046:敗者と勝者
投稿する順番を間違えてしまいました!!
申し訳ありません!!
―都内・病院―
圭吾は目を覚ましてから精密検査をすると、顎の骨折と左上腕の骨折だけで脳などには障害は無いと診断された。
その為に目を覚ました日に退院できる事になり、婆ちゃんは仕事で忙しいので穂花が家まで送る事になったのである。
「あれ? 圭吾じゃねぇか…………聞いたぜ。昨日の試合は良いところまで行ったらしいな!!」
「金光さんじゃ無いっすか。金光さんも試合の影響で、病院に来てるんですか?」
「昨日の試合で、僅差で負けちまってな…………その後倒れて病院に運ばれたってわけよ」
「そうだったんですね。俺は退院するんで、金光さんも無理はしない様にして下さいね」
金光は昨日の試合で対戦相手と僅差で敗北してしまい、歩いて帰っている時に倒れて病院に運ばれたという。
圭吾は金光に挨拶してから家まで送ってもらう、ご飯を作るからキッチンを借りると言って穂花はエプロンを着た、圭吾は自室に戻って天井を見上げながら試合を思い出す。
「喧嘩でも負けた事は無いって言うのに、格闘技ってのは奥が深くて堪らねぇな…………あぁ〜あ。悔しいなぁ」
圭吾は上を見たまま涙を流している、そして穂花はドアの隙間から見て真剣に悔しがるのが大事なんだと心で言う。
―帝王ジム―
帝王ジムに試合のインタビューをする為に、和馬がやって来ていて記者たちに囲まれている状態なのである。
「昨日の試合は素晴らしかったですね!! 最強のチャレンジャーを返り討ちにするんですから!!」
「いや、俺の方はてんでダメでしたよ…………彼の方がガッツもあって人を惹きつける試合をしていた…………」
「それでも世界に出るのは変えないのでしょうか?」
「その通りだ。最強のチャレンジャーを倒したんだ…………この俺が日本最強のチャンピオンで間違いは無い…………今日を持って日本チャンピオンは卒業する」
記者のインタビューに対して圭吾を褒める発言をした、その上で自分は最強になったとも発言をしたのである。
そして和馬は今日この時をもって、日本チャンピオンを卒業して世界に出る事にしたと宣言したのである。
「そしてトレーナーから今日、聞いたんだが世界最初の試合は…………〈IMA〉のタイトルマッチになった!!」
『うぉおおおお!!!!!』
和馬は大勢の記者の前で、世界第1試合は〈IMA〉のベルトをかけたタイトルマッチだと伝えたのである。
それを聞いた記者たちは、素晴らしいネタだと言ってザワザワしてから帝王ジムを後にするのである。
「奴らは自由で良さそうだな。お前も今年の7月には、世界戦が控えているんだ…………調子を上げてもらうぞ」
「わかっていますよ。俺が負かした人間たちが、強かった事を証明できるのは、俺しか居ませんからね」
和馬は自分が世界に出て勝つ事に意味があると言って、休養する様に言われているがサンドバッグを殴り始めた。
―3日後・倉知ジム―
圭吾は試合が終わってから3日が経って、倉知会長のところに挨拶に向かったのであるが、倉知会長はイライラして圭吾の事に気がついていなかった。
「何があったんですか? もしかして、俺が試合で負けたから怒ってるんですかね?」
「いやいや、圭吾くんは頑張ってたよ。今起こってるのは、黒羽くんとぶつかってるからね…………世界線も近いし」
圭吾はセコンドにも着いてもらっている〈渡辺さん〉に倉知会長が怒っている理由を聞くと、黒羽と世界戦の事で喧嘩しているのだと聞いて、近くなっている事を実感する。
「小僧!! こっちに来い…………小僧の再起戦は、今年の8月に決まったぞい!! 3位との入れ替え戦じゃ」
「3位との入れ替え戦ですね!? あと4ヶ月くらいもあるんですか…………早く試合がしたいです!!」
「馬鹿ものが!! 怪我を完璧に治してからじゃ…………その試合に勝てば、王座に挑戦できるぞい!!」
圭吾の復帰戦は4ヶ月後の8月に決まったのである、そして試合は3位と5位を入れ替える試合になった。
倉知会長は試合に勝てば空座のライト級チャンピオンの椅子に挑戦する事が出来ると言うのであるが、圭吾は王座決定戦についての疑問を倉知会長に聞いた。
「2位の人が、試合をするんじゃ無いんですか? どうして3位の自分が王座決定戦に?」
「2位の人間が、1年間の休息をしなければいけなくなってな…………空座のままでは、締まりがないという事で、今年の11月に試合が行われる事になったんじゃよ」
2位の人間が大怪我をして、1年間の休息をしなければいけなくなったので、3位の人間と1位の人間の試合が執り行われる事になり、圭吾が8月に勝てば挑戦する事になる。
それを聞いて絶対に8月に勝ってみせると言って、倉知会長と握手をしてから練習はできないので帰る事になる。




