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秘密の話
そのとき不意に扉が
コンコン
となった
「誰じゃこんなときに・・・」
おじいさんは怪訝そうに扉を見つめた
そして腰を浮かした
しかしそれを片手で制しレンが立ち上がった
「俺が行きます」
そして扉の前に行くといっきに開いた
そこにいたのは―――
幼い男の子だった
「なんじゃハルか・・・何か用か?」
おじいさんは男の子・・・ハルをみて笑顔になった
「うん おにいちゃんとおねえちゃんにお話したいことがあって」
ハルもおじいさんに負けないくらいの笑顔で言った
「ほう 話とは?」
おじいさんは驚いた顔でハルを見つめてから私たちのほうを向いた
「この子はわしの孫のハルだ」
「よろしく」
そういってハルはペコッと頭を下げた
か・・・かわいい・・・
「それで話というのは?」
おじいさんはハルに尋ねた
「うん 何でこの家が壊れてないのか教えてあげようと思って」