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自力で帰還した錬金術師の爛れた日常  作者: ニキニキちょす
国内無双編

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夏休み

 女性にはなんとも失礼な話題にはなってしまうのだが。


 ──男児諸君。


 夏休み。

 外は暑いな?


 金があったら⋯⋯何をする?


 そうだな?

 リゾートで両手に美女を持ってパラダイスだわな。


 「はい、あーん!」


 「んー!美味しい!」


 「ねぇ、私のも食べてよ!」


 「衣里、最近ヤキモチ凄いな?」


 両手に華。

 それだけじゃない。


 「あっ、いたー!」


 遠くから明らかに質の違う女集団がやってくる。


 大量の視線を浴びながらも、俺のところへやってくると誘惑の嵐。


 「オイル塗ってもらおうかなぁ?」


 「え?いいのか?」


 ⋯⋯と。


 「「私達がやってもらうので大丈夫です!」」


 あら。衣里、理沙ちゃんによるツーマンセルの妨害が入った。


 「じゃあ今日はお連れの護衛さんにやってもらおうかしら」

 

 その視線は銀へ。


 「不慣れですが」


 「いいのよ。良い男に塗ってもらうのは悪くないわ」


 隣でうつ伏せになると水着の紐を解き、銀もしっかりと準備を始める。


 「それで?世那さん」


 ⋯⋯井田世那。

 どうやら俺は知らなかったのだが、彼女は今かなり有名なグラビアアイドルらしい。


 まぁ確かにHカップの素晴らしい揺れるモノを見たら納得するしかない。


 「移籍の話?」

 

 「えぇ。どうです?」


 「でもねぇ、人気のない私を拾ってもらった加藤プロを出て新しく作ろうとしてる事務所に移籍⋯⋯条件としては微妙だと思わない?」


 ⋯⋯まぁ確かに。


 「それに、その二人の扱いを見るに、下心しか感じないけど?」


 「おっと」


 肩を組み直す。

 

 「分かりやすくていいわね。

 10くれたら考えてあげる」


 「いいよ。5年10で移籍してくれるの?」


 「⋯⋯貴方正気?」


 「俺は有名だからどうこうではなく、エロそうなグラビアイドルが所属してくれるという権利を10で買おうとしてるだけだから」


 そう言ってやると、しばらくすると大声で爆笑しだしている。


 「あーおっかしい。そんな堂々と言う男の子初めてみた」


 「あら、天下のグラビアアイドル様の初めて、光栄な限りで」


 「いいわ。しっかり話しておくわ」

 

 よしっ!これでエロエロ芸能事務所誕生の一歩だ!


 芸能界を食い荒らす王に──俺はなる!


 「そしたら早速次の段階へ行ける」


 「何をするつもりなの?」


 「ん?美女ばっか揃えてパーティーするの」


 承認欲求を満たして、色んな人材を集めていく。

 

 「何を考えているのかわからないけど、仕事はあるのかしら?」


 「⋯⋯もちろん。CM契約くらいいつでも取れる」


 と、スマホをヒラヒラしながら見せてやるとさすがの彼女も笑みが消えた。


 「──貴方何者? 接待に行った時から思ってたけど」


 そうだよね?気になるよね?


 「⋯⋯前」


 「え?」


 「興奮させてくれてありがとう」


 かなりの衝撃だったのか、塗ってもらってることすら忘れて俺を見上げたせいで前が丸見え。


 「これから見れるんだからそんな興奮する必要はないわよ」


 「⋯⋯あら、枕してくれるんで?」


 「この業界の闇深さは凄いわよ。それこそ貴方が引くくらいの世界よ。

 

 穴を使うくらいなんてことないわ」


 やったー。良い情報ゲッツ。


 「まっ、とにかく世那さんを有名にしようと思えば出来るし──」


 「逆に潰す事もできると言いたいわけ?」


 「そう」


 スマホを指代わりに向けて笑う。


 「末恐ろしい高校生ね。

 そりゃそんなレベル二人の胸を揉みながら喋るだけの力を持つだけあるわ」


 「俺達はしっかりと仲を深めてまーす」


 ダブルピースでアピってやる。


 「先が思いやられるわね」

 

 



 そして、夏休みといえばもう一つ。


 「湊翔お兄ちゃんー!」

 「お兄ちゃんー!」


 「おおっ、来たな」


 ここ、リゾート施設では子供たちが遊ぶエリアも沢山ある。 


 プール、ビーチ、ウォーターパーク。 

 鈴や大地からしたら、未知の世界。


 南や拳哉も連れてきたいが、母がそんな所に今から行ったら感覚がおかしくなると言って聞かない。


 ⋯⋯まぁ分かるのだが、楽しみがないんじゃないか?


 と言っても、俺があげたものがいっぱいある上に結構既に母に結構怒られている側面もあるそうだ。


 ゲームのやり過ぎだのなんだのと。


 まぁ俺からすれば俺の兄弟なのだからしなくていいと言いたいのだが、そうも行かないらしい。


 教育方針は母に誰も勝てない。

 従って俺は、この二人の兄弟を可愛がることにしている。


 「何したい?」

 

 「「ウォータースライダー!」」


 ⋯⋯リクエストを聞いたはいいが。


 「うァァァァァ!!」


 「キャキャッ!湊翔お兄ちゃんビビりすぎー!」


 爆速で滑り、ゴール地点にザバーンと水飛沫をあげる。


 思ったより急降下だった。


 あぁ、子供体力は無限だ。

 まだ行こうとしてる。


 「いこ!」


 「⋯⋯あぁ」


 ま、良いのか。

 過去に出来なかったことの一つなんだから。


 みんなを楽しませる事。

 あの時できたらいいなと思ってやりたかった事だ。


 今出来るのにやらないなんて俺らしくない。

 ケルビンという男は全て気が済むまでやり尽くし貪る者なのだから。


 「見てー!湊翔お兄ちゃん!」


 指差す方には大きな波が迫る光景。


 「そういう奴か」


 鈴と大地を抱え。


 「おぉ⋯⋯来るぞ!」


 近くで見ると結構強そう──


 「ゴホッ!」


 結構どころじゃねぇ!

 しっかり波だったわ!

 

 「湊翔お兄ちゃん咳き込んでるー!」


 「⋯⋯鼻に入った」


 「ねぇ、また来る!」


 「えぇ!?また!?」 

 

 息づく間もなく次の波。

 蒸せる俺。


 そして、手を引かれまたウォータースライダー。


 流れるプールという歩くだけの所に行ったり、泳げない鈴を教えたり、ここではならではのご飯を食べたりして過ごした。


 衣里と理沙ちゃんはその光景を見て嬉しそうにしていたが、交代を言っても二人が離してくれなかった。


 後で衣里に言われた。


 あんなに真剣に遊ぶ人間はそこまでいないよと。


 ⋯⋯真剣に遊ばなきゃ、子供はつまらんだろ。


 そう返したらちょっと恥ずかしそうに良いパパになるよと言われてなんか俺も恥ずかしくなった。


 不意打ちすぎるだろ、あの女。


 ちなみに銀は世那さん達に一生揶揄われてはてんやわんやしてた。


 外野から見るのはしこたまおもろかった。

 ⋯⋯あぁ石田?


 生意気だったから待機。

 あとでキレられそうかも。


 ──ま、結構久しぶりに息抜きが出来てよかった。


 鈴も大地も、嬉しそうにしていたし。


 晩飯も見たことないくらい広い場所で食ったからか、目を輝かせて食べてたし。

 

 子供を育てるって、本当あっという間なんだよな。


 気付けば成長して、気付けば大人になる。


 こいつらの幼少期に笑わせる事ができてよかった。


 いつか思い出になると良いな。 

 

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