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すったんぱったん  作者: ha
4/10

破滅と卑しさ

「貴方はお酒、女の子、お金は好きかしら?」

神様は、破滅を誘う者の顔をして、語り始めた。

「好きですよ。はい」

「ふふっ、俗物ね。破滅の道は数えきれない程存在するの。

 それを理解したうえで、人間はどう行動すべきか考える必要があるわね」

神様は、私に対して優しく微笑んだ。

そんな笑顔を見て、私は少し悲しい気持ちになった。

「恥の多い人生ですよ、ええ」

「人間、そんなものよ。ただ、一番大切なものだけは疎かにしないようにね」

そう神様は言った。私は久しぶりに家族にメールを送り、そのまま寝た。


ー------------


「卑しさというものは、行為によって決まるものよ」

神様は、私にデコピンしてから、語り始めた。

「地味に痛いです」

「卑劣な行為と思ったかしら。ふふっ」

卑劣ではないが、あまり良い気持ちはしなかった。

「行為が人の価値を決めるの。生まれは決して関係ないわ。

 マータンガ君、貴方のご両親はどんな仕事をしているの?」

マータンガではないが、私は何とも言えない気持ちになった。

「別に。普通のサラリーマンとパートですよ。

 職業は言いたくないですね。それが何か悪いことですか?」

「いえ。それは全く悪いことじゃないわ。人の価値は生まれでは決まらないの」

とても優しい顔をして、神様は私を撫でた。

「人は行為によって、尊くも卑しくもなるものよ。

 そして死後を語るのは良くないけど…

 悪いことをしたら、来世はきっと良くないものになるわ」

そう神様は言った。私は喧嘩していた友人に電話で謝罪して、そのまま寝た。

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