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枕草子 -現代風-  作者: 葉山乃
第4章 恋文の章 —愛の形と、言葉の魔法—
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恋と筆のちがい / 言葉は恋を超える

恋は燃え尽きる。

けれど、筆は残る。


恋人は去っても、文は私の中に生き続ける。

それを読むたびに、あの夜の灯、あの香、あの声が蘇る。


「言葉は、永遠の恋人ね。」


だから私は、もう恋を恐れない。

恋が終わっても、筆がある限り、私は寂しくない。


書くことで、心は常に誰かと対話している。

それが、清少納言という生き方だった。


————————————————


夜明け。

筆を置いて、障子の向こうに光を見る。


春の朝のように、世界が新しく感じられた。


「恋って、終わるものじゃなく、

言葉の中で続いていくものなんだわ。」


紙の上には、乾ききらぬ墨の跡。

まるで心臓の鼓動が、そのまま黒い線になったようだった。


「愛とは、声ではなく、言葉の記憶。

書くことでしか、私は人を抱きしめられない。」


私は文を折り、香を焚き、箱にしまった。

それは、恋の終わりではなくーー

言葉の始まりだった。

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