耕作者とチュンダ
「耕作者は、種をまき。耕して、種をまいた後に食べるわ」
神様は、農夫が土を耕す構えをして、語り始めた。
「修行者には、信じることが種であり、苦行が雨であるそうよ。
信仰の過程が耕作であり、全てを終えたときは輪廻にとらわれることはないの」
「修行者は何かを生み出すのですか?」
「さあ。ただ、終わりがあるのが修行者らしいわ。農業は2500年以上続いているかもね。
貴方も悟って、輪廻を終わらせてみたらどうかしら?」
そう神様は言った。私はソシャゲの周回プレイをやめて、そのまま寝た。
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「人間というものは度し難いものね」
神様は、呆れた顔をしながら、語り始めた。
「どういうことですか?」
「世の中の人間の道には、四つが存在するの。
一つ目は達人。二つ目は達人の教えを守り、伝えるもの。
三つめは伝えられた教えを守るもの。
四つ目が悪で。教えを守るふりをして、適当なことをするものよ」
一呼吸にそう言うと、神様は何もかも見透かすような目をこちらに向けた。
「貴方はどれなのかしらね。チュンダ君」
チュンダではないが、私は何とも言えない気持ちになった。
「……現代社会は厳しいものですね」
「選ぶのは貴方次第よ。周りの人がどんな人かも、見極めなさいね」
そう神様は言った。私はメモ帳を見返して懐かしい気持ちになった後、そのまま寝た。