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WFC〜チャンピオンへの道〜  作者: 湯崎 noa
第4章・SJL時代
36/82

036:負ける気がしない

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―アメリカ・ラスベガス―


 黒羽の前哨戦を行う上で対戦相手の《フェリオ=フィッシュ》との会見が行われるのであるが、フェリオは完全に黒羽を下に見て目を見る事は無く欠伸すらもしている。


「最後に質問なのですが、日本最強の男に勝つ自信は何%あるのでしょうか? お答えしてもらえますか…………」


「コイツが日本最強だって? こんなのが日本で、1番だって言うなら…………UFLも舐められたもんだな!!」


 記者からの質問に対しても、フェリオは黒羽を馬鹿にして煽りを入れていくのであるが、それに対して黒羽は腕を組んで目を瞑り黙っていて、記者からの反論を求められる。


「彼はUFLで、何位だっけか? こんな負け犬を飼っているなんて、ラスベガスは裕福なんだな…………まぁ。この俺が、こんな雑魚に躾をしてやるよ」


「言ってくれるじゃねぇか。イエローモンキー風情が………今ここで始めたって良いんだぜ!!」


「良いぜ、かかって来いよ…………逃げも隠れもしない。テメェを潰す為に、ここに来たんだ…………かかって来いよ」


 黒羽もフェリオの事を負け犬だと言って煽ると、椅子から立ち上がったフェリオはかかって来いと挑発するのである。

 しかし黒羽は椅子に座って足を組んだまま、手だけを招いてかかって来いと不敵な笑みを浮かべている、両陣営が危険だと判断して控え室に撤退していくのである。


「良くぞ、あそこで手を出さなかったな!! お主にしては耐えた方じゃぞ!!」


「当たり前だろうよ。俺が目指してんのは、WFCの頂点なんだよ…………あんな小物にイライラしてたら、冗談じゃないが、WFCの頂点なんていけねぇよ!!」


 黒羽の心の内を聞いた、倉知会長は本当にメンタル的にも成長する事が出来たと思っているのである。



―アメリカ・ラスベガスガーデンアリーナ―


 遂に黒羽が世界に出る時がやって来た、観客はアリーナに満員で入って世界前哨戦とは思えない人間がいるのである。

 それに対して両陣営はプライドと名誉があり、負けられないと良い感じで身体を絞って来ているのである。


『青コーナー!! 体重〈155ポンド〉身長〈6.19フィート〉…………倉知ジム所属。《黒羽 幸秀》!!』


『赤コーナー!! 体重〈160ポンド〉身長〈6.25フィート〉…………ラスベガスグリーンバックス所属。《フェリオ=フィッシュ》!!』


 両者が入場するのであるが、黒羽とフェリオではポンド数が5も違って勝負になるのかと不安視されているのである。


「相手の身体は思ったよりもショボいな…………何処かでビビッてたのかもしれねぇな」


「そんな事は無いぞい!! お主は、ワシのファイターなんじゃ…………負けるはずが無いわい!!」


「そうだな!! この試合を楽しみにしてたんだ…………目一杯楽しませてもらおうじゃねぇか!!」


 両者は中央に行ってレフェリーの話を聞いてから、グラブタッチは行わずにコーナーに戻っていきゴングを待つ。

 そしてゴングが鳴ると同時に、フェリオが飛び出して黒羽に向かってラッシュをかけていくのである。


(こんな奴は、1ラウンドで決着をつけてやる…………俺は世界のチャンピオンになる男だ!!)


(思ったよりも早く来てくれて助かるぜ…………下がって戦われると面白くねぇからな!!)


 黒羽は身体を激しく動かしてフェリオの攻撃を避ける、世界でも屈指のファイターに対して黒羽は、攻撃を当てさせずにカウンターまで入れて怯ませるのである。


「どうした、そんなにカウンターが聞いたのか? 俺もアウトファイターの才能があんのか?」


「調子に乗りやがって!! その口を開けねぇ様に顎を砕いてやる!!」


(顎を砕くと言う事は…………それにしたって、狙いがあからさま過ぎて、話にならねぇな!!)


 フェリオは黒羽の顎を砕いてやると宣言するが、狙いはボディの方で上のジャブをフェイクにボディを狙った。

 しかし黒羽は視線を感知して腕を脇に抱え込み、バックドロップを決め関節を取りに行くのである。


「黒羽、ストップだ!! ゴングが鳴っているのが分からないのか!!」


「お? ゴングが鳴ってたのか…………少し命拾いして良かったな」


 関節で落とせそうになったのであるが、レフェリーがゴングだと言って2人の間に入って両コーナーに向かわせる。

 黒羽は胸を張って歩いて行き、フェリオは関節を決められた腕を摩りながら戻って行き、トレーナーからの作戦変更を伝えられて動揺するのである。


「俺がアウトファイターですって!? 俺が、インファイトで勝てないって言うんですか…………あり得ない!!」


「そうしないと負けるぞ!! テメェは負けるのと、金にもならないプライドの、どっちを優先するんだ!!」


 トレーナーから屈辱のアウトファイトで戦う様に言われて怒号を飛ばすのであるが、負けるよりはマシだと一喝してアウトファイターの戦い方に変更させる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 序盤は黒羽さんが優勢ですね。 個人的に、前回予想していた和馬以上?のエースが観客席で、この試合をクールに見てそうな気がしています(笑)そんな予想です。
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