道化師
掌からこぼれ落ちていく
ただ虚しく時間が過ぎていく
何を賭けることもなく
命が燃えていく
ああ
何も為すことも
愛することも
必要とされることもない
ただ過ぎゆく日々を眺めるだけ
後悔に塗れているくせに
そんな自分を客席から見て
笑っているんだ
同じ自分が
お前は思っているだろう
こんなのは今だけだと
幕が下りれば終わる
役のようなものだと
違うんだ
違うんだよ
全て手遅れになってから気付くのさ
失ったものを
幕が下りたら
灰になるだけさ
孤独と虚しさが
お前への餞