放課後
放課後、3人は学園内にあるカフェテラスで紅茶を飲みながら話し始めた。
「葵の言ってた夜の予定って、何処かに出かけるの?」
唐突に奈緒は質問した。
「違いますわ。お父様から話があると言われたのです。ただ、どんな話かは分かりませんの」
葵は少し考え、2人に話した。
「葵のお父さんの話って何だろうねー」
「そうですわね。葵さん、何か思い当たることはありませんの?」
「えぇ、特に思い当たることはありませんわ。ただ、お父様とお母様が申し訳なさそうな顔をしてたのが気になったくらいかしら?」
朝の会話を思い出しながら葵は2人に話す。
「申し訳なさそうな顔。というのが気になりますわね」
「そうだねー。葵の家族は仲良しだし、葵の悲しむ様な話ではないと思うけど…」
「きっと大丈夫ですわ!お兄様も一緒に話を聞いてくださいますし!」
茜と奈緒が心配してくれているのが分かり、葵は明るく答えた。
「あら!蓮様が一緒なら安心ですわね!」
「確かに蓮さんが一緒なら大丈夫だよ!」
2人は兄が一緒だと聞くと安堵した。
茜と奈緒は、幼少の頃から葵の家へ訪れると兄を交えた4人で話をしていた。そのため、兄とは仲が良く本当の兄のように慕っている。
「なんだか安心したらお腹空いちゃった!ケーキでも食べよっか?」
「ふふっ。そうですわね。いただきましょうか。葵さんもどうですか?」
「私もいただこうかしら」
奈緒は、上機嫌で2人を連れてケーキを選びに行くのだった。