25 知っていることがあるなら、早く教えな
スミソも全く同じ状況だった。
違いといえば、少し息遣いが荒いことくらい。
「これは、どういう……」
隊員が困り果てたように呟いたが、スゥもライラも応えようがない。
チョットマはだんだん我慢ができなくなってきた。
ンドペキ、スミソ、そしてプリブ……。
そしてアヤちゃん……。
みんな、大好きな人ばかり……。
堪えきれなくなった涙が頬を伝った。
「きっと、私がなにか、いけないことをしたから」
チョットマの声を、ライラがぴしゃりと遮った。
「変なこと、言うんじゃない!」
「うっく」
しゃっくり上げそうになるのを堪えて、老呪術師ライラを見つめた。
「でも」
ライラがさらに厳しい声を上げた。
「おまえ今、理由もなく自分を責めて、事態がなにか好転するのかい!」
「……」
「スゥ」と、ライラが向き直る。
「知っていることがあるなら、早く教えな」
「私が?」
「そう!」
ライラの瞳が強く一瞬光ったが、すぐに声音を変えた。
「同業の誼じゃないか」
「うん。でも、どうしたらいいか、私も知らないのよ」
「そうかねえ」
「私の呪術の先生は、サキュバスの庭の女帝と呼ばれたライラ。その先生が分からないことを、私が分かるはずないじゃない」
「ふふん」と、鼻を鳴らす。
「あたしゃ、忘れたことはないよ」
「なにを?」
「数か月前、あの洞窟で。おまえがンドペキに錠剤を飲ませたことを」
「ああ、あれ」
ライラは、あれがンドペキとイコマが同期するための薬だったのでは、という。
「どうやって同期するのか、そういう説明はなかったが、あたしが思うに」
「ライラ、ちょっと待って」
「だろ?」
スゥが、ふうと溜息をついた。
「それと、今回のことと、どんな関係が?」
「知らないさ。でも、図星なんだね」
「違うわ」




