38 アヤちゃんを探しに
「パパ! 心配してたんだよ!」
やっとイコマが返って来た。
チョットマは、パパの無事を見届けると、ホッとしてまずは抱きついた。
「どこ行ってたのよ!」
「いつもの散歩」
「大変なんだよ!」
「いつも君は巻き込まれてるね。大変なことに。今度はどんな異変?」
「私じゃないよ。ンドペキとスミソが! それにアヤちゃんが!」
パパから有効な手立ては聞けなかったが、パパ自身は何事もなかったようでチョットマは安心した。
「ねえ、私、アヤちゃんを探しに行ってくる」
「うむう」
「ね、行ってもいいでしょ」
「スジーウォンが向かってくれてるんだろ。その報告を待ちなさい」
「でも」
アヤちゃんはンドペキの家族ということになっているが、元はといえば、パパの娘。
六百年前に、ユウと共に一緒に暮らしていたと聞いている。
きっと不安なはず。
はたして、
「そうだな。じゃ、一緒に行こう」と、部屋を飛び出した。
「あ、待って。鍵、閉めなくちゃ」
チョットマは、イコマと共に昨夜アヤが向かったと聞かされた地区に向かった。
気持ちは急く。
プリブのことも、ンドペキやスミソのことも心配。
どうしても早足になるし、パパと何をどう話せばいいのかもわからない。
心配な気持ちを挙げ募のっても、不安が減るわけでもない。
パパは黙ったまま。
心配で心配で、たまらないのだ。
それにしても、なぜ、アヤちゃんはそんなことをしようとしたのだろう。
聞き耳頭巾の使い手だから?
だからって、なにも宇宙船の中で。
どうしても行かなくちゃいけなかった理由が?
誘われたとか?
ンドペキがああなってしまったことと、関係、ある?
頭を捻ってみたってわからない。
パパに聞いてみたいが、うるさがられるだろうな。




