壊れゆく日常
2012年、日本は景気を回復させたものの一つの問題である少子高齢化に悩まされていた。都会には若い男女が多いものの田舎部には10代の若い男女の数が少なくなっていき過疎化も進んだ。
2015年、中東ではテロ組織の台頭が目立つようになり世界は緊張に包まれていた。そんな中、ヨーロッパやアメリカ大陸では軍事費削減の取り組みが行われていた。
2020年、書く紛争地域にて傭兵を雇うとも言われている民間軍事会社(PMC)の需要が高まり正規軍を派遣して世論に非難されることを恐れた政治家や高官も雇うまでになっていた。
2023年、日本では世論的に国民の声もあって自衛隊を解体。日本で元自衛官の失業者が増え続ける。
2024年、アメリカ軍、政府による軍事費削減と軍事力短縮により日本から撤退。その政策により一部、退役軍人失業者多発で犯罪も増えることが問題視される。日本の政治家が自分の国は自分で守ると主張。完全な独立国家になる。国防は警察機関から独立した専守防衛隊が担うことになる。それらは扱いは警察呼びの扱いとなる。扱いはイタリアで軍隊と警察の役割を担う憲兵組織「カラヴィニエリ」に近い。
そして2025年、少子高齢化に対抗すべく生殖増進法を施行。
2025年半ば、生殖増進法に反対する勢力が現れ治安が悪化。
いつも通りの夕方。生殖増進法が施行されてたくさんの女性が家から出なくなったりすることが多くなってきた。赤い葉書が送られた女性達も姿を現さなくなっていった。
九州 某所
いつも通り、いつも通り、バイトが終わり女友達の家の前で話す青年。名前は武田光良。19歳。アルバイター。
女友達の名前は城南綾波。19歳。専門学生。
2人は幼馴染で仲良しだった。付き合い始めたのは高校卒業後だった。
「俺、今日、在庫の仕入れた数が間違えて店長にとやかく言われてさあ〜」
「そんな時もあるよ。ところで今日、テスト終わり、やっと気が休まる時が来たよ」
いつものたわいのない会話。近所の付き合いでもあった。
綾波は郵便箱を確かめると中に赤い葉書が入っていた。
「嘘、何これ、私、見知らぬ男と子供を作らないといけないということ?」
綾波は怯えていた。
「ただのイタズラだろ?お前に来るはずが無いよ。来たとしても俺はお前を誰にも渡さない。世界中が敵になったとしても。」
「ありがとう。やっぱり光良のそばにずっといたい」
綾波は光良の優しさに安堵した。綾波は家に光良を入れて部屋に案内した。
部屋は明るい色の壁に包まれていた。2人で馬鹿話をしている時、体つきのがっつりした金髪の強面の男が入ってきた。
「よお、姉ちゃん、俺、あんたに当選したよ。バンバン子供作ろうぜ」
強面の男が張り切ったように言った。
「なんのつもりだ。出て行け」
「おいおい、俺はお国様から子供作る指令が来てるんだぜ。楯つくとあんたは、法律違反で逮捕され収容所行きだぜ。」
反抗する光良に脅しをかけて言った。
光良は反抗して殴りかかって行くも返り討ちにあい何発も殴られ蹴られ踏みつけられた。
「やんのか?コラ、せっかくの楽しみを邪魔すんじゃねえぞ。殺すぞ。いや、おまわりさんに連絡しようかな?」
男は小馬鹿にしたように言った。
光良がうずくまっている時に男はベッドに乗っかかり、綾波をベッドに来させて座らせた。そして光良への見せしめに後ろから綾波の体にベタベタ触ったり胸を揉んだりして挑発していた。綾波は怯えて泣きそうになっている。
「何だ、初めてか?悪いな、初体験奪って。悔しければ他の女でも喰ってろよ。国に仕える俺様が上だから何もできやしねえ。ギャハハ 今すぐこの家から出ればさっきの件見逃してやるよ。それが嫌なら警察に通報するまでよ。ヒァハハ。」
「お前なんかファイティング・フロッグに殺されて死んでしまえ。」
「戦うカエル?そんなの踏み潰せば良かろうよ。こいつ馬鹿だ。マジでウケる〜。」
暴言吐いた光良に馬鹿にした口調で返答した。
光良は震える手をぐっと引き締めて部屋を出て行った。奴に反抗すると反逆罪で投獄されることになる。
一部の反体制派が専守防衛隊に拘束されていった。拘束されたもので釈放されたり帰ってきたりした者はいない。帰ってきても死体で帰ってくる。死体は身体中、拷問されたかのような傷跡が残っていることもある。光良は何度もその話を聞いたり見たりしてきた。
光良は「綾波、こんな無様な俺を許してくれ。」と言いながら紙に綾波への思いを書きながらずっと泣いていた。
翌日の夜、綾波の実家に偵察しに行くとやはりあの男の声が聞こえていた。声を聞くだけで怒りを覚えていた。昨日までは綾波の嫌がる声や叫び声が響き渡っていたが今や男の声で埋め尽くされているようだった。
「待ってろ、明日、助けに来てやるま」
光良は心に決めた。どんなに綾波が汚れていようと汚物同然だとしても俺は綾波を守る。そして助ける。その気持ちを胸に覚悟を決めた。
翌朝、あの男がいないのを見計らって救出に向かった。光良は綾波の驚くべき姿に驚く。
「嘘だろ、綾波」
綾波は首を吊って自殺をしていた。親は早朝仕事でいなかった。
外に出て家に帰ろうとした時、急にジープのような車が来て専守防衛隊の兵士が降りてきた。アニメや漫画で描いたような軍服を着ていた。靴は黒色のコンバットブーツを履いていた。肩にはショットガンをからっていた。
「武田光良だな。反逆罪の罪で逮捕する。」
軍服の兵士が言った。
あの男が密告したに違いない。光良は手錠をされわら袋を被せられてジープに乗せられた。
2時間後、光良は目を覚ました。いったいどこにいるのか分からなかった。よく周りを見渡すとどうやら檻の中にいるようだった。
「おい、目覚めたか?お前も捕まるなんて御愁傷様なこった。」
声が聞こえた方向を見てみると黒のタンクトップに緑色の迷彩ズボンを履いた男が地べたに座っていた。
「あのお、ファイティング・フロッグの人ですか?」
「まあ、そんなところだ。若いが反逆罪で捕まるなんてな。」
光良の問いに迷彩ズボンの男は答えた。
遠くから足音が聞こえてきた。制服を着た男が現れた。
「やあ、なぜ君たちがここに来たか分かるね。今から私の質問に答えてもらう。」
制服の男がしゃべりだすと2名ほどの衛兵が拷問器具を持ってこっちに来た。拷問器具を制服の男に渡し後ろに下がった。
「今からの質問に答えろ!仲間はどこにいるのか?」
制服の男が質問すると迷彩ズボンの男は唾を制服の男に吐いた。制服の男は怒り狂い迷彩ズボンの男を蹴って警棒で殴りつけて殺した。
「おい、そこのガキもだ。俺様に刃向かうとガキだろうと容赦はせんぞ!」
制服の男は光良に脅しをかけて装備していたナイフを向けた。
「この反動分子め」
バス バス バス
制服の男が怒鳴った途端、後ろに立っていた衛兵が緩和されたような小さな音と共に倒れた。その後ろにはM65と呼ばれるミリタリージャケットに片方だけ敗れているジーパンを履いてトレッキングシューズを履いた男がサイレンサー付きのMP5SDサブマシンガンを構えながら現れた。髪型は坊主に近い短髪だった。歳は20後半に近い。彼は制服の男のふくらはぎに弾丸を喰らわした。
「うぎゃっ、待ってくれ」
制服の男は命乞いするが男はまた今度は腕に喰らわした。
「クソ野郎」
制服の男が暴言吐くとミリタリージャケット着た男は彼の額に撃った。制服の男は即死した。
「立て、これを使え。あとそのナイフで近づいた敵を刺すなり切るなりしろ!付いて来い」
ミリタリージャケットの男は光良に指示をした。
「名前はなんですか?」
光良は質問した。
「俺は蛙永貴文だ。名前はガマ蔵と呼ばれている。それよりここを抜けだすぞ。」
蛙永は隠密行動で光良を連れて地下の牢屋から脱出した。どうやら廃墟の地下室に牢屋を作って監禁してたようだった。そこで殺すつもりだったのか。
「銃の扱い方は分かるか?」
蛙永は光良に質問した。
「ゲームで覚えました。」
光良がそう言うと蛙永は「了解」と言って異変を感じて見回りに来た増援の衛兵をMP5SDサブマシンガンで撃ち殺した。衛兵は身体中、風穴だらけになって倒れた。
「ちょっと吐いてきます」
光良が蛙永に言って溝で大量に吐物を吐き出した。
「大丈夫さ。そのうち慣れるさ」
蛙永は光良に楽天的に言った。
光良は蛙永が普通に見えないでいた。助けてもらっているのに悪いがまさに狂ってる気しかしない。
「拳銃は隠せ。」
蛙永は自分のリュックサックにサブマシンガンを入れて光良に指示をした。光良は腰とズボンのベルトにハンドガンを隠した。
周りは一般人が多く警察官が見回りをしていた。
蛙永と光良は何事もなかったようにその場を去っていった。
蛙永貴文
自衛隊に陸士長としてダラダラ7年在籍。その後、日雇い傭兵になったりレジスタンス義勇兵になるという数奇な人生を歩む。今回は女性の自由と子供の未来のために戦うためレジスタンス軍に参加。一昔前に買ったククリナイフがお気に入り。
蛙永は山の中にある廃墟を使ったアジトに案内した。その中には防弾ベストや迷彩服を着てる男や私服の上に防弾ベストを着ている男達がいた。全員、専守防衛隊から奪った89式自動小銃と闇で韓国マフィアから仕入れたM4アサルトライフルやAK47アサルトライフルを所持していた。なぜか中にアメリカ人と韓国人が何人かいた。
「なぜ、アメリカ人と韓国人がいるのですか?」
「彼らは秘密裏に俺ら側に付いているPMC(民間軍事会社)よ。俺に銃の扱い方やゲリラ戦術を教え込んでいる。どうやら日本の女性や子供を助けて守る事によって報酬が得られるらしい。」
質問した光良に蛙永は答えた。
民間軍事会社の連中は山登りに着そうなミリタリーアウターにカーゴパンツにタクティカルベストを着ていた。持っている銃は定番のM4アサルトライフルとベレッタM92Fハンドガンだった。
蛙永が光良を連れて行った先は武器庫だった。そこには旧ソ連製のAKアサルトライフルシリーズや西欧を代表するM16アサルトライフルやM4アサルトライフル。そして専守防衛隊から奪った89式自動小銃などが多く詰められていた。その他、SIG P226やUSPにグロック17などのハンドガンが保管されていた。その奥には旧ソ連製のRPG7ロケットランチャーがしまってある。
「おい、ケント。こいつにAK47アサルトライフルを渡して」
蛙永は武器保管をしている男にそう言うと彼は黙って出した。
「このライフルなら覚えるのは難しくないさ。」
「おぉ、AK初めて見たよ。てかかなり重いな。」
男にAK47を渡された光良は興奮していた。
長副 ケント
日本とフィリピンのハーフ。キックボクシングをマスターしていた。武器庫の監視係。調達した武器を調べる事を主とする。
蛙永は光良を連れて作戦室へ向かった。
「今から街中に潜り込んで破壊工作や弾圧された人の救出、子作りの特権を与えられた男の暗殺、女性や子供を危険から救うことを任務とする。くれぐれも敵に警戒されるような事を避けろ。」
レジスタンス兵のリーダーシップのある男が作戦内容を話した。
光良はサイレンサー付きのUSPハンドガンを隠し持って街に出た。脇のところに小型ナイフを隠し持っていた。
「おそらく奴は生殖増進法に背き反逆した上に逃げ出したお前を追っていることだろう。警察や専守防衛隊の目には気をつけろ。出来れば人ごみに紛れ込むのが無難よ。」
蛙永は光良にアドバイスした。
光良は他の仲間に連れられて外へ出た。みんなサイレンサー付きの拳銃やサブマシンガンをリュックやバッグに入れて隠している。まず、1人が専守防衛隊の兵士が6人でパトロールしているところで怪しまれるように行動しておびき寄せていた。
「おい、そこのお前、ちょっと待て。聞きたいことがある。」
専守防衛隊の1人が彼に声かけた。彼は速足で逃げるように離れてそこから走りだした。それを追う6人の専守防衛隊の兵士。裏路地まで引き寄せると物陰に隠れていた仲間のレジスタンスがサイレンサー付きMP5SDサブマシンガンで応戦して6人の専守防衛隊兵士を片付けた。数名が兵士の死体から弾の込められた弾倉と89式自動小銃を鹵獲。死体を物陰に隠してそれぞれリュックサックに詰めてその場を去って行った。
無事、任務完了すると仲間に呼ばれ光良はさっきいたアジトに戻って行った。
「今回の調達した武器、89式自動小銃6丁。弾倉36個。案外調達できましたね。」
レジスタンス兵の1人が仲間達に報告した。武器はケントが武器庫にいれた。迷彩シャツを着た青年が火炎瓶を何個か制作していた。火炎瓶は専守防衛隊の拠点を襲撃するために制作されていく。
「火炎瓶なら一つで2人か3人は殺すことは出来るだろう。妨害工作には欠かせないアイテムの一つだな。」
周りには引火物が多く置かれている。
蛙永がオタク風の青年に携帯ゲーム機のカメラを見せてもらうように言った。先ほど韓国人傭兵が彼に借りて副官の姿を撮影して収めていた。副官の姿はカーキ色の軍服に昔のナチスドイツの軍人が履いていた長靴みたいなブーツを履いていた。所持しているのは弾帯に取り付けてたホルスターに納めているシルバー色のベレッタM92Fハンドガンだけだった。
「副官が殺されればそいつを守っていた奴らもさすがに動揺して俺らを攻撃するか責任を取らされるのを恐れて逃げ出すかするだろうよ。」
オタク風の青年が蛙永に言った。蛙永はニヤついた。その副官を殺せば相手のダメージも大きいかもしれない。
「情報班から連絡。この頃、専守防衛隊は反対派の取り締まりを強化している模様。アジト近辺の住宅地で粛清が起こっている。くれぐれも気をつけるように。」
無線から忠告の連絡が回ってきた。潜入拠点となるボロ一軒家の廃墟にレジスタンス軍のスナイパーと監視要員が外を見渡していた。
「レン。敵はいつ来てもおかしくはない。油断はするなよ。」
「分かってるよ。晃平。それに日本政府と民衆の奴ら、女と子供の未来のために戦っているのにそんな俺らをテロリスト扱いだぜ。どうかしてるよ。」
2人はボロを言いながら警戒していた。
「おい、いつもより雰囲気おかしくないか?誰1人もこの辺を通ってないぞ。」
レンと呼ばれる男が言った。確かになんかおかしい。誰1人も通ってないことに近くにいた監視要員も疑問に思っていた。
「まさか...」
レンが何か感づこうとしたした時、突然銃声がなった。監視要員の1人が頭を撃たれその場に倒れた。
「クソ、逃げろ逃げろ」
晃平と呼ばれる男が叫んでみんな建物から出ようとした。するとそこにはM4アサルトライフルで武装してカーキ色の戦闘服を着た専守防衛隊の兵士が銃口をレジスタンス兵達に向けて彼らを拘束した。晃平達は顔面を強く殴られ失神した。
晃平は目を覚ました。レンやさっきいた監視要員の仲間達も一緒に拘束されていた。
「ようやく目を覚ましたか?死んだかと思っていたよ。」
レンが安堵した。
坂山レン
レジスタンス兵。世界の不公平さに対等すべくレジスタンス組織に加入。スナイパー要員。
田沼 晃平
恋人を生殖増進法により他の男に奪われたことをきっかけにレジスタンスになる。戦闘アクションゲーマー。戦車のプラモデルを作ったりするのが好き。
どうやらどこかの廃墟の2階にいるようだった。誰かが階段から上がってくる。上がってきたのは紺色の戦闘服に弾帯をつけている男が上がってきた。彼は拷問器具を持って机に置いた。
「何も話すな」
レンは晃平に小声で言った。
「お待ちかねの時間ですよー。さぁて始めましょうよ」
紺色の戦闘服きた男がテンション高めに嬉しそうに言った。監視要員の男はガタガタ動いていた。
「この腐れ野郎。とっとと死んでしまえ。」
拘束されている監視要員に暴言吐かれる男はニコニコ笑いながらナイフを取り出した。
「こいつよ切れ味を試してみよう。」
そう言って監視要員の男の首をナイフで切った。首を切られた男は言葉を発することができたいまま死んだ。
「次は君だ。私は誰にも親切。今、仲間の居場所を吐けば許してやるよ。」
血の付いたナイフをレンの服に拭きながら言った。そして顔近付けるがレンに頭突きをされて痛みのあまり断末魔の叫びあげて怒り狂った。
「いってぇな。このゴキブリ野郎め。調子に乗りやがって。粋がってんじゃねぇぞ。」
怒り狂った紺色の戦闘服の男はレンの胸を滅多刺しにして叫びまくった。レンは口から血を吐きながら意識を失ってそのまま死んでしまった。
「次はお前だ!こいつらテロリストは俺らを舐め回すようなことしやがって。仲間達の居場所を吐け。これ以上俺を怒らせるとバラバラ死体にすんぞ。」
紺色の戦闘服の男はナイフを向けて言った。その時、ドアをノックした音が聞こえた。1人の付き添いの兵士が開けて調べると銃声と共にドアを開けた兵士は弾き飛ばされて死んだ。もう1人動揺して銃を構えるも胸を撃たれて後ろへ倒れた。
「ちょっと待ってくれ。俺は命令されてやったんだ。頼む」
命乞いを始めるが顔を撃たれて即死した。
現れたのはデジタル迷彩のジャケットに砂漠色のカーゴパンツを履いた30代の男だった。彼こそがファイティング・フロッグの敵を倒した数が多い男だった。
彼の名前はアシモフ。元東欧の傭兵。日系人だった。
赤城
元傭兵。かつては東欧の戦場で民族浄化する軍隊を相手し戦をしていた。
赤城はレミントンM870ショットガンを持っていた。また階段を上がってくる音が聞こえ、物陰に隠れて待ち伏せした。階段に専守防衛隊の兵士が上がってきた。M870を発砲して調査しに現れた兵士を撃ち殺した。そのあと晃平の拘束を解いた。晃平は増援の兵士が持っていた89式自動小銃を手に取って赤城と共に逃げた。それから公園の屋根付きベンチに居座ることにした。晃平は赤城の分の飲み物買いに自動販売機に向かってお茶を買った。そして赤城が待っているベンチに向かうと制服姿の専守防衛隊の兵士が銃を構えて立っていた。赤城は他の兵士にジープに乗せられ連行されていった。
3日後、政府は姦殖板と呼ばれる子作り要員に当選された男だけが持つことのできる選ばれた女を子作りの道具にできる特権証明書を持つことを選ばれし男に持つように義務付けた。無意味に強姦事件を起こされたり殺人まで至ると困るからだ。
晃平は一旦、味方の潜入拠点に戻り赤城が捕まったことを報告した。
「クソッ、赤城の奴が捕まったら大切な戦力がいなくなるじゃねえかよ。迂闊だったな」
レジスタンスの1人がショックを受けていた。
「気にするな。お前のせいではない。必ず赤城を取り戻してみせるさ。」
デジタル迷彩服を着た男が晃平を励ますように言った。
「偵察班から連絡が入った。先ほど反逆者取り締まりの為、装甲車と随伴部隊がそちらに向かっているそうだ。これから奇襲攻撃の態勢に入る。各人準備にかかれ。」
デジタル迷彩服の男がレジスタンス達に大声で言うとそれぞれ準備に急ぎ始めた。89式自動小銃にMP5それからショットガン M870などを装備して爆薬の準備もした。目の前に出てきたのは対戦車地雷だった。
レジスタンスが待ち伏せしているところにようやく装甲車が通りすがるところだった。
ドッーン ボボーン
激しい爆発音とともに装甲車な大爆発を起こした。近くにいた専守防衛隊の兵士たちも爆発に巻き込まれて吹き飛ばされる。残った兵士たちはキョロキョロ周りを見渡して物陰に隠れ出した。
スナイパーライフルを持ったレジスタンスの1人が物陰に隠れている専守防衛隊兵士の頭を撃ち抜いた。
兵士は後ろへ倒れた。そしてもう一度、他の兵士の胸を撃ち抜き、撃たれた兵士に駆けつける仲間の兵士の足も撃ち抜いた。そこにデジタル迷彩服を着た男が近寄った。
「パトロールの目的はなんだ?正直に答えれば逃がしてやる」
デジタル迷彩服の男はベレッタM92Fハンドガンの銃口を向けた。
「くたばれ。ゴミ虫ども」
負傷した専守防衛隊の兵士は暴言を吐く。デジタル迷彩服の男はそいつらを皆殺しにした。
「こいつら使えねぇ。ここを引き上げるぞ」
デジタル迷彩服の男は専守防衛隊兵士の死体を蹴って言った。
レジスタンス達は分散してそれぞれの隠れ場に撤退した。