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枕草子 -現代風-  作者: 葉山乃
第2章 人のかたち、心のうつろい -宮中に咲く恋と毒舌-
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をかしの灯

夜更け。

蝋燭の炎が、紙の端で小さく揺れている。

その光を見ながら、私はそっと呟いた。


「書くというのは、人を愛することね。」


理解できない人も、腹が立つ人も、

筆にすれば少し愛おしく見えてくる。


中宮様の笑顔、女房たちの囁き、

そして恋に泣く少女の背中。


すべてが“をかし”で、すべてが“いとしい”。


私は墨をすり、次の紙を広げた。


「さあ、次は誰の心を描こうか。」


その瞬間、また一つ、灯が灯った。

宮中という世界の夜に、

言葉という小さな星がひとつ、瞬いたのだった。

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