068:目まぐるしい
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―さいたまスーパーアリーナ―
圭吾のタイトルマッチが、もうゴングが鳴れば始まるという状態にまで迫っている、真理の方は余裕そうな笑顔で圭吾の方はチャンピオンになると言う集中の真顔をしている。
(新人くんに、格闘技の厳しさっていうのを教え込んでやろうか…………チャンプになったら、金も入るしな)
そして遂にゴングが鳴らされて試合が始まる、圭吾の方は様子を見る為に距離をとってみる、真理の方はニヤニヤしながら近寄っていきジャブを打ち込んで来た。
(思ったよりも拳自体は、硬くは無いんだな…………それなら距離を詰めてボディを打ってみるか!!)
圭吾は真理が左ジャブを打った瞬間に、右に踏み込んでガラ空きのボディにフックを打ち込む、真理はダメージが入ったので後ろに下がって立て直そうとするのである。
真理はボディを喰らった事によって完全にスイッチが入った、真理は距離を詰めるとローキックを打ってから回し蹴りを圭吾の鳩尾に蹴り込んでコーナーに追い込んだ。
(コーナーを出ないと…………さすがに、第1ラウンドで負けるわけには行かないよな!!)
圭吾はコーナーでパンチを受けてはいるが、圭吾は身体を丸めているので急所への攻撃は防げれている、圭吾は真理の下半身にタックルしてコーナーを脱出するのである。
圭吾は攻撃を当てなければいけないと感じて、真理が自分の間合いに入った瞬間に〈閃光〉を顔面に打ち込む、流石のスピードで真理の鼻っ柱を貫いたのである。
(こんな野郎に、ジャイアントキリングを起こされてたまるもんかよ!!)
顔面を撃ち抜かれた真理は完全にブチ切れた、鼻から血が出てはいるが気にする事なく前に詰めていく、そして右ストレートを打ち込むのを圭吾はガードしようとする。
しかし真理の拳は圭吾のガードを破壊して、圭吾の左頬を殴り飛ばしてコーナーに吹き飛ばした、それも一撃でコーナーまで吹き飛ばしたので観客たちは驚くのである。
(うお!? これが相手の本気って事か…………今度は、タックルをさせてはくれない様子だな!!)
(ここのコーナーで、確実に打ち取ってやる!! ここから逃げられると思うんじゃねぇぞ!!)
真理は完全にキレているので、圭吾をコーナーから出さない様にパンチを打ち込んでいくのである、圭吾はタックルをして逃げようと考えたが懐を離れさせているので出来ない。
その姿を見た圭吾は完全に、真理が本気を出して来たのだと思って焦り始めるのである、次第にガードが外れ始めて顔面にもパンチが当たり始めていた。
(このままだったら、手も足も出ないで倒される…………そんなのは、許されるわけが無い!!)
圭吾は手も足も出ないままで負けるのはあり得ないと思って、右ストレートの閃光をボディに打ち込んでからゴリ押しで連続ボディを打ち込んで中央まで押し戻す。
そして倒れながらのハイキックをテンプルに打ち込んで真理は後ろのロープまで蹌踉めく、2人が立ち上がったタイミングで第1ラウンド終了のゴングが鳴ったのである。
「良くぞ、コーナーから出て来たぞ!! あのままだったら倒されておったかもしれん…………とにかく、今の様にボディを狙ったりして意外性をつけるんじゃ!!」
「えぇ。なんとかボディの連続で、コーナーは脱出しましたが…………ここまで体力を奪われたのは、初めてですよ」
倉知会長は圭吾の顔に氷を当てて、圭吾の顔の腫れを取ろうと全力でマッサージをしているのである、そして圭吾の目が死んでいないのを確認してから作戦を立て直す。
真理の方はコーナーまで追い詰めて、もう少しのところまで追い詰めたので、こっちはこっちで作戦を立て直すべく2人は会話を行っているのである。
「ここまで新人にコケにされたのは、初めてですよ…………次のラウンドで、アイツをマットに沈めてやりますよ!!」
「その通りだ!! あの子は強いが、このままなら真理が負けるわけは無い…………このままキープするんだ!!」
真理側は自分たちの調子が良いので、コーナーに追い込んでからラッシュをかけて終わらせようと作戦を立てる、真理は第2ラウンドで圭吾を倒し切ると意気込んでいる。
2人は椅子から立ち上がってゴングを待つ、そしてゴングが鳴ると2人は互いに見合って攻め込まない、先に手を出したのは圭吾の方で左ジャブで間合いを確かめて閃光を打つ。
(危ない!? 流石に初見の時は、当たったが3度目が通用する程は甘くねぇんだ…………舐めんじゃねぇぞ!!)
(閃光を防がれた!? 流石に打ち過ぎて、攻撃の軌道が読まれたのか…………攻守が代わる!?)
圭吾が攻めていたのであるが閃光を止められた事によって攻守が代わる、真理はジリジリと近寄ると左のフックをボディに入れてから体勢を左に寄せて右拳を上から打ち込む。




