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心の旅への想い

竣、お疲れ様!よく頑張ったね!今晩は、12時間くらい眠りなさいな。夏休みなんだから。疲れた体を癒しておくれよ!

 僕は「心のラブ・ソング」を聞き終えてから、「愛しい女」を少し読んだ後、台所に行った。


 テーブルの上には、母が作り置きしてくれた晩ごはんがあった。

 僕はその前に冷蔵庫を開けてマフィンと牛乳を取り出し、ホットミルクを作った。ホットミルクを飲むと肉体と精神がリラックスできる。しかも、よく眠れて安眠効果が高い。

 時刻は午後10時。家族は皆、それぞれ自分の部屋にいる。僕は台所にある小さな赤いテーブル、椅子に座って寛ぎと安らぎの一時を過ごした。

 

 あまりの美味さに僕はホットミルクを3杯も飲んでしまった。

 『う~ん。落ち着くなぁ。美味しいんだよね、ホットミルク』と思いながらマフィンを食べた。

 

 さてと、遅い晩ごはんの時間だ。母、幸子ちゃんに感謝だね。母が作り置きしてくれたカツ丼と味噌汁をかき込んで食べた。まだ出来立てホヤホヤだったから美味しい。猫舌の僕でも温かい晩御飯は嬉しかった。凄く美味くて一気に食べてしまった。

 

 『今日はクタクタだから、よく眠れそうだな。ダメだ、本当に眠い。もう寝よう。人間は寝ている時が一番幸せなのかもしれないよってねっ♪ アハハハ。夏の夜は最高だよなぁ。そうだ! 明日の夜は久しぶりに屋根裏部屋で寝ようかな?』と僕は思いもよらないことを考えてしまった。

 

 僕は子供の頃、屋根裏部屋を秘密基地にしていた。本がたくさんあって、よくはだか電球を点けて読み耽っていた。妹の夏奈子ともよく屋根裏部屋で遊んだりもした。

 

 孤独を求める時には屋根裏部屋に閉じこもり、物語と夢の世界に入り込んでいたものだ。物語の世界に浸ることで苦しい現実や悩みや迷いから進んで逃避をしたものだった。

 本を読むというのは旅と同じだ。旅と言っても、ガイドブックを片手に、誰もが右に習えで行く、当たり障りのない似通った場所を訪ねる旅の事ではない。自分だけのオリジナルで、誰も知らない僕だけの秘密の場所。心の中という無限の世界への旅のことだ。

 

 想像力を豊かに倍増させることで、不器用な肉体から解放されて、自由に空をに飛び回れるような、夢の世界に行けるような心の旅。

 感性、センスを研ぎ澄まして行く旅。愛に選ばれた場所に行ける旅。心の姿は愛そのものだ。

 あの時期の逃避は、自分を成長させるためには必要な逃避だったと今では思っている。

 

『愛がなければ生きられないんだな。夢を追いかけながら決意を持って生きていく、だな。芸術は心や人生の支えになるし、生きていく光や希望になる』と僕は考えた所で、深い、深い、深い眠りに落ちていった。





つづく

ありがとうございました!また読んでくださいね!

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