第一章 VSがり勉メガネ
「え〜私が級長に就きさえすればこの学級はこの学園一優秀な学級になるでヤンス、私はどの行動にも無駄がなく指示ができる自信があるでヤンス」
鈴木は自信たっぷりに語る
「この学級が全てのお手本になれることをここに約束するでヤンス」
クラスの反応はまぁまぁという感じであった
やりきったという感じで鈴木は教卓を後にする
チラリとこちらを一瞥しほくそ笑んだ後自分の席へ着いた
・・・ムカつく
「え〜では次、八神君よろしく」
宮下が言った
涼介は教卓に上がり口を開いた
「あ〜俺が言いたいのはとりあえず一言」
「それで楽しいと思うか?」
・・・クラス中が静まり返った。みんな俺を凝視してやがる。俺は構わず続けた
「確かにさっき言ったこのがり勉級長オタク野郎が言ったことは正しいかもしれない。だがそうやって優等生ぶるのって楽しいか?俺は楽しくないね、そんなことしても最高につまらん日常が巡ってくるだけだ」
涼介は続けた
「だから俺の方針は自由だ、評判みたいなくだらねぇことは気にせず俺達のやりたいようにやる・・・以上」
数秒の沈黙のあとクラス中から歓喜の声が出た
「やってくれるぜあの野郎」
恭介と隼人が顔を見合わせて呟く
涼介は皆に向かって握りコブシを高々と揚げると自分の席へ着いた
そのあと多数決が採られたが言うまでもなく大多数で涼介の勝利だった。そのあと鈴木は一人泣いていた
「あ〜あ、あんたと一緒に級長なんて最低ね」
休み時間となり美奈が近づいて来てそう言い放った
「おいおいそりゃ言い過ぎだろうが美奈」
バツが悪そうな顔で涼介が言い返す
「ま、いいけど。そのかわり私に迷惑は絶対かけないでよ」
美奈は冷たく言い放った
「照れんなよ美奈。俺と級長ができて嬉しいんだろ?」
涼介はニヤニヤしながら言った
「・・・死にたい?」
美奈が笑みを作って殺意たっぷりに呟く
「申し訳ありませんでした!」
すかさず謝る
「まぁ」
「え?」
「これからよろしくな美奈」
涼介が手を差し出す。美奈は顔を赤らめてその手をパチンとはたいて
「ばっ馬鹿、何よ急に改まって」
そういうと美奈は顔を背けてしまった。するとそこに
「ヒューヒューお熱いねぇ二人とも」
とニヤニヤしながら恭介と隼人とが近づいて来る。
そのあと二人が美奈の手によってノックアウトされたのは言うまでもないだろう
そうやって今日の授業は全て終了した
・・・しかし美奈の奴ちょっと可愛かったな
「さて、お前ら何故に級長に立候補しなかったんだ?」
帰り道、涼介は不満げに二人に言った
「お前に勝ちを譲ってやったんだよ」
笑いながら恭介は言った
「そうだぞ涼介この中ではお前が全てにおいて優れているから俺達は身を引いたんだ」
恭介に続き隼人もそんなことを言った
「え?そうか?いやぁ俺も前々からそう思ってたんだよね。俺ってやっぱ生まれた時から天才だったんだよ。わははははは」
涼介は満足げに言った
「調子に乗るな!」
二人は涼介にラリアットをかましてダッシュで逃げて行った
「・・・にゃろう共、ぶっ殺す!」
涼介はゆっくり立ち上がり二人を猛スピードで追って行った
続く




