022:2人のチャンピオン
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―東京都・圭吾邸―
圭吾が新人王戦の翌日はグッスリと眠っていると、圭吾の家に穂花がやって来て、圭吾の部屋に運ばれるのである。
「あれ? な、なんで穂花さんがいるんですか…………」
「昨日の試合を見ていて、とても大きな怪我をしていたと思ったので…………見に来たんですが、大丈夫ですか?」
「えぇ。顔と肋骨を折りましたけど、思ったよりは大きな怪我はありませんでした…………」
「大怪我じゃないですか!? 普通に家で寝ていても、大丈夫なんですか…………入院した方が?」
圭吾の試合を見に来ていたので、怪我をしただろうと思って見舞いに来たと言うのであるが、圭吾が元気そうに見えるが骨折を聞いて焦っている。
「お弁当を作って来たんですが…………食べますかね?」
「食べます、食べます!! 肋骨が痛みますけど、食欲だけはありますんで…………いただきます!!」
圭吾は朝ご飯代わりに、穂花が作って来た弁当をもらってリビングで食事を行うのである。
そして穂花を送るついでに、ランニングを行うのであるが肋骨が少し痛むのである、しかし4ヶ月しかないので圭吾は悪化させない程度に編集を積んでいくのである。
「ありゃ? もうジムに来ているのかい? 話を聞いたら、顔面と肋骨を骨折したって聞いたけど…………次の試合に出たいと言っているとか、いないとか」
「服部さんですか。出たいと思っていますよ…………南野さんたちの代わりにも、自分が日本一になるんですよ」
試合が終わってから3日後にジムに行くと、圭吾の話を聞きたいと言う服部がやって来ていてインタビューが始まる。
圭吾に全日本新人王戦に出るのは辞めた方が良いと言う、しかし圭吾は純分な覚悟の上で話しているのである。
「それで、全日本で優勝した場合は…………君は〈SJL〉で10位から始まる事になるけど、目標とかはある?」
「もちろん目指しているのは〈WFCミドル級〉で、チャンピオンになる事ですが…………他にも〈IMF〉〈IMO〉〈IMA〉を統一も視野に入れていますよ」
「それから結構な気合いじゃないか…………世界トップのWFCですらも難しいのに、主要3団体を統一すると?」
「それくらいの覚悟を持たなければ、リングに立つ資格はないんじゃないかと思います…………自分は喧嘩上がりのクズですから、尚更に結果を残さなければ」
圭吾は服部から目標は何なのかと聞かれて、世界トップの実力を誇る団体と合わせて、世界主要団体の3つも統一しておきたいと大口の様な事を叩くのである。
それを聞いて服部は、わざと意地悪な様な返しをして圭吾を試すのであるが、殺気を纏った様な答えを返す。
―京都府・京都ジム―
圭吾と全日本新人王戦を行う、和馬の弟の〈西郷 敦也〉は兄を超えるべく特訓を繰り返しているのである。
「どうした、どうした!! 和馬は、こんなもんじゃあ根は上げなかったぞ!!」
「うっす!!」
和馬のトレーナーをした事のある、トレーナーが敦也の専属となってトレーニングを行なっていくが、高校生にしては異様な程のハードさをしているのである。
「今日のところは、室内練習は終わりとするが…………残りは町内の5キロを5本をやるぞ!!」
「はい!!」
明らかに圭吾同様にハードワークに見えるのであるが、兄に負けたくないと言うコンプレックスが、心に炎を点火させて無理な練習量を成立させているのである。
「敦也くん!? こんなに汗をかいちゃって…………ハチミツレモンを持って来たから食べなよ!!」
「あん? あぁ……桂花だったか」
敦也がランニングメニューを終えると、汗をダラダラと流しているところに幼馴染の《安藤 桂花》がハチミツレモンを持って来るのである。
「わざわざ持って来なくて良いんだよ…………減量調整中なんだから…………気を使ってくれよ」
「ご、ごめんなさい…………でも、食べないと!!」
減量失敗が怖いと言う事で、敦也は食事管理をしているのでハチミツレモンは食べないと断るのである。
それを聞いて少し凹むのであるが、それでも自転車に乗って敦也のランニングメニューに付き添っていく、そしてトレーニングを終えるとジムに戻ってインタビューを受ける。
「君は西のチャンピオンになったけども…………これからは統一戦があるけど、勝つ自信は何%あるんですか?」
「勝つ確率ですか? そんなの100%ですよ…………俺の目標は、兄貴を潰す事だけですからね」
「おぉ。さすがは和馬くんの弟くん…………そんなに、お兄さんにコンプレックスがあるんですね?」
「兄貴を倒すのは目標の道でしかないですからね…………俺の目標は4団体統一と5階級制覇王者ですからね」
敦也の目標は兄の和馬を倒す事ではあるが、さらに4団体統一と5階級制覇王者になる事だという。




