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学園革命  作者: 夜神凉
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第二章 敵は青海編 変化


「さて、まずどこから変えようかね」


涼介が呟く


「やはり服装からだろう」


隼人が言う


「俺らがいつも行く店にしようぜ。あそこの店なら事情話せばタダで貸してくれるかも知れんぞ」


恭介が言っている店は美奈を含めた四人が幼い頃からよく行く店のことである


「そいじゃ、行ってみるか」


四人は店の方へ向って行った


駅前に面した小さな洋服店"アサギ・インフィニット"そこが涼介達の行きつけの店である


「おーす、タケちゃん元気〜?」


店に入るなり大声で涼介は言った


「あら涼ちゃん。残念だけどお父さんは今いないわよ」


店の奥から出てきたのは涼介達より三つ上のお姉さん的な存在の浅木舞あさぎまいであった。髪の毛はストレートで体型はスレンダー、容姿は超が付く美人でありさらには性格もいいというまさに文句なしの女性ひとである


「おっす舞ちゃん。いつものことながらお美しい、結婚してくれ」


「そ〜ねぇ、涼ちゃんなら構わないわよ〜」


「わ〜い結婚だぁ〜」


「いい加減にしろ」


この状況を見かねて恭介が突っ込む


「つーかタケちゃんどこ行ったの?」


隼人が訊く


「えーともうすぐ帰ってくるはずよ。あっほら」


振り返るとそこにはサングラスを掛けあごひげを生やしたオッサン、浅木武弘あさぎたけひろの姿があった


「よ〜タケちゃん元気してた?」


涼介がパッと顔を輝かせ手を振る


「おーどうしたクソガキども、何か用かー?」


「今日は娘さんをもらいに来ました」


「そうか、持ってけ持ってけ」


「やったー・・・・・・・・・誰か止めろよ」


涼介が周りを見ると恭介たちは無視してすでに田中の服を探し始めていた


「おい、てめぇら!この空気どうしてくれるんだよ!」


「・・・貴様が勝手に作りだしたんだろうが」


恭介が冷淡に突っ込む


「・・・冷たい奴だな」


涼介も観念して服を探し始めた


「おーいタケちゃ〜ん。特攻服置いてないか?」


「んなもん置いてるわけねぇだろ」


「品揃え悪いなぁ」


涼介がぶつぶつ文句を言う


「おっ、これなんかいんじゃね?」


涼介が手に取ったのは赤いジャケットだった


「これの下に黒のTシャツを・・・ほんでもってジーパンを・・」


一通り決めると田中を試着室に押し込めいろいろ試してみる


数十分試着を済ますと結局最初に涼介が言ってた服で落ち着いた


「さて・・・邪魔したなタケちゃん」


手を振って涼介達が帰ろうとすると後ろから肩を掴まれた


「おいクソガキ・・・お勘定がまだだぜ?」


タケちゃんが凄味を増した声で呟く


「いやーその・・・田中!」


「はい」


「支払い・・・頼んだ」


「はい!?」


とりあえずこの場は田中に支払わせてなんとかタケちゃんから脱出した


「イヤー買った買った」


涼介が満足そうに言う


「で次はどうするんだ?」


隼人が尋ねる


「やはり頭髪だろう。この頭じゃなめられるぜ」


恭介が答えた


「うむ、確かにそうだな」


「さて、どうしようかね?気合い入れて坊主にするか、それとも今流行りの髪型にしてダサい髪型からオサラバするか」


「うーむやっぱショートカットで頭ツンツンにした方がいいだろう。それにグラサン掛けたら格闘家っぽくね?」


「・・・まぁその辺が妥当だろうな」


意見が一致したところで四人は美容院に向かった


――――――――――1時間後――――――――――


「おーおーこれはなかなかだ」


涼介が満足げな顔をする


「・・・そ、そうですか?」


田中は少し不安げな顔をする


「おいおい田中君、そんな言葉づかいじゃだめだ。今から一切敬語は使うな」


「え・・・は、はい」


「・・・まったく。今使うなと言っただろうが!」


「すみません!」


「使うなあぁぁぁ!」


「はい〜!」


――――――――――さらに一時間経過――――――――――


「・・・よし、最後は喧嘩の方法だな」


「おう」


「お、なかなか型にはまって来たな」


田中はこの一時間で遂に敬語から脱出した


「まぁ喧嘩は取り合えず心が折れた時点で終わりだ、だから気ぃ失うまで相手を殺すつもりでいろ」


「うす・・・」


「あとは単純。ただ本気で相手を殴るだけだ。テクニックなんて要らないからな。これは格闘技ではない、喧嘩だ。ただ相手をぶっ殺すその気持ちが大きければ今回の相手は勝てるはずだ。しっかり自信を持て」


「うす」


「よーし今日はこれで解散だ。田中はこれから一週間後の決戦までただ拳を鍛えろ。何発相手殴っても壊れないようにな」


「うす」


「よしじゃあ解散」


一人帰り道の違う田中と別れ三人は家の方へ歩き始めた


「さて大丈夫かね?」


恭介が訊く


「ああ。奴ならやってくれるさ」


涼介が自信満々で言う


「俺もいけると思うぜ」


隼人も涼介に賛同する


「さて、俺らも気合入れないとな」


涼介が背伸びをしながら言った


「ああ、相手の数がわからん以上こちらも警戒しないと」


隼人が言った


「でもまぁ、俺らなら雑魚の十や二十なんて余裕だろ?」


恭介が笑いながら言った


「当然!」


涼介と隼人が口をそろえて言った


そして夜は更け、三人はそれぞれ帰路へ着いた




続く

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