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22話 メリーさんはいるの?


ーー


私メリー。


今あなたの街にいるわ。


ーー


俺はそう書かれた手紙を見て、ふと地球にいた時の似たような話を思い出した。


メリーさんの電話だったか、捨てた人形がゴミ捨て場から電話をかけてきて徐々に近づいて来る。最終的に当人の後ろに来て、物語は終わる。


最後はどうなったのかはわからないが察しが付く。


つまりこれが同じパターンなら、シラメは死ぬ。というかメリーと名乗ってるしその怪談に則っているのではないだろうか。

死なれて魂の誓いスキルが変な効果を発動しないとも限らないので、死なれるのは困るが痛い目には一度あってほしいとは思う。


「マコトこれってあれよね。最後死ぬやつ」

「まあそんな感じのはずだな」


シラメも同じ怪談を頭に思い描いていたのだろう。魔物は怖くなくてもこういうのは怖いのか。意外だな。


「なんじゃこれ?わけがわからんぞ?」

「ルーファスは知らないのか?」

「お主らが知っておる事に驚いておる」


なるほど。こちらの世界にはこういった話は無いのか。

つまりこの世界の人はなんなんだこれ?程度だろう。そもそも人形も捨ててないのに何故送られて来たのかわからない。


「まあ単刀直入に言うと、この手紙が送られて来たら最後死ぬ」

「なぬ!?そのような事が可能なのか?シラメの力を持ってしても殺されると言うのか?

「そのはずだ。というかシラメ次第なんだけど」

「む、無理ね!お化けなんか相手にできるわけないでしょ!」


シラメがここまで怖がっているのは、初めて見るな。

本当に怖いのだろう。


というか俺もこれが来たら怖い。


「とりあえず俺がシャニィさんに伝えに行くわ。シラメは晩御飯だっただろ?」

「い、いや私も行く」

「なら妾も行くかの」

「はぁ。迷惑かけるなよ」


結局シラメとルーファスを連れて、シャニィさんの元へ行く事になった。


昼間は騒がしすぎてギルドから抜け出したが、今なら落ち着いた頃だろう。


というか俺のパーティーで魔族に狙われる事になるとは思っていなかったら、正直俺も怖い。

だってこれ偶々シラメが拾っただけで、俺たちの部屋に送られて来たわけだ。

考え方によってはターゲットは俺とシラメとルーファスという事になるんだよな。


ま、怖がってるシラメは見てみて快感だから、教えてはあげないが。

俺が今回協力的なのもこの事にすぐに気がついたからだ。

アホ2人は気づいていないだろうが。


まあそもそもメリーさんって魔族なのか?魔族の話題が上がっているタイミングで偶々来ちゃった的なことはないよね。


まあとりあえずはシャニィさんに報告だ。


ーーーーーー


コンコンコン

三回ドアを叩き名を名乗る。


「失礼します。マコトです」


「マ、マコト殿!?う!あ、え。は、入ってくれ」

タイミングが悪かったのか、中から慌てふためくシャニィさんの声が聞こえた。


中に入ると、いつも通りの白い服を着たシャニィさんがいた。

そして部屋の中にある椅子に【フィーア・ドラゴンズ】の面子も座っていた。


「うげ」

俺はその人物視界に捉え、反射的に声を上げてしまった。


「あら?マコト君だったかしら。何の用?」


変態毒女のヒューラだ。

この人は俺の身体中を......うぇええええ。


「ええと、マコト殿。あのさっきの事は見なかった事にしてもらえないだろうか」

シャニィさんが顔を真っ赤にして、俺に言ってくる。さっきのとは、番長みたいになっていたあのシャニィさんの事だろう。


「あ。えと。人には色々な一面がありますしね」

「うううう。恥ずかしい所を見られてしまったぁあああ」


頭を抱え机に額をゴリゴリと擦り付ける姿は、なんとも可愛いかった。


「ははは!まぁいーんじゃないっすか?そいつもアレで姉さんの事嫌いにならんでしょ」

アージが笑いながらそう言うが、シャニィさんはアージを睨みつけた。


「姉さん言うな!」

「す、すんませんね。というか何の用だよ。暇つぶしに来たわけじゃないんだろ?」


アージにそう言われて、俺の後ろにいたシラメが話し始めた。


「これを見て欲しいんです」


そう言ってその手紙をシャニィさんに渡すと、シャニィさんの表情が真剣なものに変わった。


「これが届いたのか?」

「はい」


届いたという問いから、シャニィさんがある程度の事を知っているのだとわかった。

それを聞いて、フィーアの4人も集まって来てそれを見た。


「うわマジかよ」

「やはりそれが関わってそうですね」

「魔族の反応。手紙からする。」


「マコト君怖かったら私の家に来る?」


フィーアの4人......3人の反応から何らかの事件があったのだと推測できた。


「他に似たような事件が?」

俺の問いにシャニィさんが答えた。


「他言無用だが......良いな?」


「ええ」

「わかりました」


...

......


俺とシラメが答えたのに、後ろにいるチビが答えないものだから話が進まない。


「ぬ?妾か?むう。心得た」


ルーファスも了承し、シャニィさんに椅子に座るように勧められ、俺たちは椅子に座る。


「ここ数日で冒険者が2人。街の中で死んでいたんだ」


「なっ」

シャニィさんの一言により空気が重くなった。

俺もシラメもルーファスも死んだというワードを聞き、危機感を感じたのだ。


「そしてその者達の死体の隣にはその手紙が置いてあった。すこしメッセージが違うんだ。それがこれだ」


そう言って、シャニィさんが机の上に置いたのは、2枚の紙。


そして2枚の内容が


ーー


私メリー。


今あなたの後ろにいるの。


ーー


だった。


「シラメ殿への手紙からこの事件がどのような内容かわかって来た。これはカウントダウンを利用して対象を怖がらせたり、気味悪がらせたりして精神的に攻撃、そしてその時に人から放たれる恐怖の感情をエネルギーとして、蓄え最終的に始末する。始末するのは口封じか、もしくは殺す事で魂を得るなど様々な憶測が立つ」


シャニィさんが言った内容は何となくでしか理解できなかった。

魔族って生物の生き方が関係しているのだろう。

魂や恐怖の感情を奪うなどは、メリーさんの話には無い。

この辺は魔族の一面が出ているという事だろう。


「そしてシラメ殿が生きている事から、口封じの可能性は消える。つまりこの手紙の事が広がり、街が恐怖に支配されるのを望んでいるように見える。口外は危険だな。幸いなことに被害者2人は冗談だろうと思い誰にも言わなかったようだから、話が広がっていないんだろう。シラメ殿が来てくれてよかった。


そうか。シラメが来なければ、敵の目的とか性能の予想が立ちにくかったのか。

シラメへ来たこれによって対策が立てられるようになった......のだろうか?



「僕らを護衛に付けて、メリーというのが来たところを倒すというのはどうかな?」

ピュートがそのように提案したが、護衛に付けるっていってもなあ。四六時中って訳にはいかないだろうし。


「シラメちゃんだっけ?俺の腹貫いた時の威勢はどうしたんだ?まさかビビってんのか?」

アージがそう煽るもシラメは無視をした。

煽られたのに無視をしているところを見て、本当に怖いのだと理解し


「は?頭沸いてんの?メリーかなんか知らねーけど。来たらぶっ殺してやるわよ!」


イラついてたから、一瞬黙っていたように思えたのね。

そうかー。結局こうなるかー。


その手紙のターゲット。シラメ1人じゃなかったらどうするんですかね。


ここに来て俺たちの部屋に来たというのではなく、シラメに来たという事にしたツケが回って来た。


「妾なら魔法でぶっ飛ばしてやるぞ?」

「宿ごと吹き飛ぶから却下」


ルーファスの案はシャニィさんが即却下を下した。


「まあ何かあれば頼ってくれ。僕達はいつでも手を貸すよ!そのために王国から来たんだから」

「あー。ほんと頼むわ」


俺はピュートに頼る事にした。

仕方ない。俺は殺される自信がある。

だって殴られまくってステータスが変なんだぜ?


耐性耐性耐性耐性耐性って状態だ。


耐性スキルが増えているんだ。

だから生きられる可能性もある。だか勝てる可能性は微塵もない。


つまり俺は頼るしかない。


「妾は......透明化しておけばよいか」


この子は仲間を大切にしないよね。すぐ透明化しようとする。


「とりあえず、報告はしたので帰りますね」


「うむ。気をつけてくれ」



そう言って俺たちは帰宅した。






「ピュート、アージ。隣の部屋を借りて警戒しておいてくれ」

3人が帰った後、シャニィはフィーア・ドラゴンズの2人にそう言った。


「いいのか?あいつらはいらないって言ってたぞ?」

アージはそう言うが、シャニィはため息をつき、鋭い眼光でアージを睨む。


「遊びじゃない。死ぬ時は死ぬ。マコトは冷静だ。だが何度も死にかけても生き伸びている経験から彼は回復する余地もなく殺されることを、念頭から外している」


「彼は考えていると思うけど。僕に頼ってたし」

ピュートはそう言うが、シャニィはピュートを睨んで黙らせる。


「うっせぇ。......はっ。すまない」


「あ、いや。シャニィさんはそれが素だって知ってるから気にしてないけど、本性が顔を出すほど彼が大切?」


「どうなのだろうな。私にはわからない。ただ失いたくはないと思っている」


「そうか。なら僕は彼を死なせない様に頑張るだけだね」


「元団長の言葉なら私もいいけど、私も彼欲しいから半分こしない?」

ヒューラの発言にシャニィは即返答した。


「却下だ。人は半分にはできない。はあ。やはりフィーアの連中は昔と変わらんな」


「当たり前。変わったのシャニィさんだけ。無理してない?。」

サラもそうは言うが、シャニィ本人は無理しているつもりはない。

ただ変な奴が多過ぎるなと思っているだけだ。



「んじゃ僕たちは護衛に入るけど、サラとヒューラはどうする?」


「てきとーにA、Bのクエストやっておくわ〜。元々それも目的の一つだしねぇ」

「精霊使いと回復役。倒せる?。」


「んじゃ、俺とサラでやるか。護衛は盾と回復がいいだろう。もしもの時はすぐ回復できるしな」

アージの意見で、護衛メンバーとクエストメンバーが決まった。



【護衛担当】ピュート、ヒューラ

【クエスト担当】アージ、サラ



「さて、ミッション開始」

「「「了解!」」」


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