告白
翌日の放課後、いつものようにミス研へ向かうため1人廊下を歩いていた。
ただ、今日は日直だったため少し遅れて向かっていた。
ぼんやり廊下を歩いていると、ふと窓の外に目がいく。
そこには、男子生徒と日向が向かい合っていた。
何をしているのだろうと見ていると、男子生徒が日向に対して頭を下げた。
これはもしや、告白……?
ここでしていてもおかしくない。
ミス研へ向かう時に使うこの廊下は、校舎の隅の方へ向かっているため人気は少ない。
その近くには物置もあり、人目につかないところで告白するならここでする人も少なくないとか。
男子生徒に対し日向はそっぽを向き、どこかへ歩いていった。
男子生徒はその場に座り込み、悲しみの表情を浮かべていた。
何食わぬ顔してミス研へ向かう途中、日向と出会ってしまう。
「あら、あんた遅いじゃない」
「日直だったもんでね」
「てかここにいるってことはさっきの見てたの……?」
日向から目線を逸らし、黙り込んでしまう。
「……そう、見たのね」
この流れはいつものように罵声が浴びせられる……
「まったく困ったものよ、こっちは普通に高校生活したいのに」
思ってた反応と違う、というか本人はとても困った感じだ。
「その言い方だと何度か告白されたのか?」
「……えぇ、週に1回くらいはあるわね」
……結構なペースだな。
本人は言い難い様子だったし、自慢のつもりではないのだろう。
「正直告られてもいい迷惑なのよね。周りからは可愛いだのキレイだの言われるけどいいもんじゃないし」
こういった女子はやっぱ苦労してるんだな。
俺にはまるで分からない次元だ。
「ま、あんたに言っても仕方ないか。ごめんね、愚痴なんか聞かせて」
そう言うとミス研の部室へと歩みを進めていった。
その時の日向はいつもより元気がなく、遠い目をしているような気がした。




