表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

3話 その1

 魔物が出た次の日の放課後。第二生徒会室には、綾香と紫苑、フクジュしかいなかった。


「今日は少ないな」


 のんびりとソファに身体をあずけたままフクジュが言った。


「海咲と藤乃は休みで、楓は早退。水樹は藤乃が心配だから帰るって連絡もらってるが。

 ほんとに今日は人が少ない」


 ぼやくフクジュに紫苑が言う。


「どうせ何かしてるわけじゃないですしたまにはいいんじゃないですか?

 というか会長が生徒会の仕事してるの見たことないんですが」


「生徒会の仕事なら上にいる時にさっさと終わらせてるさ。雑務だし面倒だがな。

 まああとは前に出るようなことくらいだし毎日やることなんてないさ」


 一応は生徒の顔である生徒会長はだらけきっている。


「会長ってここにいるときいつもこうですけどちゃんと仕事してたんですね」


「まあ一応それくらいはな。内申点稼ぎになるし表向き真面目系で通してるからな」


「そういうの考えてたんですね」


「せっかくなったんだし利用できるものは利用するさ」


 フクジュと紫苑が会話をしている間、綾香は何もすることがないようにぼーっとしていた。


「そういえば綾香、昨日のことだけど」


 フクジュが急に話題をふった。


「なんですか?」


そう答えた綾香だったが、次に来る言葉はだいたい予想が出来た。


「結晶、だっけ?あれって結局どういう物なんだ?」


フクジュからは予想通りの質問が来た。


「だから昨日も言いましたけど私はよく知りません。

教えて貰ったのも使い方くらいですし」


「気になるし訊きたいのだけど、今日は海咲休みなんだよな」


「はい、昨日の雨でだいぶ濡れちゃって体が冷えて体調崩したって言ってました」


「へえ、海咲でも風邪ひくんだな」


「どういう意味です?それ」


綾香が怪訝そうに訊いた。


「なんか、風邪とか体調不良なんて縁がなさそうなイメージ持ってたからさ」


「まあ確かにパッと見そう見えるかもしれませんけどね。

でも海咲、結構身体弱い方なんですよね・・・」


綾香は心配そうにため息をついた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ