040:the winner
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―後楽園ホール―
圭吾によって手足を固められてしまった、鶴田は必死に暴れるが全力の圭吾から逃げきれずに、暴れれば暴れる程に締まっていき、数秒後に白目を剥いて気を失ってしまった。
「東、離れるんだ!! 勝者は〈東 圭吾〉!!」
「よっしゃぁああああ!!!!!」
レフェリーが止めて圭吾の勝利をコールする、これによって圭吾の〈GJF加入〉と〈タイトルマッチ〉が決まった。
圭吾は喜んで倉知会長のところに行って、自分たちの勝利をセコンドと合わせて実感する、観客たちは次世代のルーキーがGJFに加入する事が決まって興奮している。
「インタビューを、宜しいでしょうかね? 17歳の2年目にして、GJFに加入する事になった心境は?」
「こんな事を言うのは、反感を喰らうのかもしれませんが正直なところ…………通過点としか思っていませんね」
「と言いますと? これからのタイトルマッチへの足がかりに過ぎないと言う事でしょうかね?」
「そういう事でもありますし、日本タイトルも世界に出る為の通過点としか思っていません…………来年の3月に行われる日本タイトルマッチが楽しみです!!」
圭吾はアナウンサーからのインタビューで、このGJFに加入する事は通過点に過ぎないと大口を叩くのである。
それを聞いた観客たちは、これからのタイトルマッチが楽しみだという事で大歓声を上げて、圭吾に対してタイトルマッチも見にくるからと拍手を送るのである。
「まったく、GJFが通過点じゃって? 確かに、そうかもしれんが…………ここからが大変なんだからのぉ」
「タイトルマッチが楽しみでしかたないですよ…………俺の強さを証明する為の大切な試合ですからね!!」
「相手はライト級最強の男だというのにな…………まさか、そんな言葉が出てくるとは思ってもおらんかったわい」
圭吾の大口は自分を鼓舞する意味と、本当に楽しみで子供の様な事を発しているのだと倉知会長は静かに笑う。
そんな風にしていると着替えて帰ると言って、圭吾を着替えさせて関係者出口から外に出ると、12月という事もあって空から雪が降って、一面が銀世界になっていた。
―5日後・東京都・浅草寺―
圭吾はGJFに参加する事が決まったので、穂花と一緒に初詣に浅草寺にやって来ているのである。
穂花は久しぶりの圭吾とのデートなので、とても緊張しながらもニヤニヤが止まらないと思っている。
「こんな風に、穂花さんと遊ぶの楽しいです…………最近は緊張ばっかりしてたから、穂花さんと遊ぶのは良いよ」
「私もです!! これから3年生になって、受験とかで忙しくなる中で、圭吾くんと遊ぶの楽しいよ!!」
圭吾は試合が立て込んでて緊張しまくっていたので、穂花とのデートは緊張が取れて楽しいと笑顔で言うのである。
「おみくじでも引きますか…………お!? 大吉だ!!」
「す、凄いですね!! これならタイトルマッチも来てるんじゃないんですか!!」
「良い雰囲気がありますね!! それじゃあ…………ちょっとついて来て貰っても良いですか?」
「え? はい、どこに行くんですか?」
圭吾は大吉を引いた事で、ある事を決意して穂花を連れて初日の出が見れるところに案内するのである。
そして圭吾は初日の出が出て来たタイミングで、穂花の方を向いて手を伸ばして告白を行うのである。
「よ、良かったら。俺と付き合って下さい!!」
「え!? え!? そ、そんなぁ………はい!! こんな私で良ければ、お願いします…………」
圭吾は穂花に告白すると、穂花は理解できずに困惑してから理解すると顔が真っ赤になって照れるのである。
しかし嬉し涙を流しながら手を差し伸ばして、2人はハグしてからキスをして朝日が登っているのである。
―東京都・帝王ジム―
和馬はサンドバッグに向かって、ひたすらに左ジャブを打ちまくって練習を行っている、そしてトレーナーが入って来て圭吾との試合の日取りが決まった事を報告する。
「お前と東くんの試合の日取りが決まったぞ…………今年の3月に試合がやる事が決まったぞ!!」
「2ヶ月ですか………彼には万全の状態で試合に臨んで欲しいですね。俺の日本最後の試合ですからね」
「そうだな。お前が望んでいた試合だからな…………この試合に勝って、お前は世界に出るんだからな」
圭吾との試合日程が決まったと聞くと、ジャブを売っていたのであるが最後に渾身の右ストレートを打ち込む、それくらいに圭吾との試合は楽しみにしていたのである。
そして圭吾の試合をもって和馬は、日本チャンピオンベルトを返還して世界に出る事になっているのである。
「そんな奴との試合をして楽しいんですか!! あんな奴は運だけで成り上がった野郎で、喧嘩上がりですよ!!」
「お前なら勝てるって言うのか? 彼よりも、お前の方が下に見えるけどな…………口だけは止めろよ」
圭吾との試合に反対な人間がいる、その男はスーパーライト級の同僚《九井 元》だった。




