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58 ソーダー水だよ!
イコマはアヤやチョットマが気になって、ユウのいう意味がはっきりと飲み込めなかった。
しかし、今やらなければいけないことだけはわかった。
チョットマが意識をしっかり持つことができるように、声を掛け続けること。
楽しかった思い出を話して。
「だから、しっかり思い出させてあげて」
「わかった」
「あまり古い過去のことより、最近のことの方がいいみたい。まだリアルに思い出せることを」
「よし」
「できれば、ノブが話すより、本人が話す方がいい。その方がチョットマが集中できるから」
ユウがシルバックに声を掛けた。
「飲み物を用意して。チョットマが目覚めたときのために」
「わかった。なにがいい?」
ユウが向き直った。
どうする?
チョットマが好きな飲み物……。
「ソーダ水だよ! アップルシロップも入れておあげ」
ライラが叫ぶ。
「それから、口に入れるものも」
「リンゴとイチジクだよ!」
スミソが飛び出していく。
「けちけちするんじゃないよ! 特上のものを」
ライラが財布を投げた。
「音楽は?」
「あの歌だ! いつもそばに!」と、ンドペキが叫ぶ。
「でも!」
「じゃ!」
ライラが立ち上がった。
「チョットマの先生を!」




