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プロローグ
一目惚れだった。
見た瞬間、「綺麗だな」って。
でも彼女は全てを一週間で忘れてしまう、そんな病気だった。
だけど俺は近づいた。
好きだったから。そうだ。ただ好きだったから。
これは俺の恋の物語。
叶うはずがなかった悲恋の物語。
私は彼が好きだった。
でも私は一週間で記憶を失ってしまう病気だった。
だけど私は何度でも彼を好きになった。
私は一週間で記憶を失ってしまっている、だから一週間で『私』が消えてしまってまた新しい『私』が生まれる。
だけど私は、いや私達は、彼を好きになった。