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第六十話 引っ越し祝いと地形づくり開始

 焔君は必要以上に人をぶっコロコロしません。

 スローターで虐殺していますがそれでも大量には減らしていません、きちんと量は決めております。

「それじゃあ朝になったし地形づくりを始めるとするか……」

「頑張ってくださいね、ご主人」

「なんで他人事なんだよ、お前らも自分が住む街を考えるんだぞ」

「え?」

「眷属一人に一つ町を任せるつもりだからそのつもりで。さらに自分が住む町は自分で考えておけよ」


 ポカンとしている眷属達にそう声をかける。

 こんだけ広い土地なんだからそれぞれが町を一つずつ持っても大丈夫だからな。

 てか持て、俺が管理しきれん。


 この四人にそれぞれ町を管理させて、さらに魔族の連中もこの島に希望すれば移住させるつもり。

 魔族たちには基本的には眷属たちの支配下にある土地に住んでもらうことになる。



「俺は地形を作ってくるからそれをふまえて考えてもいいぞ。勿論気に入った場所があれば要望通りに作り替えるから問題はない。それじゃあ行ってくる」



 あ、引っ越しついでにすっかり忘れていたダンジョンの階層の追加も後でやっておこう。

 やれやれ、ゆっくりと蕎麦を食べる暇もなさそうだ。



「マスター、至急外に出てきてください。問題が発生しました」

「おう、アルマか。至急ってどういうことだ?一体何が起こったんだ?」

「外に出てきてくだされば早いかと」


 アルマが軽く急かしてきたので急いで外に出ることにする。




 ……これは中々の引っ越し祝いだな。

 こんなにたくさんの引っ越し祝いが来るとは…予想外だったな。

 しかしクーリングオフは受け付けてくれそうにはないか。

 ならば強制返品だ。


 俺が外に出てみると遠くの方に小さくだが沢山の空爆機と明らかに世界大戦レベルの量の戦艦が見えた。

 いやーマジでクーリングオフしてぇ。

 マジいらねぇ。

 まだ何にもないのに焼野原にされるとかマジ勘弁。

 あ、ダンジョンの入り口がある洋館があるか。



 どっちにしても墜落するか沈没するかお帰りいただくかしてもらおうか。


「アルマ、戦艦はお前に任せる。これだけの祝いの品を持ってきてくれたんだ、本気でやってやらないと失礼というものだろう。だから本気で沈めにいけ、許可する」

「了解です、マスター。【武装召喚:ツーハンデットソード】」


 アルマの右腕に俺の身長ぐらいの巨大な剣が現れる。

 身長的にアルマじゃあ横に振るか縦に振りおろすかしかないんだがそれでも非常に強い。

 なんて言ったってアルマの力はとんでもなく強いし、何よりも速いから大抵の武器なら間合いなんて関係ない。


「それじゃああの船どもを沈めに行って来い、俺は空の蠅どもを落とすから」

「それでは行ってまいります、マスター」


 アルマが俺の隣から姿を消す。

 それとほぼ同時に戦艦の一隻から煙が上がった。


 それじゃあ俺も戦闘機を落とすか、姿さえ目視出来ればこっちのもんだ。


「【ブラスト】【フレイムトルネード】」



 爆撃機の内の一機を爆破、そしてその爆撃機の編隊の進行方向にぎりぎり避けられない大きさの炎の竜巻を発生させる。

 想定通りほとんどの空爆機が竜巻に飲まれてくれた。

 何とか進行方向を九十度捻じ曲げて避けられたものもあったがそれは【ブラスト】で各個墜落させていく。

 そうやって八割がた落としたところでアルマが帰ってきた。


「ただいま戻りました。敵の船はすべて真っ二つにして沈めてきました」

「そこまでしなくても良かったんだがな。ある程度は残しておいてどんな目に合ったか報告させた方が奴さんもすぐには来ないだろうし…」



 そんな俺の言葉もアルマは聞いている様子はなく。



「む、まだ蠅が残っていますね。撃墜させてきましょうか?」

「人の話を聞け!あいつらはわざと残しているんだ。あれだけ派手にやられたんだからしばらくの間は来ないだろう」

「それならば全滅させた方がより力を誇示出来るのでは?」

「それだったらこちらの情報が少ないだろう。あいつらにどんな風にやられたかをあいつらの上に報告させて偵察部隊なんて面倒臭いものを送り込んで来ないようにさせるんだ」


 全滅させた場合向こうにはどのようにやられたかの情報がいかない。

 ゆえに捨て駒を送り込んで来る可能性がある。


 俺としては最初から戦闘する気でくる奴は潰すがそういう奴は放っておきたい。

 相手すると面倒臭そうだし、無駄に情報を明かすことになるからな。

 と言っても放っておいたら余計に情報を手に入れられてしまうから困ってしまう。

 俺としては情報は闘技場で手に入れてほしいんだよ。

 せっかく作ったのに使われないのは悲しいじゃん?



「それじゃあ島の地形作りに入るとするか。これからアルマはどうするつもりだ?」

「それなら私は“アリス”達の様子でも見てこようかと」

「ああ、あいつらはダンジョンの第五階層にあるいつもの部屋にいるはずだ。お前が行ってやれば喜ぶと思うぞ?前に

俺が行ったときにアルマを連れて来いと駄々をこねられてちょっと痛かったからな」


 ここでまた登場人物が増えるのかと思った人に説明しておくがアリスはアルマの同族だ。

 つまりドール型の魔物の一体だ。


 アリスはアルマほど強くはないが、ドール型である以上かなり強い。

 二人の違いを言っていくとこうなる。


 ・アルマは接近戦が強くスキルは主に接近して使うもの、肉体強化、武器の召喚。

  アリスは中遠距離からのスキルでの攻撃が主であり、スキルは各種属性の攻撃系、回復系を使う。

 ・アルマは戦闘能力に特化している分言語能力が低めだがアリスは言語能力に長けている。

 ・アルマは外に出てぶらぶらするのが好き、アリスは基本的にダンジョン内でほかのドールたちの世話をするのが好き。


 ざっと特徴をまとめるとアルマはかなりの戦闘力があるが言語能力に乏しいアウトドア派。

 アリスはそこそこの戦闘能力があり、言語能力に長けているインドア派と言ったところだ。


 アリスと恵は気が合うと思う。



「それでは行ってまいります」

「おう、行って来い。……ダンジョンないだけじゃなくてドール型の町もこの島に作るか?ちょっとそれをアリスと話し合ってきてくれ」

「わかりました、それでは」



 アルマが俺の隣から消える。

 言ってから思ったが魔物って今何体までこっちに出せるんだ?

 ドール型をいま五体こっちに出せているがそろそろもうちょっと出せるようにはなっているだろう。

 でも町と呼べるほどは呼べないだろうな。

 まあそのうち考えよう。


「地形は適当に分ければいいかな?山地と湖と草原と森でも適当に並べておけばいいかな?」


 でもある程度は考えながら作らなきゃだよな?

 山は北の方に作ってその麓は草原でいいか。

 湖は草原の方に一つ、山の方に一つずつは作りたい。

 やっぱり適当とはいかなそうだ。


「となったら凝りに凝りまくってやるよ、やってやんよ。秘境的なスポットも作ってやらぁ」


 やる気になった俺を侮るなよ?

 早速取り掛かるとしよう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ふう、疲れた」


 北の方角に山をいくつか作った後で草原地帯を作っている最中に疲れたからその場で横たわる。

 するとそこに恵がやってきた。


「ご主人~、ご主人~?あ、ここにいましたか」

「おう、恵か。どうだ?結構出来てきただろう?」

「そうですね~、ここら一帯は草原になるんですか?」

「その予定だ、向こうの山ももういくつか増やすつもりだ。ところでどうしてここに来たんだ?」

「お昼御飯の時間ですよ、ですから呼びに来たんです」


 気が付かなかった、もうそんな時間か。

 物を作るのと配置を考えるのは時間がかかるからしょうがないか。


「それじゃあ一回戻るか。恵、転移して一気にいくぞ」

「はい、さすがにもう一度あの道のりを戻るのは大変ですので」


 洋館は今島の東側にある。

 そして俺が今いるのは島の南側。

 距離は結構離れているから歩いて往復はきついんだよな。

 そのうち移動のための物でも考えるべきか。

 俺は転移で済むが恵たちは徒歩しかないからな。


 正確にはフィーは飛んでこれるしニュクスは厨二門でこれるから恵と玉依さんだが。

 住民もこれから増えるんだし交通機関も何か考えなければか。

 魔族だけならその程度走って来れるんだけどな。

 眷属とはいえ人間だからそんな芸当はできないんだよ。



 それじゃあ昼めし食ったら続きをするとしよう。

 そういえばさっきの祝いの品のお運び部隊の残骸どうしようか。

 今は沈んちゃっているからどうでもいいがなんかこの辺の生物に悪影響がありそうだな。

 まあそれに関しては後で考えよう、今は飯だ飯。

 アリスちゃんは今回で作中に初めて名前が出てきましたが書き始めたときから出す予定だったキャラです。

 駄々をこねるという事からも推察できますが感情もなかなか豊かで人間との区別はつきにくいです。

 まあ戦いのときは非情ですけどね。

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