表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
枕草子 -現代風-  作者: 葉山乃
第3章 をかしの哲学 -清少納言、美を定義す-
17/29

「をかし」の瞬間たち / 「をかし」と「もののあはれ」

一、雨上がりの軒先に残る一滴の水。

 一瞬の光がそれに映る。――をかし。


二、殿方が急ぎ足で通り過ぎるとき、

 衣の香がほんのり残る。――をかし。


三、文を渡す手が震えているのに、

 顔だけは平然としている。――をかし。


四、冬の夜明け、炭の赤い光が命みたいに揺れている。――をかし。


「“をかし”は、美の中にある小さな鼓動。

気づいた瞬間、世界が息をする。」


———————————————————


「をかし」と「もののあはれ」


後の世の人が言うのだそうね。

「清少納言は“をかし”の人、

 紫式部は“もののあはれ”の人」と。


まるで、太陽と月のように比べられるけれど、

私に言わせれば、それは間違い。


“をかし”と“あはれ”は敵ではない。

どちらも同じ心の光と影なの。


“をかし”は、今を楽しむ心。

“あはれ”は、今を惜しむ心。


私は光のほうを見て書いただけ。

彼女は影のほうを見て書いた。


けれど、どちらも“人を愛している”という点では同じなのよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ