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第七十四話 決戦の地へ

「……ちょっと早すぎたか」


 俺は湖の畔で四人を待っていた。

 玉依さんは気が付いていた、わざわざ準備のための時間もとった。

 これで来なかったらとんだ笑いものだな。


 そんな自虐をしながら俺は湖を眺める。

 湖面は波一つない、静かな状態だ。

 俺は胸ポケットに入れてきた物を服の上から触って確認する。

 ちゃんと持ってきているな、安心した。


 もしかしたらこれで最後かも知れないんだ、最後くらいはかっこつけたいからな。

 今までも十分かっこつけてたって?

 そんなことは気にしない気にしない。


「……………!!」

「ん?来たか」



 遠くに人影が見えた。

 一…二……四人全員来たのか。

 まああいつらならそうだとは思ったがな。

 ちょっと嬉しい。



「結局全員来たのか、死ぬかもしれないから逃げられるようにしたのに……」

「だからと言ってそんなところに一人で行くご主人もご主人ですよ!」

「わらわもいるのだが…」

「わあ!すみませんすみません」


 恵が一人と言ったことでニュクスが自分を忘れるなと言う。

 明らかに不機嫌になったな。

 まあそのぐらいの緊張感のなさが丁度いいのかもな。


「最後に忠告しておく。俺はお前らがこれ以上ここにいることは死ぬ覚悟があると受け取る」


 俺がこう言っても誰も動こうとしない。

 むしろ強い眼差しで俺に覚悟はあると伝えてきているようでもある。


 やれやれ……



「しょうがないな……ニュクス、さっさと門を作ってくれ」

「わかっておる………よし、これでよいぞ」


 ニュクスが門を作った。

 あっさりだな、さすが一か月の時間を渡しただけはある。



「よし、行くぞ!きちんと全員武器は持ったか?」

「わらわ以外はな」

「ニュクスには渡してないからな、いらないだろ?」

「そうじゃが……むう」

「わかったわかった、無事に帰って来れたら作ってやるよ。どんなのがいいか?」

「フラグを立てるのはやめい!」


 この場のニュクス以外の全員が笑う。

 ニュクスだけが冗談ではないのだぞと怒っている。


「さあ!行くぞ!」



 俺を先頭にして全員が門の中に飛び込む。


===============================



「これはこれは、盛大なお出迎えだな」

「ここで死んでもらう」

「残念、俺たちを殺すならまだ数が足りないな。この十倍は連れて来い」


 門をくぐって俺たちが真っ先に目に映ったのは天使の大群だ。

 しかし全て下級というか雑魚であるとパッと見でわかる。



「取りあえずどけ、俺は神に会いに来たんだ【焦土】」

「「うぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」



 スキルを発動させて周りの蠅どもを吹き飛ばす。

 視界がクリアになった。


「よし、進むぞ」

「は、はい!」

「焔君は最初から飛ばすわねぇ」

「いつも通りじゃな」

「そうですね、マスターはいつも通りですね」


 何だかひどい言われようだ。

 でも今はそんなことを気にしている暇はない。

 あまり時間を掛けすぎるのは得策とは言えないからな。


 そうやって雑魚は俺がはね飛ばしながら進んでいく。

 暫く進んでいくと三人が並んで立っているのが見えた。

 …さっきまでの雑魚とは違うみたいだな。



「……また来たのかルシファー、懲りない奴め」

「残念ながら今までのようには行かぬぞ?」

「数が増えたからどうしたというのだ!大人しく逃げ回っていればいいものを…」

「……なるほど、こいつらが大天使と言う奴らか」


 他の天使とは貫録が違うし。

 人数は三人、なんか足りないような気もしなくもない。

 詳しくはないからよくわからんが。



「ご主人、私達がこいつらをやっつけます」


 恵とフィーと玉依さんが俺たちの前に立つ。

 向こうも構えた、やる気満々だな。


「わかった、ここは任せる。だから後から追いついて来い。ニュクス!行くぞ!」


 俺はニュクスの手を掴みこいつらの横を走り抜けようとする。


「待て!」


 大天使どもが俺らを止めようと手を伸ばしてくる。


「おっと、そうはさせませんよ?」

「!?」


 玉依さんが俺たちに手を出した奴の手を矢で打ち抜いて止めた。

 そしてそれを合図に恵とフィーが手を打ち抜かれた奴以外の二人にとびかかる。

 俺とニュクスはこの隙に走り抜けることができた。


 …今さら死ぬななんて野暮なことは言うまい。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「…お前が、神か」

「………その通りだ。久しいなルシファーよ、一体何年ぶりだ?」

「……そんなことはどうでもよい。今はわらわたちがお主を倒す、大事なのはそれだけじゃよ」



 そいつは豪華な装飾が施された椅子に座っていた


 これが神か、圧倒的な存在感を放っている。

 これが神々しいというものと言われたら俺は信じるだろう。

 だがそんなものを考えている暇はない。

 今は目の前のこいつに集中しないと……



「…さて、ここまで来たという事は……」

「ああ、始めようぞ」

「今までは一人だけだったから失敗したとでも思っているようだが、それは違う。いつまでも成長していないお前に私を倒せると思うな」


 神はゆっくり立ち上がった。

 それだけのはずなんだ。

 それだけのはずなんだが放たれている威圧感のせいでいつでも戦えるように身構えてしまう。



「そこまで身構える必要はないだろう?さて、始めるか……」

「これでお主も終わりじゃよ、神よ」

「さて、と。お前は本気でやっても大丈夫な相手か?」


 癖でこの場に及んでも強がりを言ってしまう。

 神はそんなこともお見通しなようで俺を嘲笑った。


「はははは、かかってくるがいい!」

 三人なのは仕様です。

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