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第3話 魔王軍に保護されてた
だが、違った。
私を助けたのは、魔王軍の者達だったのだ。
部屋の扉がノックされる。
やがて、それが入って来た。
私は悲鳴をあげてしまう。
なぜなら、それは魔物だったからだ。
殺される!
瞬間的にそう思った。
だから、逃げようとしたのだが。
「襲うなら、お前が気絶している間に、とっくに襲っている。何のために手当までしてやったと思っている」
という言葉に我に帰った。
私に手当をしてくれたのか、彼だと言うのだ。
一体どうして。
魔物は人類の敵ではなかったのだろうか。