戦う直前
「さあ、こっちだ」
城の地下から闘技場まであるく、その間セシルは周りを観察していた。前にはアリアと首根っこを掴まれているレイニーがいる、そしてセシルの後ろには女騎士二人が着いている。途中歩きながら質問をしてくる。
「セシル、お前は武器はいらないのか?」
「必要ない」
「そうか」
セシルは返事だけをして周りを見る。
「……お前みたいな男は初めてだ」
「…無礼な奴がか?」
「いや」
アリアはピタッと歩くのをやめレイニーを放してセシルの顔を向ける。
く
「お前の様に女を求める者は」
「なに?」
セシルはアリアの言葉に周りを見るのをやめてアリアを見る。
「いや、お前の世界はどうだったかはしらないがこの世界では女が男を求める世界だからな」
「…いい世界だな」
セシルの言葉にアリアは苦い顔をする。
「…そうか、お前はそう言うのか」
アリアは再び歩きだす。レイニーと女騎士二人は心配そうにアリアを見る。そこから話す事なく闘技場についた。中には大勢の観客がいた。だが観客は……女しかいない。
「姫様ーーー!!」
「やっちまえーー!!」
「倒して犯しちまえー!!」
わーっと盛り上がりを見せる。どうもこの世界の女達は血が騒ぐらしい。
なるほど、セシルはこの世界の事を把握した。