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返文
数日後。
私の手元に、彼からの文が届いた。
『筆の震えは風のせいか、それとも恋のせいか
あなたの言葉が春よりも香しくて困ります』
……上手すぎる。
私は思わず笑って、扇で顔を隠した。
「やるじゃない、殿方のくせに。」
恋文は戦いだ。
負けてはいけない。
私は筆を握り直し、墨をすった。
『風のせいなど、よもあらじ。
震える筆は、心の証。
あなたの文、香のごとく胸に残ります。』
書きながら思った。
――恋って、言葉の中でこそ、美しく咲く。
数日後。
私の手元に、彼からの文が届いた。
『筆の震えは風のせいか、それとも恋のせいか
あなたの言葉が春よりも香しくて困ります』
……上手すぎる。
私は思わず笑って、扇で顔を隠した。
「やるじゃない、殿方のくせに。」
恋文は戦いだ。
負けてはいけない。
私は筆を握り直し、墨をすった。
『風のせいなど、よもあらじ。
震える筆は、心の証。
あなたの文、香のごとく胸に残ります。』
書きながら思った。
――恋って、言葉の中でこそ、美しく咲く。