夏祭り
言いたくても言えないこと
書きたくても書けないこと
想いたくても想えないこと
寝違えたのか右側の首から上が酷く痛んで顔が歪む
昨日と今日は近くの神社の大祭
始まりの合図は明るい上空の透明な花火
正しい記憶はもう見えない
ふとした瞬間に散らばって目の前を擽る
浴衣姿とか人混みとか仲良し……
心地よい記憶ばかり甦るから哀しくなる
記憶は私が作った幻想の楽園
浸り過ぎると腑抜けになる
口を開けばオウムのように
文字に託せばインク切れ
想うのは現実のみ
でもいつだって想うのは
愛しい
幸せになって
たぶんそれは自己満足
でも私にだって想うだけの権利はある