呼び出された男
「お、男!?」
レイニーは喜ぶのをやめてまた再び冷や汗をかき男の方に顔を向けた。
男は黒のフードを被っていて顔が見えないが声からして男だった。
「俺を呼んだのはお前か?」
男はレイニーに向かって質問をした。
(なっ、なーんですかこの男は!?女ではなくて男!?や、やばいです、もしかしたら失敗したかもしれません!失敗したとなれば私は~!)
「おい」
「ヒャイッ!!」
男はレイニーに声をかける。ビクッ!!としたあとレイニーは
「は、はい!私です!私はサンタル王国に仕える魔術師レイニーです!い、今から私の言うことを、き、聞いてもらいますよ!!」
途中テンパりながらも言いきった。
「…そうかそうか、っで、何すればいい?」
男はギロッとしてレイニーを見る。
「ああっ、えっとですね……何をすればいいでしょう?」
レイニーはアリアに助けを求めるようにきく。
「…なあ、レイニー」
「はっ、はい!」
「本当に強いのか?この男は」
アリアは腕を組み怪訝そうにいた。
「大丈夫ですって!……多分」
「はあ、」
アリアは目頭を摘まんで溜め息をつく。
「おい、男」
「なんだ?」
アリアは男に尋ねた。
「お前は強いのか?」
正直にアリアは信じられないのだ。何故ならこの世界では男は弱く女が強い世界なのだから。
「俺は強い、ただそれだけ」
「そうか」
アリアは少し考えて
「なら男、私と戦ってみないか?」
「「「姫さま!!!」」」
その場にいるアリアの後ろにいた騎士二人とレイニーは驚いてアリアを説得する。
「姫さま!何を言い出すのですか!?」
「そっ、そうですよ」
「あんな男私がやりますから!!」
男をほっといて女たちはワーワー言い出した。
「なあ、ちょっといいか?」
男は痺れを切らし話かける
「なんだ男」
アリアは周りを押し退ける
「もし俺が勝ったら……お前俺のもんになれ」
男はそういった瞬間周りから殺意がきた、女騎士達は腰ある剣を掴む、男はこの状況を楽しむようにニヤッと笑う。
「貴様!!姫様に向かってなんたることを!!」
「男のクセに!生意気な!!」
「待てっ!!」
二人の騎士アリアが止める。
「……男、お前は私がほしいだと?」
「ああ」
「そうか、ならいいだろう」
「「「姫様!!」」」
レイニーと二人の騎士はまた再び説得をする。
「姫様!!だからダメですって!」
「そうです!なんでそんな約束を!」
「い、今からでも遅くありません取り消しましょう!!」
「フムフム、お前達がいいたい事は分かった」
アリアが考えたふりをして
「なら!」
「お前達は私が負けると思っているのだな?」
アリアは急に威圧感を感じる態度になる、冷たく鋭い目をしている。
「そ、それは」
「ま、負けるだなんて」
「お、思いませんよ」
騎士達はガクガクブルブルと震え出す。レイニーは泣いている
「そうか、ならいいな!」
ぱっと雰囲気を変えて男の方に向く
「話しは終わったようだな、どこで戦う?」
「そうだな、この近くに闘技場があるそこに移動しよう、着いてこい」
そういってドアから出ていく騎士達も着いていく。
「えっと、わたしは」
「お前も来るんだ」
戻ってきたアリアに首根っこ掴まれて連れていく。なんだか犬みたいだった。
「おおっとそうだった!名前聞いてなかったな、名前は?」
再び戻ってきたアリアが名前を聞いてくる
「……俺はセシル、世界から忘れられた世界最強の男だ。」
そして動き出す!!