復讐の炎とユナの新たなる楽しみ
もはやチートである
「うわ!あげすぎた」
無自覚のうちに上げていた
「これで殺せる」
レベルアップ中にも殺したい人を見つけていた
わたしは前回PKされた場所を訪れた。あいつらがこの場所にいる確信はない。だけど、私をキルしたあいつらが未だにPKを続けているのならここにいる可能性は高い。そう考えてここに来た。
「これで何人目だ?きゃはははッ!」
「知らねーよ」
「ちょうど100人目だ! ハハハッ!!」
――いた。やつらだ。
声を聞いただけでも癇に障る。これを晴らすにはやっぱり私と同じ目に――PKしてやるしかないだろう。
わたしはスキル、神隠しを使用してその位置から姿を隠しながら射程範囲――中距離まで移動。銃を構える。
「これはマシンピストルm93rか」
――三点バーストに変更。
そして、それを目の前の2人に向けて放つ。
鈍い銃声がキレよく3発刻みに響き渡る。こいつらもまさかこんな形で不意をつかれるとは思ってもみなかっただろう。
でもなぜか一人に気づかれる。スキルだろうか
でも
「⋯⋯何これ、楽しい!!」
元々PKするつもりだ。だけどここまで楽しいとは思わなかった。だから、躊躇する気は元々ない。冷静に、冷血に、残酷に、こいつらをキルしてやると、その一心でここに来た。
だけど、なんだろうこの快感は――。
それにこの達成感ーー。
味わったことのない感情。これが快感ならもっと味わいたい。この果実をもっと味わいたい。 これが快感だとは理解しているものの、あまりにも初めての感覚に身体が震えるようにゾクゾクする。私の心は変わっていた。これに快感を得ることが普通はないのだろう
ただこれ以上の快感を知ったことがない。まるで初めて高級食材を食べている感覚
わたしはその余韻に浸り近くまでよる。
「お前は!!」
「久しぶり。そしてバイバイ!」
復讐されるとも思っていなかったみたいだ
それにここまで強くないと思っていたみたいだ
最後の言葉を聞く前にショットガンをだして1発━━殺した
しかも
「⋯⋯やっぱり楽しい」
まだ高まりが消えない。震えるほどの快感が、引き金を引いた時に感じた重みが、あの3人は何が起きたのかは分かったようだがあの顔が忘れられない。笑っていた顔が一瞬で絶望の顔に変わる瞬間が、その全てが快感という感情を作り上げる。
――足りない。
快感が足りない。もっと、もっともっともっとキルがしたい。
大丈夫。幸いなことに標的はまだまだいる。
わたしはその高まりのまま次の標的へと移った。
結局、その日は10人のプレイヤーをPKした。
━3時間後
ログアウトした。
もう深夜1時だ
「もう寝なきゃね」
布団にくるまり2時間ほどたった。
でも寝れなかった
なぜかVR世界にログインしたかった
ログインして44人殺した。
今度こそ寝る
━次の日
学校で話題になっていたのはMNOについてだった
「おい!昨日のニュース見たかよ!」
「見た見た!同一人物による54人PKでしょ」
自分のことだった
「中身何もんだよあいつ」
普通の女子高生だ
「ギルド1つ壊滅だとよ!」
あいつら同じギルドかよ
「席に就け!ホームルームだぞ」
おっと
━休み時間
「朝どうしたの?」
ひかりんが話しかけてきた
「どうしたって?」
私は迷わず返した
「MNOの話題になると顔が緩んでたよ」
っは!となった
そんなに顔に出てるかなぁ
「なんでもないよ」
とっさに返した
「そう?」
「そうそう」
◇帰ってきた◇
気を付けよう
ログインした
『マナさん会えませんか?』
『わかったー!』
のようなメールをした
しばらくして
「ユアちゃーん」
ユアと呼んできた
「今はユナです」
「わかった。それでなにー?」
早速本題ださすが情報屋である
「えーとここだと」
遠慮気味に言ってみた
「あー。路地裏行こうか」
ありがとうございます
「それで?」
「この町以外の町教えてもらおうと思って」
本題ではない
「わかったよー。でもどうして?」
「相手に飽きちゃって」
もちろんプレイヤーのことである
「ならウルグシアに行けばいいよ。中級モンスター
がいるから」
教えてもらった
「ありがとうございます。カード交換しましょう」
カードを申し出た。もちろんPK数は隠した
10人以上で黄色 50人で紫 100人で黒
500人で赤 1000人で赤と黒のシマ
0人で青である
「いいよ。」
何か難しい顔をしてる
「どうしました?」
「ユナちゃんってPKしたことある?」
なぜ!?まあここは正直に
「はい。でもなんで」
「いやPK数が書いてあるから当然でしょ」
私はカード公開情報を見る
ほんとだ。隠そう
「54人...まさか昨日の連続PKって」
まあここまで追求にされたら無理か
「はい私です」
「まあMMOゲームにおける1つの醍醐味だから
いいけど」
よかった
わたしは話が終わったので
別れようとした。でも呼び止められた
「ちょっと。」
「はい?」
「相手に飽きたっていうのは」
「もちろんプレイヤーです。」
━夕方
移動を開始した
「全速力で30分か長いな」