27 夜は出歩くなっていう、あれ?
沈黙を破ったのはスゥ。
「まずかったのかもしれない。私がもう少し考えていたら、二人を部屋から出さずに済んだのに」
「夜は出歩くなっていう、あれ?」
「そう」
「それに、今日は双戯感謝祭だから?」
スゥはうな垂れ、頭を抱え込んでしまった。
「スゥだけが悪いんじゃないよ。出歩くなって、皆が知ってることなんだし」
チョットマは何とか励まそうとしたが、自分が原因かもしれないという気持ちがますます大きくなった。
「悪いのはきっと私。スゥじゃないよ」
ライラの声が飛んだ。
「やめな!」
スゥがまた言った。
「でも、誰もまともに取り合ってなかったでしょ。ンドペキもスミソも。引き止めればよかった……」
確かにそれはある。
出歩くなと言われても、禁止というほど強い命令ではなかったし、所詮それはパリサイドのしきたり、という気持ちがあった。
イコマに知らせなければ。
「私、行ってくる。パパも心配だし」
隊員がドアを開けた。
「一緒に」
「ありがとう」
イコマの部屋はンドペキの部屋から徒歩で三十分くらい離れている。
隣同士みたいに住んだら、とイコマやンドペキに何度か話しているが、その気はないようだ。
両方の部屋に毎日のように顔を出すチョットマにしてみれば、その距離が面倒、といえなくもない。
ここでは兵士用ブーツをはいたとしても、浮遊走行はできないし、禁止もされている。




