺の隣にルーファスも潜ってきたので、俺はルーファスに布団を分けてあげ、電気を消した。



ーーーーーー



翌朝。


「おっはよ〜」

「う、うん。おはよ」


シラメに叩き起こされて、俺は寝ぼけ眼で起き上がる。

隣のルーファスの身体をトントンと叩き、ルーファスも起こす。


「うにやぁ?もう朝かの?ぬぁーおはょ」


ルーファスも目をこすりながら、起き上がる。

今日はシラメがシャニィさんの所へ異常なし、撃退を報告に行くそうで、早く起こされた。


「はやく!行こ!」


そう言って、シラメが部屋の外へ出で行った。

俺とルーファスも武器や防具を装備して、部屋を出ようとドアの方へ向かうと、シラメが部屋の中へ顔面蒼白で入ってきた。


「ねえ、これ」


シラメは手に白い封筒を持ちながら、部屋に入って来た。


「ぬはぁぁぁぁぁぁぁ」


俺の隣でルーファスが声にならない声を上げる。

俺はルーファスの様子を見て、注意深くシラメを見ると何が起きたのか理解するのに時間がかかりながらも理解する。


シラメの後ろで何もない空間から足が出て来た。

徐々に体が出てきて、徐々に実態を持ち始める。


「うぬはぁぁぁぁぁ」


俺も驚きすぎて声にならない声をあげていた。


「来てます来てます来てます!」


俺は必死にシラメに伝えようとするも、シラメはその手紙を俺に渡そうとこちらへ歩いて来る。


「来てます来てます来てます!」


俺は必死にシラメに言うのだが、シラメは聞こえていないのか、俺にその手紙を読めと言ってくる。


「し、し、し、し、し、し、シラメよ!に、逃げるんじゃあ」


ルーファスがそう言った時、シラメの後ろからその子が現れた。

金髪の女の子。

フランス人形のような女の子で、昨日この部屋のベッドの下にいた。


そう。その子は。



「私メリー。今あなたの後ろにいるわ」


その一言でシラメの動きが止まった。

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