挙動不審
いつもの様に部活をしていたが、日向の様子はいつもと変わらない。
それもそうか、普段から告白される度に様子が変わってたら気がつくはずだ。
しかし、知ってしまった以上どうすればいいのか……
部活に集中せず、考え込んでいると不意に肩を叩かれる。
「駿? どうかした?」
「え、いや、別に何も……」
空は不思議な様子で俺の事を見ている。
ふと視線を日向の方へ向けると、鋭い目付きで俺を睨んでいた。
さっき気にするなと言われたもんな。
「えっと……御影くん? ど、どうかしたの?」
「何でもないよ」
北条も少し不思議そうに俺を見ていた。
これで変に気付かれたから日向に怒られそうだしなぁ……
その日の夜、部屋で勉強をしているとメッセージ受信音が響く。
何かと思いスマホを見てみると日向からだった。
どうしたんだろう。
あいつから連絡よこすなんて珍しい。
メッセージを見てみると『あんた今日のこと気にしすぎでしょ。私にとってはいつもの事なんだし気にする必要ないのよ』と書かれていた。
『そう言われても日向、うんざりしてるだろ?』
『そんなのいつもよ。いちいち呼ばれて面倒よ』
やっぱそうなんだな。
『とにかく、これ以上気にしなくていいから』
スマホの画面を閉じゆっくり立ち上がる。
「うーん、どうしたもんか」
ベッドに倒れ天井を見る。
日向はあぁ言ってる。
なら俺が気にする必要もない。
でもなぁ……
ん? 男が寄り付かないようにできたらいいんだろ?
翌日の朝、いつも通り空と登校をしている。
今日も大きな欠伸をして眠そうにしている。
「また夜通し何かしてたのか?」
「うん、ちょっとね」
少し足元が覚束ず、転けないかと不安になる。
学校の近くまで来ると、日向の後ろ姿を見かける。
「よお日向、おはよう」
ビックリしたようで、慌ててこっちに振り返り、「お、おはよう」と言う。
「あ、茜おはよう」
眠気と戦っている空も日向のことに気がついた用で声をかけた。
「おはよう、珍しいわね。あんたが先に声かけるなんて」
だろうな、でもできるだけ日向と会話すれば少しは男避け出来るだろう。
「そういうことだってあるだろ。いつもここら辺で会うんだし」
「まぁそうね」
そう言うと3人で学校へと向かって歩いていった。




